ミライ派野郎

森山未來とその周辺を果てしなく気持ち悪い感じに追いかける桐の日々散々。

「ネジと紙幣」初回

 終わりました。
 何と云うか…すみません。たまりません。重油を飲んだような内臓の重さを抱えながら、よろよろと客席を立つ、観後感…。でもそれがたまらなく…心地よくはないんだ、ないんだけど、眉間にしわ寄せながら薄ら笑みというか…良い。んだ。
 ゆきちゃんは、可愛くて、可哀想で、愚かで、悲しくて、痛々しくて、儚くて、しなやかで、弱々しくて、かっっっこよくて、かっっっこ悪くて、私の心臓にマイナスドライバーを突き立てて手を洗っていました…駄目だ持っていかれたわ。カルマしばらくバイバイね(笑)。
 倉持さんの脚本を、かつて未來さんが、「文字が滲むような」みたいな表現をしていたような覚えがうっすらあるのですが、今回のは、どろりと床に垂れ落ちた黒い油の表面で、虹色がにじにじ蠢いているような、そんな印象でした。登場人物みんながみんな、何かの負い目を背負っていて、何とか良い方向を模索しながら、足元を油で滑らせるように悪い方へ転んでしまう…すごく、やるせない。辛い。でもそのわりに、かなりたくさん笑ってるんだよな(笑)。正直、こんなに笑わせてもらえるとは思っていませんでした。色々思い返すと…面白いんだ(笑)。
 個人的には、あの、そもそもツナギとか作業着とか工場とか機械とかタマラナイ質なので…町工場ありがとーう! 油で汚れた作業着たまらなーい!! こんなの毎回とかちょっとマジやばいんですけど!! ヒゲもないし!! ゆきちゃん美人よ!! あの上っ張りマジックは一体…いや私にしか効かなさそうな魔法だけどさ…。
 本当に素晴らしい舞台でした。初日でコレだもの、この先一体どうなるの…!? 恐ろしくも楽しみです。怪我だけには気をつけて下さい、ありゃともさかさんも痣だらけになっちゃうわ…。皆さん凄かったです、笑うところは吹き出して、ギリギリするところはギリっギリで…未來さんも、ストプレちょっと怖いとか云ってたの、はああぁぁ!?ですよもう!! 逆ギレるよ!! 歌わない踊らない、関係ないじゃん!! むしろなくて結構、上等だよ! なくても充分雄弁だから!! ぜぇはぁ。
 だいぶしにそうです。この芝居、大好きです。