ミライ派野郎

森山未來とその周辺を果てしなく気持ち悪い感じに追いかける桐の日々散々。

「Is it worth to save us?」@神奈川芸術劇場大スタジオ(10/31夜)

 初日おめでとうございましたー!! 楽しかったし面白かった、し、懐かしくもあったし、何だか感慨深くというか…何というか…そういうことができちゃうようになったのか、と勝手にじんわりしてしまったりもして、もちろん真剣に美しいのも、綺麗なのも、どきっとするようなのもあったし、久々に観るようなふんわり素敵なのもあったりして、あとまさかのスタンドマイクで…!なんかもあって、ほんと60分パツパツな情報量って感じで、そしてとても感情ジェットコースターで、えっこれが60分?! たったの?!ってくらいに濃密な時間でした。パーソナルなものになりそう、って聞いていたけど、本当にパーソナルでびっくりしたし、何となくもっと難解でシリアスなんだろうと思っていたけど予想以上にユーモラスだったり、面白くて、むしろ笑ってた。のだけど、笑いながらちょっと泣いてた(笑)。

 伊藤郁女さんの印象も、写真とかインタビューだともうちょっとキツいというか、キリッとシリアスな感じなのかな、と想像していたのですが、これがもう。開演前から伊藤さんの、いや郁女ちゃんのキュートが爆発していて、開演前から大好きになりました(笑)。可愛いの! めっちゃキュートでチャーミングで愉快で素敵なの!! 思い出しても口角が上がってしまうチャームだった…あれでどんななのかなって初日の緊張がだーいぶほぐれました。未來さんは足の裏だった。

 パーソナルな、って云っていたし実際そんなに!?ってくらいパーソナルな内容に突っ込んでいっていたのだけど、それ以外にも色んな要素が次々に目の前に現れて、そのそれぞれがメインディッシュ級のボリューム感で…ずっとメインが出てくるコース料理みたいな60分だったな…っていう印象です。とりあえず初回の印象は。ピンクのバラと黄色い…あれは何の花だろう、枝ものの花、レンギョウとかかな?は何だったのかな。バラもっしゃもっしゃ食べてたけど美味しくはないよね…。

 ネタバレしないようにすると、クスクスしてうっとりして目を見張って眉間に皺寄せてほうほうとなってぶふっと吹き出してわー!ってなってえっえっ?!ってなってひゃー!!ってなってええええ?!?!ってなってふわああああってなってじんわりして最後噎せる。という感じでした。忙しかった! そして思い返すに、とりあえず現時点では、三島由紀夫要素はそれほどメインには感じられなかったような…パーソナルなほうに完全にわたしの脳みそが引っ張られていたから余計にそうなのかも知れないけど。でもうっすら全体に靄のように漂っていたり、最終的な着地点はその辺なのかな、と思ったり、もしたので、むしろメインだったかも知れない。どうなんだろう。どっちとも取れる気がする。それを云うなら、タイトルの「我々には救う価値があるか?」も今の時点ではあんまり見出せていないや。その辺は今後のわたしに期待します。あと、見てきたものを思い返すと、けっこう…ハチャメチャしたな…?ってなります。終演後の舞台上が楽しげなことになっていたりね! 

 19時ロビー開場、19時20分客席開場でした。今日はKAATのロビーのNHKの方でジャズの演奏会? 公開録画? 何かやっていて、最後のちょっとだけだったけど素敵なジャズも楽しめてお徳でした。盛り上がってた!

 あとはちょこっとメモ。ネタバレ含むかもなので畳みます。

 

 

