ミライ派野郎

森山未來とその周辺を果てしなく気持ち悪い感じに追いかける桐の日々散々。

大河ドラマ「いだてん」第43話

 治五郎先生の叱咤激励?に発破かけられたまーちゃんが、選手村を朝霞から代々木へ変更させた前回。でもどうしたって五輪に政治は絡んでくるよね…予告からして不穏だったし、まだまだ波瀾は続きそうです。

 はい語りは未來さん。そうだそうだ五りんくんに何故か白羽の矢が立ったんだったね。すごい…組織委員会に五りんくんとちいちゃんがいる。すごい。そして可児くん、あんなにいっぱい出てたのに一般的知名度はないんですね…そうでしょうね…。

 聖火リレー踏査隊、本当に行ったんですよねタクシーの運転手さんが。すごいよなぁ嘘みたいなエピソードこそが本当なの。しかし五りんくんに白羽の矢が立ってどうなるんだろう。誰になるんだろう誰かになるんだろうか。ならないのだろうか。あっ…師匠……ってやっぱ出てるんじゃないか五りんくん!! そして五りんmeets東洋の魔女噺家のバラエティ進出、今じゃ普通だけど当時はきっとあり得ないことだったんだろうな。

 そう云えば今週も未來さんは語りのみのクレジットですが、CREAでのクドカンさんとの対談では今後もまだご出演あるようで…いつだろうか。楽しみだな〜!

 組織委員会は友達がいないタイプの人を集めているのだろうか。それとも何かのスペシャリストは結果的に友達がいなくなるのだろうか。国旗担当、大事ですよね、国家問題に発展しますよね。あっ土下座シーンはこれだったのか…うん、国旗担当必要だ。

 え、聖火リレーって東京オリンピックからなの?? 知らなかった〜そうなんだ。あっそうか沖縄はまだ返還前か…そうか。あらっ治五郎先生またお喋りになりますか。わー何か、四三さんがかつての治五郎先生みたいに世界から慕われるのは嬉しいね。結局最終ランナー誰になったのか知らないけど誰なんだろう。四三さんなんだろうか。

 おお…河野一郎が大臣になっている。ああー津島大臣問題か…浅野さんが悪いからね…浅野さん怖い怖い。あっまーちゃん後ろ後ろ…。もう浅野さん出てくると悪い予感しかしないからほんといや〜〜。東龍さんも板挟みだ…政治絡むとろくなことにならないよ…でもそうもいかない規模になってしまっているよね…。

 IOC総会inモスクワ。平沢さんも大変だ。女子バレー、入れたいですよね。おめでとうございます東洋の魔女。やだろ雨とか(笑)。へえええオリンピック、10月にやったんだ。今もそうしたらいいんじゃない?…っていうのはアメリカのアレでアレなんですよね確か…。

 弟子子??と思ったら孫弟子のことですか。五りんくん…二人会やってほしいなぁ師匠と…。

 まーちゃん、うん、やりたい放題したもんね…。川島さんは政治家っていうか政治屋って感じがする。

 ジャカルタでのアジア競技大会、あっ…何か…ちょっと不安…インドネシアジャカルタか…。おっスカルノ。デビ夫人の元旦那。独裁者ですよね要するに…デビ夫人、タレントになってるけどあの方もいろいろ…アレですよね…うん…。また大友さんの音楽が不穏な空気を醸していて、ああこの先が怖い。

 もうすっかりスポーツが国際問題ですね。情報が錯綜している…どうなるんだアジア大会。おっ津島さん良いこと云った。わーもう当日になっちゃったよどうするんだ。選手は可哀想だよね…どうなるんだろう。って、暴動になってるじゃないかもう。大変なことになっちゃってるじゃないか。インドネシア国民感情はそうなるのはわかる…って、ここで通訳のアレンの一本背負い! ここにも治五郎先生の精神が…アレン、お茶目な通訳ってだけじゃなかったのだね。治五郎イズムすごい。

 うーんまーちゃん…オリンピックが全てだものね。スタジアムと選手村は聖域、であるべきなのに、理想と現実がどんどんかけ離れていってしまうの、つらいなぁ。治五郎先生に頼りたくなるのもわかるよ。…えええええ川島さんがスカルノと仲良くしちゃってんじゃんだめじゃん。もう〜この人が加わると良いことないんだよ〜川島〜〜。また浅野さんが上手いから…憎たらしいのが上手いから…嫌いになってしまいそうなくらい上手い。

