引きこもっていた日曜日でしたが風の音が凄かった。あんまり風が強いと、植木鉢をベランダに出せないんだよね…倒れそうでね…。
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「見える/見えない~」本日の公演、各回(2回セットじゃなくて1回ずつ)当日券が出るそうです。4回あるので、興味あるけど予約満了しちゃってたよ、って方、是非~。
土曜日の①という回で観てきました。①、ではあったのだけど、初回を開場待ちしている間に、中から出てくる方がたくさんいたので、もしかしたらそもそも藝大の学生さん向けにゼミとかで企画されていたもので、それを一般向けに公開する回も設けて下さったのかな?なんて思いました。発表が突然だったのも、無料なのも、何となく…そういう感じなのかなって。だとしたら本当にありがたい、貴重な機会をありがとうございます…。
観たものを理解するまでにとても時間がかかる処理能力の遅さ鈍さを誇っているので、脳みそに到達するまでできる限り何度も観たい、方なのですが、今回は1セット2回のみと限定されているので…とてもとてもおぼつかない…。2回で1セットなことにも理由があるのだろうけれど、2回の内容がそれぞれ全く違うというわけでもなく、セットなことの理由も…さっきと違う、と思うことくらいしかできなくてなぁ。何となく、両目で見るイメージというか、錯視とか、何だろう…片方で見ると平面なものが両目で見ると立体に見えてくるとか、そういう印象は受けました。が、実際1セット見て、何が「立体に見えて」きたかというと…わからない…。何か立ち現れているのかなぁ。
タイトルが「見えない / 見える ことについての考察」で、リーディングに用いられるテキストの具体的な内容も概要に先に書かれていて、前提としてその辺が頭にある上で観ると、どうしてもそっち側に思考が引っ張られるわけで、個人的には逆にそっちに引っ張られすぎてしまった印象があります。『見えない/見える』の対立項に脳みそが偏った状態で観ていたような。もっと色んなことがあったよな、『いる/いない』とか『見る/見られる』とか『聞こえる/聞こえない』とか、その対立とか逆転とか。もちろん、大きいのは視線、視覚にまつわるイメージなのだけど、「見える」ことと「存在する」ことの違いとか、「不在」を「見る」とか、「不在を見」ながら「存在を感知」するとか、「見える」ことと「見る」こととか、「いるけど見えない」ことと「いないけど見える」こととか。「見る」側が「見られる」とか*1。何となく、「見える/見えない」の対立項を命題に挙げるには、「見えない」側が弱かったような印象もある…大体見えるし…いやそういうことじゃないんだろうけど…。「見えているものは本当に見えているのか」という問いをもっと体感したかったな、とは思います。が、そういう体験的理解とかわかりやすさを目指しているものではないことは理解している…わたしの感性が追いつかないだけです…。
リーディングに用いられたテキストは、細かく断片化され再構築され、パートごとの内容は聞き取れはするけれど全体像を捉えることはちょっと難しい。配布された資料に目を通していたのでぼんやりと、何を云っているかはわかる…くらい。断片化されシャッフルされて、さらに別のテキストを読む音声が重ねられていくので、これはもう聞きとって意味を理解する為のものではないのだろうと。断片が降り積もってぼんやりと、形が浮かび上がってくる…ような、くらいで良いのかなと思いました。断片しか聞こえてこないから断片しか覚えていないし覚えている断片もぼんやりだ…茫洋としている…ああ、闇じゃなくて白く消えていく視界ってこういう感じなのかな…。