  • 質問コーナー(?)、内容はその場でなのかな。パッと思いつかないよな…って考えながら過ごしていた。
  • 森山未來一体何度後頭部強打して縫ってるんだ…ほんと今までよくぞご無事で……救急車いっぱい乗ってるんだね…。
  • 待って椎間板ヘルニアの話聞いてない。侍役やったら腰が固まってそれでコンクリートの上で踊ったら椎間板ヘルニアになったって聞いてない。やめて…大事にして……侍役は小松原様のことかな…。
  • 語ってないけどフランス語の字幕だけ出る部分がけっこう多くて、がんばったんだけど目と頭が追いつかなくて全然最後まで読めなかった…。家族で自転車北海道旅行した、だけ理解した。オチまでは読めなかった。今後に期待(たぶん無理)。
  • 一つ目ライダーの夢はけっこう怖いと思いました。
  • 郁女ちゃんのエピソードも面白かった…前傾姿勢で歩いて何度も電信柱にぶつかるとか。
  • ふたりが一緒に踊る時の、ユニゾンなんだけど微妙に違ってでもすぐ合流するのとか、観ていて面白かったしかっこよかったなー。お能みたいな雰囲気なのとか、音もちょっと鼓とか太鼓っぽい音があったりするのは、フランス公演を視野に入れてのことかしら、とか思った。じゃぽにすむ~。
  • 郁女ちゃんはすごく面白いんだけど、でも最初に座り込んで踊り出すところが少女の球体人形めいていて凄かった…。し、服着てると華奢に見えるのに脱いだ筋肉、腹筋周りとかが本当に流石でそして柔らかくて美しかった。
  • 未來さんは赤い光にうっすら浮かび上がる背中が彫刻のようだった。背骨の窪みや筋肉の陰影がね…彫刻だね…。
  • とても「和」を感じさせられるパートもあって、やっぱりフランス公演向け?とか思ってしまった。照明で四角に区切られた空間に畳が見える気がした。
  • ほぼ裸のふたり、なんだけど、郁女ちゃんはたおやかな黒髪の少女に、未來さんは異形の四足のナニカ、に見えて、四足の異形の未來さんが少女の郁女ちゃんを乗せてしずしずと、でもちょっと奇怪に歩くの、和の妖怪っぽくて良かったなって…何だろう妖怪、牛っぽいやつ…。
  • オイルとか香水?を付けるところは前方だと匂いもするのかな。今日はそこまで届く距離じゃなかったようでわからなかった。くんくんしたい(笑)。
  • まさかアレをあんな風に使うとは…ちょっと衝撃的過ぎてこっちが固まってしまったんだけど、でも森山未來のパーソナルでアレが出ないわけがないし、だからこそなんだけど、それでも若干こわいこわいこわい…って…なってしまっ…郁女ちゃん容赦ない…でもああできるってことが、あれを舞台に上げられるってことが、逆に、ああもう、そうできちゃうんだ、ってちょっと嬉しくて安心感にもなったりして。
  • でもアレって、これまで未來さんは何度もああいうことを云われてきたんだろうな…って思うのね。ある種のハラスメントだよな。それを笑い飛ばすようにも、逆に一緒に笑って胡麻化すようにも、初回はどっちにも見えて、後者だったら悲しいな…。
  • それに傷ついた(であろう)自分そのものまで、ある意味昇華できてしまっているなら、それは全然…安心なのだけど。まだちょっと保留しておこう(笑)。むしろわたしが傷ついてる感(笑)。
  • それでもやっぱり、とてもパーソナルでとても根っこの部分にそれがあり続けることは、嬉しいのです。
  • 一切伝わらないけどわたしにはわかるからいいんだ(笑)。
  • まさかの歌あり。しかもスタンドマイクまで持ってくるとは!! 嬉しい!! のに!! 何だその展開!?!?
  • ふたりともめっちゃ楽しそうで、大変なことになっているのにそれはそれで美しいふたりで、大変なことになっていながらも美しいふたりが、クラシカル綺麗なダンスを踊るのが…ああこういうの久しぶりに見るね…やっぱり綺麗だね…ってちょっと涙腺緩んでしまった。でも股間にトマト入ってるけどね。
  • お歌はこれ↓ですよね。


You Say 'Tomato', I say 'Tomato'...

  • で、ラストは母船に帰るのかな…お迎え来るのかな…って思いました。むせながら。

 初回はいつもながらただただぽかーんと眺めるだけになってしまうので、もうちょっとちゃんと考えたり気づけたりできるようにがんばりたいです。ああでもほんっとチャーミングな作品だった!! これからきっと、また変化していくと思うので、その辺も気づけるかどうかはともかく、楽しみです。初日おめでとうございましたー!!