 わーいまーちゃん良く云った!! ズブズブ!! そのとおり!! えっ完全対立ですかですよね、これ来週…うわぁまた大変なことになるんだ…さらに大変なことになるんだ。もう大変なことしかないんだな…。

大河ドラマ「いだてん」第42話

 一回、8割くらいまで見ながらぐだぐだ云ってたものが、まるっと消えまして、ちょっと意気消沈したんですが改めて。先週は出かけてしまって早てんも本てんもできなかったので、録画で遅遅てんです。

 浅野さんの川島大臣がまぁ嫌な感じだったのでしたね。語りは未來さん…って、そんなに道、混んでたんだ。空中道路、って高速の高架のことですよね。そんな呼び方されてたんだ〜。そしてタクシーの脇を駆け抜ける足袋の正体も明らかに。

 えっ聖火リレーの踏査隊、本当にタクシー運転手の人がなったの!! これはあれですね、いだてん名物、嘘みたいなエピソードこそが実話パターンですね。

 大松監督、今だったら完全にアウトな案件ですよね。でもこうだったもんね昔。そしてこの、先週テロップ出したからもういいよね!!ってスタンス大好きです。いいでーす!! もう配慮したから平気だもんねー!!!

 こいつも失礼だけどウマもよっぽどですよ監督。でも監督、ちゃんとしてるんだな。この、ウマちゃんのご両親の花嫁姿云々は……先々何かあるんでしょうか。ありそうな気がするけどどうかしら。えー大リーグボール養成ギプスみたいだな…すごいな。そして師匠…も大変だ…。

 そうだ朝霞代々木問題だった。いや朝霞遠いよ? 全然遠いよね? 平沢さんのクイズなるほど。60年安保の頃だもんね〜そうか〜。米軍に対する反感を緩和させて国民感情をなだめる、という効果があることをアピールするってことね。あーオリンピック道路、聞いたことがあるぞ。えっそういう由来だったの!? 幻の選手村から代々木に通した道路なの!? 知らなかった〜!!

 突然の60億要求、またまーちゃんが大変なことになってしまう。おっ治五郎先生の声が聞こえたぞ?? ああーオリンピックがまーちゃんの手から離れて政治家間の話になってしまう。そうならないように治五郎先生とまーちゃんがなんとか食い止めてきたのに。

 首相がすごいこと云ってる。全部朝霞でやればいいとか云ってる。すごいな朝霞オリンピックじゃないか。埼玉五輪か。跳んでの映画みたいになってるぞ。みんな朝霞好きですね…朝霞の米軍駐屯地は自衛隊の朝霞基地になっていますよね。あそこそんなに広いんだ…全部あそこでできるくらいあるのか…知らなかった。

 治五郎先生しゃべったあああ!!! うっ先生…お久しぶりです…おおお100歳になられましたか先生。すごいポルターガイスト(笑)。あっそうか…そうだよね…治五郎先生、返上したの知らないんだった。

 まだしゃべるの先生。おっまーちゃんが何か思いついたようです。あっ、えっ、代々木の選手村、渋谷のNHKになったのか。あそこそうだったのか…へーなるほど。オリンピックでカラーテレビ1万台売れば60億捻出できる…えっこの当時の60万って相当ですよね。みんなそんなに買ったのカラーテレビ…? 何か今またそれを見込んで4K とか云ってるけど、そうもいかんでしょうね。高度成長期じゃないもん、高度衰退機だもん。

 そしてオリンピック道路は名前だけになりましたとさ。そんな謂れがあったの…なんでオリンピックなんだろう聖火が通ったからじゃないの?なんて云われてたけど…そうか東龍さんたちが試行錯誤した末の名前だったのか。感慨深いな。

 師匠、そこにいるんだ…孝蔵さんだった人なんだよな…最初の頃はあんまり、繋がらないなぁなんて思ってたけど、長いこと見ている間に刷り込まれていったんですかね。すっかり師匠の背中に孝蔵さんを見てしまう…ような気がする。気のせいかもしれないけど。