ことばが重なることによって意味が消失していくのは、光が強すぎて視界がホワイトアウトしていくのに少し似ているのかもしれない*2。なら、情報が多すぎて理解できなくなっていく、麻痺していくのもある種の失明なのかもしれないね。見えていても認識していなければ見えてないのと同じ、とか、色は所詮人間の脳が勝手に処理して認識させているものだから物体の本当の「色」はわからない、とか、ならば「認識」そのものがもう、実存に対してあやふやな回答しか出してないのでは、とか、そんなことを思います。今。ここに見えて「ある」と認識しているものは、脳がそう処理した結果を吐き出しているだけ。触って確かめても触覚の認識自体が脳の錯覚だったら? じゃあ存在するって何? 存在を確実にする証明って何だろう?? 全部脳みその気のせいだったらどうしよう。とか。連想ゲームが飛躍する。じゃあ、その脳みその気のせいの中で、何を「確か」と信じようか。
2回公演で「観て」きたもののメモを畳んでおきます。ほんとにメモなので読みづらくてわかりにくい上に不正確だけど確認のしようもないから何となくこんな感じ…で。
*1:これ「in a silent way」でもすごい感じたから長谷川先生・福武財団絡みの未來さんパフォーマンスはそういう要素が盛り込まれるのかな、なんて
*2:ってことは、2回観る=重ねる、ことによってまた何か見えなくなっていくものもあるのかな…なんて
風邪はほぼ良くなりまして、だがしかし腰が。風邪より前から良くなかったけどいっこうに良くなる気配がない腰が。そのうち治るんだろうかこれ。治らないとずっとつらいままなんですけど…。
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で、昨日のエントリーがこちら。
で、その前にびっくりしたのがこちら。
こういう、ファングッズ的なものって、そのバンドなりアーティストなりのファンじゃない人間が、バンドなりアーティストなりご本人以外を目当てに買うのってどうなのかなーって、何となく躊躇していたのですが、ふと自分の好きなバンドやミュージシャンに置き換えてみたら、お目当てがバンドやミュージシャンそのものじゃなくて対談相手とかインタビューが掲載されているとか、ミュージシャン以外のどなたかでも、ついでに興味持ってもらえたら嬉しいぞ?とか、ファン以外の人からどんな風に見えるのかちょっと聞いてみたいよ?とか、思ったので、品薄とかじゃなくてちゃんとファンの手に行き渡っていて、正規のルートからの購入だったら、問題ないんじゃないかな…どうかな…いいよね…?と、はい。ぽちっとしてみましたよ。サラウンド製本というのも見てみたかったし(笑)。
まだ買えるようです。よかった。
未來さんのインタビューは3ページ、だけどテキスト量的にはけっこうしっかり黄泉応えあるボリュームです。内容もすごく良かった、面白かった! 取っ掛かりはアンリアレイジ・モンテZのプロモーション映像*1から始まって、未來さんのサカナクション歴とか、アンリアレイジのクリエーションについてとか。そうか会ってないのか。コンテンポラリーダンスとの出会いとか、ジャンルレスに活動する現在に至るまでとかは良く聞く感じのだけど、コンテンポラリーダンスという抽象的で観客に受け取り方を委ねる部分が多い表現を演じる側としての責任の話とか、つねに「身体表現のなかに流れているコンテキスト」を言語化するようにしている、なんて話はなかなか、他のインタビューでも聞いたことがない部分で。あーなるほど確かに、なんてうんうんしてしまう。身体表現だけ、じゃない、ことばが流れているよね。そのことば、も抽象的だったりもするのだけど、でも一度は構築されて、それが崩された後の抽象化って感じの…きっと上手く組み立てれば元の姿が浮かび上がってくるんじゃないかって思える抽象、なことば、というイメージ…そういう話じゃないのか…。でもそれも、何が浮かび上がって見えるのかは多分受け手次第だろうし、そこも込みでやっぱり抽象なんだな。当たり外れじゃなくてね。そういうのが好きです(笑)。
「ポップ」についての言説もとても興味深い。そうかーマイノリティの為に生まれたものを大衆向けに「整理」されたものがポップ。すごく収まり良く納得してしまった(笑)。なるほどですねぇだ。整理の仕方を間違えると安っぽいポップになってしまうけど、サカナクションは間違えないポップ、マイナーから王道へ突き上がっていこうとする力があると。インタビュアーの方も云ってるけど、未來さんもマイナーとメジャーのバランスが絶妙というか、ポップなところもちゃんと歩けるマイナー寄り、みたいな感じですよね最近特に(笑)。
