「ONTOMO」インタビュー掲載
Webマガジン「ONTOMO」に未來さんインタビューが前後編で掲載されています。ONTOMOって音楽之友社のWebマガジンだったのか~知らなかった! クラシック系の出版社だけどアート全般も扱うというか、アート全般を通して音楽・音にフォーカスしていくようですね。なるほどーそれで「SONAR」のインタビューなのか。
公演終わってちょうどひと月ほどですが、何だか懐かしい気持ちと、答え合わせみたいな感覚が面白いです*1。そうねー観客側の求めるものと、提供したいもののベクトルが若干噛み合わない部分はどうしても、あったよね…わたしもどうしても「観る」「観たい」方に偏っちゃった感はある…早々に諦めてもらえるようにできたら、ってそっちだったらどうなってたんだろう(笑)。その辺をもどかしく感じているだろうことは、何となく…思っていたけど、難しいところですよね。だって観たいもん(笑)。
ヒッグス粒子…!! ハイわかんない!! でも何かそういう…音の波動が動いてぶつかる感は…バイオレンスとは思わなかったけど波動だったよね。懐かしい。喉遊び歌はやっぱり苦しいですよね…互いの二酸化炭素を吸い続けるって(笑)。音楽的なものではなく、倍音の振動そのものがカムイ(神)との交信の手段だったのでは、っていうのも面白い。よりプリミティブだよね音楽化される前の「音」って感じで。でも咆哮も連ねていくと音楽に聞こえてくるんだけど。
縄文時代のクラウドって想像するのも面白いんだけど、確かに言語や音楽が定型化されていく過程で、欠落していくものってたくさんあるだろうな、と思います。西洋音階が整理されたら微分音は消えていてしまうよね…フレットレスなら出せるけど…って思ったら記譜法があるんですね微分音! 知らなかった!! けどこうやって記譜されてしまうとそれによってまた欠落していくものがきっとある…そこが大事なんだよねってことですよねハイ。
でも、未來さんは言葉そのものや音楽自体をあきらめてはいないひとだと思っています。勝手に。もどかしく思いながらも、欠落した部分をすくい上げて何とか言語化しようとしてくれてると思っています。昔はインタビュー読んで、そういう意味で云ってるんじゃないんじゃないかな…ってインタビュアーやライターの受け方にこっちももどかしくなったりしたこともあったけど、最近はそういう感じを覚えることもほとんどなくなったし、それって未來さんの言語が純化していってる、研ぎ澄まされていってる、ってことじゃないかな。もちろん、自分が今携わっていること、インタビューで問われることに対して明晰である、というのも前提だけど。だから未來さんのインタビューは読んでいてとても明晰だなと思うのです。何の話だっけ。*2
後編は「Is it worth to save us?」のお話も。フランス郊外のお城でクリエイションか~いいなぁ(笑)。フランスそこらじゅうにお城あるもんね…クリエイションの様子も見たいですね。言葉を疑う、けど言葉を多用する。ってことはそこで使われている言葉も疑わしさを伴いながら在るってことで。このインタビューがいつ頃行われたものなのか、SONAR直後くらいなのか、わからないけど、まだあんまり輪郭がはっきりしてきていない感じなのかな…伊藤さんのインタビューでも云ってらしたけど、子ども時代の思い出とか、世界が破滅する前にやりたいこと?とか手紙や対話を重ねていろんなことを話し合った、そうで…そこからどんなものが生まれて、どんなふうになっているのか、もうすぐ知ることができるのがとても楽しみです。「NASSIM」のお話もちらりと、こちらも何だかわくわくする試みですよね! 大舞台で派手な演出とかセットとか衣装で一ヶ月公演で~、っていうのももちろん大好きだしこれからも出てほしいけど、最近の未來さんの作品づくりや選び方がわたしはとても楽しいので、こういう場を提供してもらえるってとても幸せだなぁと噛み締める今日この頃…ご本人が楽しそうなのが一番なんだけど、それを自分も心底楽しめる、っていうのはとても幸運なことだと思うので。
愛聴盤。またシブいのを聴いてらっしゃる~! ペトルチアーニの映画はこれのことかな?