 円谷さんって円谷プロの? これはまた先に繋がるんですね。…あ、五りんくん、いや、金治くんが…四三さんに…出会ったというか再会してる…!! わーん父もだけど母だってお世話になったしお世話したんだよねー!! うっ泣いてしまう…何がってこともないけど何か泣けてしまう。時代は流れるけどちゃんと繋がってるんだ…。

 師匠をおぶって歩く五りんくん。師匠そんな弱気なこと云わないで下さい…。あら富久。わー…師匠を俥に乗せて喋った富久を、弟子の背中で聞く気分はどんなですか師匠……泣いちゃうってば。そして「志ん生の富久は絶品」「圓生じゃねぇのか」…このやり取り、最高です。らぶ。

 イマイチ盛り上がってないオリンピック…まるで今のような…。あっタクシーの運転手さん帰ってきた! お疲れ様でした!! まーちゃん…良い上司だ。めんどくさいし部下はぶん回されてばっかりで苦労が耐えないと思うけど、でもみんなに慕われたんだろうな…。あらー世界の料理美味しそう〜ビュッフェいいなぁ。加減がわからない、てわかるうううう!!

 あれれ津島さんの態度が何だかおかしい。って、川島!! また暗躍してるの!! 悪いことしかしないんでしょ貴方!! やだーこの人が出てくると嫌な感じにしかならないーーー。そして浅野さんがまたいやーな感じのやつを上手いことやられるから…ほんといやだわ…。巧すぎていやだわ。うわー何かもう…津島さんと仲違いさせる気満々じゃないの波風立てようとしてるじゃないの厭だ厭だ。金を出して口を出すなよ政府…。あああ東龍さんにまで魔の手を伸ばすなよ…そして大友さんの音がまた嫌な感じに!! あんなのに負けないで〜!!

 おやまーちゃんの視界に五りんくんが。オリンピックネタ、えっ本人ここにいるの! そして細かすぎて伝わらないやつに大喜びする当人たち。あらー何か、五りんくんに白羽の矢が立っている。すごい、よく知っている同士が顔を合わせて「……誰!?」ってなるの、いだてんにはよく出てくるシーンだけど何度見ても面白いんだ…。

 次回もまた波乱万丈っぽくて…毎週波瀾だらけだけど…紆余曲折しかないね本当にできるんだろうか東京五輪…いやよくやったな…。

大河ドラマ「いだてん」第41話

 新章突入のいだてん、いろいろなことがありますが、そして残念なこともありますが、それでも最後までついていきます。本当は、作り手側が作りたかったままの形で見たかった…けど、そういう判断が下されたのなら仕方ない。残念だけど。とてもとても残念だけど。

 冒頭の告知がもうなんかね、…いいじゃんね。何なんだろうね配慮って。誰に対する何の、どんな配慮なのかね。誰も望んでないのにねそんな配慮。

 五りんくんの出立から、あらー見たこと在る場所を走っていらっしゃる。うっ孝蔵さんロン毛の孝蔵さん懐かしい。走るんだねお父さんと同じ足袋はいて。

 えーと招致決定まで行ってたんだっけ、そうか時代に追いついたのか。リアルタイムになったのか! まーちゃんもいわちんもすごいねぇ事務総長かまーちゃん。…が、そうか、政治家が顔を突っ込みたがるのか。厭だねぇ…そして嫌な顔してるねぇ浅野さん(笑)。ああっ治五郎先生の素敵な肖像画が…肖像画の人になっちゃったのか…ちょっと寂しいな。ほほう、女子バレー、東洋の魔女というやつですね。ああ、ここで。いいじゃん何も問題ないじゃん。っていうか今じゃモラハラで訴えられる案件ですよね…でもこれが普通だったのも確かだからなぁ。

 ここでオープニング。おっ田中角栄が出てくるのか。っていうか、ここまで出してるならべつに配慮いらなくない? 意味なくない? いいじゃんねぇ……そのままで見たかったよ。何の問題があるんだ。孝蔵さんはさっきの一瞬のことかな。

 おっいわちんとまーちゃんモラル的に正しいことを云う配慮。あっ監督は何かまーちゃんの意図と違うことを得ていますね。なるほどーここから回転レシーブとかになるのかな。東京市長は接待されて何か面倒くさいことになりそうですね。川島幹事長…嫌な感じだ。東さん負けないでね…