テクノロジーとアートの関係性なんてお話も、アンリアレイジ・モンテZからオルタまで、間に理論物理学者のロジャー・ペンローズ*2や池上高志教授などを挟みつつ、最後はアインシュタインの相対性理論で〆るのが流石。でも芸術ってそういうものだよね、一瞬を永遠させるものであり、永遠を一瞬に閉じ込めるものであり。永遠にしてる一瞬、たくさんもらってるしね。インタビュー、枠外にちゃんと注釈も付いていて、とても内容が濃いです。
他にも、名和晃平さんのインタビューもすごく面白い*3し、山口一郎さんとさかなクンさんの対談なんかめちゃくちゃ面白くて、何がすごいってさかなクンさんの特徴的な話し言葉が完璧にテキスト化されてるのがすごい。すギョい。サカナクションなだけ(?)あって、相当釣りがお好きなんですね…さかなクンさんとずっと釣りの話してるの面白かった…あと水族館ライブはとても素敵そうです。お魚びっくりしないかな…。
基本、雑誌とか本とか買ったものは全部目を通すので、もちろん今回も全頁読みましたよ。サカナクション公式サイトからメンバーへ向けて募ったQ&Aも面白かった、どこのバンドのひともステージから落ちるんですね…とか、バッハとRadioheadとか、えっ「アルケミスト」!?とか、やっぱり釣り関係多いなぁとかソロ+メンバー2人ずつのユニット×2の3組でツアー回りたいとか、ほんとあの、メンバーの方もぼんやり…としか存じ上げなくて申し訳ないんだけど、でも面白く読めてしまう。メンバーそれぞれに同じキーワードについて語ってもらう形式の記事も、同じキーワードについて続けて読むと、本質的に同じで流石バンド!ってなったり、それぞれ全然違ってて面白かったり。あ、気になっていた「サラウンド製本」は開けてみるとなるほどー!という造りで、元に戻すのが若干…こうだったかな?となるけど、全開にした時に見える風景の圧巻さがすごいです。あとやっぱりライブで6.1チャンネルサラウンドってすごそうだ…絶対すごい…ライブ映像などをちょこっと観てみたりしたのだけど、ライブとクラブが混ざったような、演奏もバンドとDJを一緒にやるような、音的にもバンドサウンドとクラブミュージックやテクノが混在しているような、ほんと…混在なのね。気持ちいいだろうなぁライブ(笑)。
ソノシートが付属しているのですが、それを聴く手段がないのがとてももったいない。残念。というわけで、ツアーブックレット、というよりはもうこれは書籍でいいんじゃないかな、という大ボリュームのとても素敵なものでした。未來さんが最初に出会ったサカナクションはこちらの動画だそうです。
映画にもなった「散歩する侵略者」、元祖だけど2017年バージョンのイキウメ版を観てきました。とても、とても面白かった! 映画も観たかったけど先に舞台で観たかったから…今になって映画観たくなってる…(笑)。
某国から発射されたミサイルが上空を飛ぶ、海際の町で、祭りの夜に失踪した夫が数日ぶりに戻ってくるも、その性格は一変。不仲だった妻は夫の変貌に戸惑いながらも、散歩を「仕事」と称し日課にする夫の介護に奔走する。同じ頃、町では奇妙な病気が流行し始め、病院では一家惨殺事件でひとり生き残った少女が目を覚ます。惨殺事件を追うジャーナリストは高校生の少年と出会い、彼の奇妙な言動から、あるひとつの事実を知る。それは夫の変貌と謎の病気、惨殺事件のすべてを繋いでいく…。
的なあらすじですが、まぁ面白い。面白いし怖い。休憩なしの2時間ちょっと、不安や不審、不穏さが常にひんやりと足元を漂う、極上の緊張感を楽しんで、でも終着点は愛の話なんだな。2017年の今という瞬間だからこその空気感は、さすが2017年版なだけあります…。ネタバレ前知識はほぼゼロで観たけど、まぁタイトルがタイトルなので、夫が「散歩してた」って云った時点で、…ってことですよね?とはなりますよね(笑)。
以下ネタバレに触れるので畳みます。
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