突然雪の日になってしまった春分の日、久しぶりに登城してきました。すっかり行き慣れた感、だけどやっぱり遠いよステアラ…着いた頃には雨になっていて、ただの寒い雨の日でした。交通に大きな影響が出なくて良かったってことで!
花鳥風月を経て極まで辿り着いた髑髏イヤー、ついに〆に入った感ですが、〆っていうか別物で! 久しぶりに新感線の新作を観た感じ…知ってるようで知らないお話、の不思議な感覚も楽しかった。きっとこうなるんでしょ…って大筋は外れないけど、えっどうなるの??っていう疑問は最後まで引っ張られて、すごく新鮮なドキドキを味わいました。そうだよね、この1年ここ回る劇場で観たものはすべて、基本ストーリーは全部わかっているものたち、だったもんね(笑)。
ネタバレなしでふんわりと感想を述べると、まず…終演まで配役表は見ない方がいいです。ネタバレされます。せっかくだから終わってからにしよう。
で、天海さんかっこいい!! これに尽きるね!! ラスト痺れたね涙出ちゃったね…渡り遊女とのことですがえっ遊女…??ってちょっと首をひねるのだけど*1、まぁかっこいい。沙霧*2とのコンビ感もとてもしっくりで良かった~好き~。古田さんは極悪非道な天魔王…かと思いきや、だけじゃない感じで…なるほどなぁ。面白い趣向でした。けっこうね、そんなはずは…って思いつつももしかしたら…ってなっちゃうよね(笑)。
個人的には三宅さんのカンテツが、また会えたというか生カンテツは初めてなんだけどお帰りなさい感というか(笑)、可愛いに尽きますね!! 好き!! 清水くるみちゃんの沙霧はとても良い沙霧でした…あの決め台詞で泣けるのはやっぱり沙霧なんだよ…しかもとても良い決め台詞っぷりだった!! ありがとう!! 久しぶりにあそこで泣いた!!*3
兵庫の旦那は福士誠治さんで、これまたイイ男の兵庫でした。かっこよかった~カッコイイ兵庫だった~! 福士さんは何となくずっと好き(笑)なので嬉しい。あととても信頼感がある…勝手に信頼してる…。夢三郎との関係性もすごく良かった!! 良かったからこそ!! いやだからなお良いんだけど!!! くるしい!! 梶原善さんが兄さだったんだけど、善さん観ると自動的に「狸穴さん!!」ってなってしまう鳥脳なので…そんな姿に身をやつして…って混乱していた。狸穴さんがいるのに狸穴さんもいるぞ??ってなってしまった(笑)。上弦の最初の頃に「蘭…天?? 蘭?? …天!」みたいになったのを思い出した。切り替えがへたくそですね。そして本物(?)の狸穴さんの山本亨さん、ずいぶん役回りというかポジションが変わった今回の狸穴さんだったけど、ちょっと小物感が残るのがまた良い味になっていました。まさかあんなシーンが観られるとは思っていなかった……びっくりした……。
そして夢三郎さん、竜星涼くん。キョウリュウレッドでサンバのリズムでステップ踏んで変身していたイメージしかなかったのですが、その頃からスタイル良くてお顔綺麗とは思っていましたが、まぁその…綺麗で。スタイルが良くて。大変色っぽい若衆太夫でしたよ…嫋やかなんだけど男っぽさもちゃんと残っててそのバランスが良い塩梅というか。大好き。そして顔見世のお歌の雰囲気と、夢三郎さんの下がり眉メイクでヘドウィグを思い出してしまって勝手に胸を痛めていた。でも曲調としてはティアミーじゃなくて悪魔を憐れむ歌の方だったよねストーンズじゃなくてガンズの…。ふっふー。あとネタバレに近づくのでアレなんだけど夢三郎さん観た瞬間に→ネタバレ*4って思いましたよね。思いますよね。まぁ他にいないしな…。うっほんとあとは何も云えない(笑)。1幕の妖艶でいなせな感じも大好きなんだけど、2幕も…とても良かったです…下がり眉がなくなってしまうけど…。あとえっと髑髏党が至上最高に楽しそうだったな! とても楽しそうな髑髏党でわりと明日が見える感じだった(笑)。この人たちをあの古田天魔王さまは好きにさせておいてくれてるのか…懐広いな…。
物語的には、髑髏城なんだけど、出てくる要素はそうなんだけど、調理方法が違うというか…食材が同じでも別の料理って感じで、違う楽しみ方ができたというか。面白かったです。これまで初演・97・アカ・アオ・ワカ・花鳥風月、と9編やってきて*5、観る側にも「ドクロといったらアレだよね!」的に染み込んだお約束とか既成概念とかを、その辺知り尽くした中島かずきせんせーといのうえさんが「だったら!」って細かくひっくり返していった、みたいな。久々に、えっ7人目誰?ってなる感覚を思い出しました(笑)。「影武者」とか「一人二役」とか「織田信長」とか、髑髏シリーズに欠かせない、もしくはあるあるなファクターを、さらにもうひとひねりされて、髑髏シリーズ既知なひとは「そう来たか!」ってなるし、今回が初見だとまたきっと違う感想になるんだろうなぁ。初見で修羅天魔を見てみたかった気もする! どう見えるんだろう~。捨之介も蘭兵衛もいなくて、ちょくちょく「あれっ人数足りてる? 人手少なくない?」って感じになったり、「そのセリフあなたが云うの!!」とか「あっ自分で云っちゃった(笑)」ってなったりするところはあれど、それはどうしても髑髏城の七人ベースで観ているからだよなー。ほんとこれまでの髑髏の記憶をいったん消して観てみたい。途中で、あれこれ人数足りないよなーでもそっか修羅天魔だから髑髏城の七人じゃないから別に少なくてもいいのか…いやいやいやこれも髑髏城の七人だぞ??って混乱した(笑)。ラストも、そうなるのか…そうだよな極楽だもんな、というラストで。そっか…なるほど…大丈夫かな…(笑)。
演出というかセットというか、は、これまでのシーズンに比べて間口を広く使っている感じがした…けど気のせいかな。センターブロック上手端っこの真ん中列くらいから観たけど、見切れはほぼありませんでした。珍しくとても良い視界だった、ステアラなのに!! 珍しい!! セットチェンジや場面転換がまた新しい手法(?)を使っていたり、衣装早替え的なところもあったり(あっ今だな、ってわかるけど)、いのうえさんまだまだステアラで遊ぶ気まんまんですね。そうだよねメタマク(びっくりした!!)もこの後控えているのだものね。ほんと新感線専用劇場になってるけどずっとそうなんだろうか…。
面白かったのはオープニングの映像で、わたしは昔の007シリーズを思い出しました(笑)。ショーン・コネリーとかの時代のやつね! 何となくね!! 懐かしい匂いがした…。
もう一回行く予定なので、もう少し感想らしいことを云えるように観てきたいです。心意気だけは。
あとはちょこっとネタバレを。
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