 選手村は代々木の米軍接収地を充てるのか。そんなところにそんなものがあったんですね…知らなかった。朝霞のキャンプは埼玉だよ、そんなところに選手村作っても仕方ないでしょ。っして朝霞のキャンプは今自衛隊基地になってるんだっけ? 無茶云うなよ25メートルなわけないじゃないか。

 いわちん、絵の才能は特にない。亀倉さん、明治のチョコレートもそうなのか。微妙に出さない加減がちょうどいいね! えっその場で作るの…忘れてました、からの天才の手腕発揮ですか。へーーこれも嘘みたいだからきっと史実通りなんだろうね!! もうそういうパターンだって学習してる。おっ黒澤明監督も登場した。

 おお、金栗さん…がすっかり白髪になられて、って、えっ1話のあれ、これだったの!? わーーーちょっと泣くこういうの。しかもめちゃくちゃさらっとやられてしまった。

 へーーいわちんはヨットやってたのか。そっかオリンピック目指してたのか。しかしイケメンだなキング松坂は。すぐ仕事やめろっていう〜まーちゃん〜。ってそして本当にやめちゃったの、ローマ行っちゃったの。すごいな。

 回転レシーブってちょっとよくわかっていないんですが、何が利点なんだろうか。ぎりぎりまで低い姿勢でのレシーブができる? 俺のオリンピック、って代々木の模型のことなんですね、固有名詞なんですね。あっ治五郎先生の執念…いや怨念……で柔道が正式種目になるんですね。そしてローマ帰りのいわちんはすっかりローマナイズされたのですね…良くお似合いですハイ…。

 えっトトカルチョでローマ五輪の費用は賄われていたの? すごいな…文化の違いだな。日本じゃ…ああやっぱりねえ。だってサッカーくじだって日本で始まったのわりと最近だもんねぇ。ああもう、政治家めんどくさい。確かに、まーちゃんのオリンピック、という規模ではもうなくなってしまっているんだよね…でも政治は絡めちゃいけないんでしょ。うわーんまたまーちゃんが良いこと云った! 国民ひとりひとりが、俺のオリンピックって云えるようなものに!! ほんとだよ!!! とりあえず今はあれだもんね、マラソン押し付け合いだもんね。

 丹下健三、松田龍作さんなのか。あの特徴的な代々木体育館…ねぇ。えっ女子バレーはどうなるの? 東洋の魔女活躍するってことは正式種目になるんだよね? まーちゃん確かにワンマンこの上ないし強引だしむちゃくちゃだけど、なんかね、何かがね、あるんだよね。浜松の河童だった子がね…。

 代々木の土地返還を水面下で米軍と交渉する…またすごいことを。平沢さんも重責じゃないか。でもねぇやっぱりねぇ朝霞じゃないよなぁ。アベべの話、知らなかった。そんなことだったんだ…それは英雄だ。そう、だけど違う。まーちゃんほんと…そう在るべきオリンピックの姿を語ってくれるから……現状と比べて悲しくなってしまったりする。あーあ、1964年の東京オリンピックが見たかったな〜。

 東龍さん、また何か不穏な……ああやだー川島幹事長こわいーー。そして来週また…大変なことになるんだな…。えっまって、本物のいわちんもめっちゃ美男子だな??

「オルジャスの白い馬」@TIFF

 東京国際映画祭で「オルジャスの白い馬」一足お先に観てきました。試写会の感想をほんの少しだけ見かけたくらいで、未來さん演じるカイラートの登場は中盤、程度の前情報で臨みました。

 ネタバレなしでの感想は、とても骨太な印象の作品だった! すごく素朴というか、盛り上げる演出!!とか感動的な音楽~とかはほぼ皆無なんだけど、カザフスタンの風景がただただ雄大で、抒情性に満ちていて、そこに暮らす人々、そこを駆ける馬、羊、子猫、生命が在るだけで鮮烈で、充分でした。風景の説得力が強靭過ぎて余計なものは何もいらないんだな…。

 ストーリー的には入り組んだものもなく、こちらもストレートで朴訥なのだけど、多くを語らないセリフや説明の少なさを、やっぱりそこにある風景や自然が補って余りある感じ。もの云わぬ人や空や木や畑の饒舌さを感じるような。そんな中に未來さんがまた、異質なんだけど溶け込むように現れて、すごく…不思議だった…カザフの大自然の中、そこにいるのが不思議なような当然のような、不思議な感覚でした。知ってる顔だけど知らない人、みたいな。

 カイラートさんはもっと、謎の男の「謎」部分を引っ張るのかなーと勝手に想像していたのですが、わりと出て来てすぐにどういう人物なのかはわかりました。そうかそういうポジションなのか…!! ちょっと感慨深くもなってしまった!! もうすっかりそっち側なんだねぇ…(?)。彼のカザフ語がカザフ語話者にどんな感じに聞こえるのかは気になりました。わかんない身で観ると全然…おおー喋ってる!!って思うんだけどね、どう聞こえてるんだろうか。そこでも来訪者的な、外部からやってきた者感が醸し出されているのだろうか。その辺のニュアンスがわからないのがちょっと悔しいというかもどかしいです。それにしても、何も語らないアップがとても多くを語るのだなぁ。表情だったり、目だったり、視線だったり、ちょっとした動きだったり、がものすごくいろんな感情や想いを含んでいて、美しかったです。馬すごかった、きっとあそこがスタントだろうなって思ったところもあったけど、大体乗ってましたね? すごいね??

 オルジャスとカイラート、どっちも不器用なふたりが、言葉もあまり交わさずに、それでも心を通わせていっているのがありありと伝わってきて、じんわりと温かい気持ちになるのだけど、それが長く続かないのはもうわかっているので……ねぇ。そうか……。

 ラストの解釈は観る側に委ねられている感じなので、どっちにしようかわたしはまだ保留中です。いやぁでも…いやいやでも…どうなんだろうね?? どっちがいいかなぁ。カザフスタンイスラム教徒が多いんですね。あんまり知らなかった。下の娘ちゃんのお名前がアイシャだったのでそうかな?と思ってたら挨拶がそうだった。

 そういえばカイラートの過去って何なんだろう。教えてくれなかったよね…何で、何をして……にいたんだろう。その辺は謎多きです。

 上映後には竹葉リサ・エルラン・ヌルムハンベトフ両監督のティーチインがありまして、質疑形式で裏話がいろいろ聞けました。ちょこっとメモったものだけ。

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「オイディプス」@シアターコクーン(10/25夜、10/26昼夜、10/27昼)

 嵐と共に…って印象のオイディプス千穐楽を迎えましたね。お疲れ様でした…何だか不思議な印象の舞台だったなぁ。通えばわかってくるのかな、と思いながらぼちぼち通っていたけれど、数重ねてもあんまりわからなかったな……「わかる」って何なのか、何をもって「わかる」と感じるのか、「わかる」ことは良いことでわからないことは悪なのか、それは本当にわかっているのか、わかったような気になっているのとは違うのか、じゃあわかったような気にならないのは何なのか、とか、そんなことをぼんやり考えています。わかったような気にならない舞台、だったのは、あんまり思い入れを込められる対象が舞台の上に見つからなかったから、かなぁ。最終的にそれは姉妹に落ち着いたのですが。

 わかる/わからないの話でいったら、それこそコンテンポラリーとか抽象表現の方がよっぽど「わからない」んだけど、明確なストーリーがあってキャラクターがいて言葉でセリフを語っているのに「わからない…」って感じるのも面白いな、と。抽象表現はそもそも明確なものがあんまりないからこそ、受け取る側の自由度が高いから、好き勝手に「わたしはこう思った!」「わたしにはこう見えました!」でいい、からかな…。ストーリーもキャラクターもセリフもあるのに共感する相手が見当たらないのは、なるほどわからん。となるのだな、というのも新鮮な発見(?)でした。だって誰にも共感できないんだもの! やっぱり姉妹!!

 でも、共感する宛先が見つからないからといってつまらないわけではないのはちゃんと云っておきたいです。「わかる」かどうかと同じことだけど、共感できる・できないと良い悪いとか面白いつまらないとか、は、全然別ですよね。そこを混同して思い込まないようにしたい。オイディプス、共感できる人はいなかったけど面白かったよ。良い横顔とお声と姿は堪能できたし!! 低い声からオクターブ上がった瞬間の、会場全体の空気が!?って変わるのが毎回、凄く気持ちよかったです。

 各回ちょこっとメモだけ。

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大河ドラマ「いだてん」第40話

 オイディプス千秋楽お疲れ様でした、からのいだてん! 先週はお休みでしたが、今回から新章スタートです。

 五りんくんの高座からスタート、ってあら前座に降格しちゃったの。師匠ご退院おめでとうございます! 良かったねぇ。孝蔵さんはもう出てこないかな。そうそう、五りんくんの素性もわかったね。あらーーハリマヤさん! おじいちゃんになったけどお元気そうで何よりだ。

 おっ語りが未來さんに戻った! 東さんに平沢さん…へーぇ。知らない。まーちゃん白髪になりましたね。あっ岩井さん再登場、なるほどーーつながったのか。治五郎マジック……すごいプレッシャーだな。

 15分解説、すごいわかりやすそう。ちゃんと聞きたい。岩井さんの脚が可哀想。土下座……と思ったら落語だったよまーちゃん! えっ何だこの演出。すげぇな。何かよくわからないけどすごいことはわかる。

 ここでオープニング。おっクレジット、まだ孝蔵さんのお名前が出てるぞ。お顔も映るのかしら。オープニング映像いろいろ新しくなってますね。

 終戦直後の代々木競技場に忍び込むまーちゃん、見る影もないスタジアム。でも治五郎先生の時計は止まらない。あっここで前回のりんちゃんとのシーンに繋がるんですね。死んでないから!!! 辛気臭いとか云うな!!

 東さんが体協会長なんですね。そうだったのか…まーちゃんがんばってたんだね。古橋選手…ってこの人北島選手だな? 神宮がそんなことになっていたのか知らなかった。えっ神宮プールで裏オリンピック? そんなことしてたの? いつの間に?? ほんとにこんなことやってたんですか…すげぇな。マジかよってことが本当だからないだてんは。北島…じゃないや古橋選手さすがですね。ロンドンに勝ってるし!!「きもちいじゃんね〜」じゃないよ!!(笑)

 平沢さんなかなか頑なですが、おかげさまでここまでの歩みがよくわかりますね。ダイジェストですね。へーーマッカーサーに直談判。ちょっといい人じゃないかマッカーサー。どういうアレなのか知らんけど。へー強いじゃないか日本。

 ヘルシンキは大変だったんだね…4年経っちゃうと選手のピークは過ぎちゃうよね。…おお、オリンピックは儲かる。マジかよ。まぁそういう時代もあっただろう。ここ最近はそうじゃないですけどね、終わった後のヒドい状況がもうごまかせないもんね。

 まーちゃん政治家に転身の巻。朝日新聞社辞めちゃったんですか。そうそうまーちゃんちはお金持ち……だったのに、そうか。切り売りしてたのか。そうか。自腹いっぱい切ってたんだね…よく許してくれたね…。浜松から出るのに東京オリンピックの話ししてたらそりゃ怒られるよね。あらー落選。まぁそうだな。アレがナニしちゃうもんね、

 いわちん可愛いな。とうりくんかっこいいな。キング……と思ってしまうのだけど。おお…建て替えるんですか競技場。あの思い出深い競技場を。懐かしくても古いもんは古い…うっ胸に刺さるな…断捨離できない人間にはな。あっそうか国立競技場か。そうかそうか。それももうないんだけどね。

 IOC委員で体協会長が都知事になる。すごいな。ひとりでオリンピックできちゃう(笑)。大変だ…東家家訓、政治には立ち入るな。わーんでも東さん御本人がそう思うのならやろう! 可愛いなぁ東さん…治五郎先生のあとを継ぐキュート枠誕生だ。じゅすいぶれもんでぞれ、な北原さんも可愛い。ひさびさのぺだ!! 久しぶりだよぺ!! la paix.

 ああっフィリピン…戦争の傷は深い。そっか、泳ぐんだ。いろんなことがあったんだねここまでに…。アジア各地でひどいことしてきた俺達は面白いことやらなきゃならない。良いこと云うな…その気持ちでやるならやるべきだ。うっ治五郎先生…時計は止まってないよ。平沢くんも動かされる。ああ今週も泣かされた。

 ミュンヘンでのIOC委員会。ああ、ここでこのシーンになるのね…何か答え合わせみたいだ。小学校の教科書の話は娘さんからの着想だったのか…ホント答え合わせ回。あああ走馬灯。そして源ちゃんカッコイイ。

 おー決まった。これはやるべきだしやってよかったと思う東京オリンピックだよ……これはね。この時のは、ね!

「暴力の歴史」@東京芸術劇場プレイハウス(10/24夜)

 先日のラファエル・ボワテルに続いて、何か気になるから無理やりねじ込んだシリーズ。「何か気になる」程度のアレで行くもんじゃなかったけど、何か気になって行って良かった…。フランスの若手作家エドゥアール・ルイの私小説をドイツの演出家と劇場が舞台化したものの日本公演です。字幕で観る演劇ってあんまり経験ないので(バレエとかは観たけど)どんな感じかなー字幕ばっかり追ってしまわないかなーとちょっと心配だったけど、全然問題なかったです。ぎっちぎちに集中してしまった。

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 とにかく、すごいものを目撃してしまった、という衝撃が物凄くて、ちょっと…塞いでしまう。話には聞いていたし、警告的なものも目にしていたので、心構えは充分できていたし、大丈夫だろうと思っていたんだけど、思ってた以上に衝撃が大きくて、メンタルサンドバッグにされてしまった……つらい。けど後悔は一切ない。心の底から、観て良かったです。終演後の物販で、読めもしないのにドイツ語のパンフ買ってしまうくらい良かったです。パンフ、小さくて500円で赤くて可愛い。読みたいなぁ何が書いてあるのか気になる。

 あらすじはリンク先とかに。ちょっと書き起こす気力がないので。あらゆる種類の暴力と差別が多重構造に透けて見えて、とても胸が苦しくなるミルフィーユだった。合間に挟み込まれるユーモアにも笑う気が起きないくらい打ちのめされる。えっよくここで笑うな?!って思ってしまうくらいしんどかったです。「私」であるエドゥアールがキュートで、それがまた苦しいんだ…。レダもちょっと目を奪われる魅力で、だからああなるまではすごくチャームに溢れたシーンだったから、よけいに…どうしてああなってしまったんだ…。またそこを全くオブラートに包むようなことなく、そのままがっつり見せてくれるから、これは確かに…警告必要…当事者じゃなくても相当しんどいです。息ができなくなるね。

 時系列が軽くシャッフルされている構成で、「私」である主人公始め登場人物が、スタンドマイクだったりハンドマイクだったりで語りながら進んでいくのが、ちょっとライブっぽさもあって面白かった。あとスマホのカメラを使ったライブ映像が後ろの白い壁に映し出されるんだけど、すごく上手い使い方でカッコ良かった。壁から盗み見ている人のアップとか、ベッドに転がったふたりの幸せそうなアップとか、そういうのが背景的にリアルタイムで映し出されて、オープンなセットですごく効果的でした。巧いな~!! あと音楽も、舞台上にドラムセットを中心にミュージシャンのブースがあって、そこでひとりで生音を出していたのもライブ感あって良かったです。照明も綺麗だったな、四角く光る蛍光灯がひんやりしていて。途中に挟まる謎のダンス?がほんとに謎で、そこはちょっと良くわからなかったんだけど(笑)、何だったんだろう。特にかっこいいとかそういう感じでもなく…いやいいんだけど。不思議な時間が流れていた…。

 直接的な暴力はもちろんだけど、そこから連鎖的に起きていくセカンドレイプ的なものたちに、暗澹たる気持ちになるばかりで。冒頭に「私」の語りで描かれる、事件後の部屋での彼の行動がもう、その時点で本当に痛ましくてしんどいんだけど、後半に再現される暴行シーンを目にして改めてそれを思い出すと本当に…胸がつぶれる思いがする…。ラスト近くに「私」が語った、電車の中で濃い色の瞳が自分を見ているのに気づく恐怖、がやたら刺さって、怖くて悲しくて悔しくて泣けてしまった。何だろう、とても悔しい。

 どうでもいいんだけど、北フランスの田舎出身の主人公がパリで暮らしている、という設定をドイツ語で演じられてそれを日本語字幕で観る、という状況にちょっと混乱して、主人公はドイツ人でパリの大学に通ってるのかな??とか最初思ってしまったけどそうじゃありませんでした。ちょっといろいろこんがらがった(笑)。

 カテコで全員笑顔になるのにめちゃくちゃ救われた。どうか、この先のエドゥアールの人生が良きものに満ちていますように、と祈りながら拍手したよ……。

 

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natalie.mu

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