ミライ派野郎

森山未來とその周辺を果てしなく気持ち悪い感じに追いかける桐の日々散々。

瀬戸内旅行2019春

setouchi-artfest.jp

 祝・瀬戸内芸術祭2019開幕! あの夏からもう3年も経ったのか…と謎の感慨を抱きつつ、元号が変わったその日からぴゅっと行ってきました春期。前代未聞の10連休にトリエンナーレが重なって、しかも何か世界的に有名な旅のミシュラン的なやつ(?)に直島が日本で唯一取り上げられたとか?で、混雑は予想されるものの、云っても開催直後だし? 連休前半だし? 前回夏休みでもまぁ混んでたけどそこまで大変でもなかったし? いや混んでるのは大前提だけどね? なので予定に余裕は持たせつつ、代替プランも併せつつ、優先順位もはっきりさせて、でも行ってみないとわからないよね~くらいの気持ちで旅立った5月1日、わたくしが分単位で綿密に立てたスケジュールは、羽田離陸の時点で見事に打ち砕かれたのでありました…(笑)。ハイ離陸15分遅延~。しょっぱなのフェリー無理確定~~。

 貨物積み込みに時間がかかり…とのことで、いきなりかよANA!!連休関係なくね?!と軽くキレつつも、3枚におろしたガイドブック*1を駆使してリカバリー案を立てる。そもそもちょーっと余裕ない予定だったんだよね…それがいきなり裏目に出たね…。機内wifiない機だったので、空港に着き次第合流予定のお友達に連絡し、草壁港行きフェリーを20分後発の土庄港行きフェリーに変更して、芸術祭パスポートとフェリー3日間乗り放題パスを先に引き替えておいてもらって、引き続きリムジンバス内でガイドブック検討、ちょっと酔いながら無事高松港で合流を果たし、荷物をロッカーに放り込んで乗船です。

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 うーん曇天。そして小雨。
  長くなるので畳みます。

 

1日目:小豆島

 初日はまず小豆島へ上陸です。本来なら草壁港上陸→バス移動でオリーブ公園など覗いて、またバスで土庄方面へ戻り迷路のまち散策、エンジェルロードの干潮も観て、土庄港からフェリーで高松へ帰る、という予定でしたが、草壁港上陸作戦失敗からのスタートなので、土庄港上陸となりました。フェリー内でお昼を食べながら左記の予定を練り直す。オリーブ公園は天気もいまいちだし瀬戸芸期間外でもなくならない*2から、と今回はパスすることにして、土庄からバスで草壁港より少し先の、醤の郷に行ってみることに。

 馬木というバス停で降りて散策開始、なのですが、そもそも醤の郷は今回の予定に組み込んでいなかった地域。なので、ガイドブックの該当ページは華麗に破り捨ててきた*3。エリアマップもなく、かろうじてバス時刻表ページに何となーくどのバス停の近くに何の展示があるかが表示されている広域マップがあるくらい。なので馬木バス停付近に何かあることはわかっているのだけど、それがどこにあるのか、徒歩何分くらいの距離にあるのか、5分なのか25分なのか、はわからない。わからないけど芸術祭期間中、青い看板と青い幟を目指していけば何とかなるなる! たぶん!!とわりと楽観的に辺りを見回し、看板を見つけて方向を確認、歩き出す我々。うん、何とかなった! よく写真は見かけるけど一体どこにあるのかさっぱりだった、オリーブのリーゼントさんに無事会えました。おおお! 本当にあった!! もっと山の中かと思っていたけどわりとその辺にあった!!f:id:xxkyrixx:20190511141611j:image

 オリーブ畑を背景に、素敵なリーゼントがありました。会いたかったよ兄貴…!! 近くにある制作現場も見学できておもしろかったです。なんだか平べったい兄貴がいた…。そして醤の郷、名前の通り醤油造りの蔵が立ち並び時折お醤油の匂いが漂ってくる、なかなか素敵な町並みでした。もろみアイスも美味しかった!


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 醤の郷では他に、ドットアーキテクツの不思議なキャンプ場ウマキキャンプとか、不要になった陶磁器を金継ぎで不思議な球体や塔状に再構築したオブジェが並ぶつぎつぎきんつぎ、米蔵を改修し、音と水と波紋の織りなす模様が静謐の中で美しい鐘舎などを見ました。ジョルジュ・ルースのギャラリー飛ばしちゃったの、帰ってからガイドブックの残骸(…)見てもったいなかったなぁと思った…。


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 マップなしの割にはちゃんと見られたと思うようん。途中、看板に釣られて無駄に歩き出してしまってしまったけどとても徒歩でたどり着ける場所じゃなかったことに気づいたりもしつつ。あの看板は車向けだったんだ…徒歩何分って書いてないからって近いわけではないんだ…。

 それでも候補のうちの1本だったバスに無事乗れて、土庄本町へ戻ります。迷路のまちとエンジェルロードが目当てだったけど、実は醤の郷で楽しみ過ぎてしまって時間的にあんまり…余裕がないというか無理だった迷路のまち…。ここの「目」という展示を是非見たかったんだけど、17時に間に合わなかった…。仕方ない、こういうのも込みで楽しむのが島の旅なのです。またいつか来たらその時には! あとやっぱり小豆島大きすぎてレンタカーとかないと厳しいね!!

 わりと夕暮れになってきちゃったけど、とりあえず迷路のまちを通り抜けて(町並みが迷路みたいで雰囲気良かったしあちこちに妖怪がいて可愛かった)、おみやげ屋さんだけ覗いたりして、エンジェルロードに向かいます。途中に、世界一狭い海峡もあったよ。ギネスに掲載されているそうです。


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 海峡っていうか小川。サギみたいな大きめの鳥が来ていた。

 エンジェルロードへは迷路のまちから徒歩15分くらいかな。わたしたちが向かっていると、反対側からすれ違う人の多いこと…えっみんなもう帰るのか。ってことはロード水没しちゃってんじゃないの? もう終わってるんじゃないの??と一抹の不安を抱えつつも、でも土庄港の案内所では19時くらいまで渡れるって案内出てたしそれを信じる…と現地へ急ぐと、あれっけっこう道幅広いじゃん! まだ全然渡れるじゃん! まぁ暗くなってきてるしあいにくの曇天でエンジェルみはあんまり…どちらかというと不穏な雰囲気だけど…でもまだまだ遊べるよ!

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 誰かが残した令和。まぁ元旦でしたしね…。

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 決壊。一度決壊すると早かった。見る見るうちに渡れなくなっていくの面白かった…。

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 そして離れ小島へ。しかし不穏な空だな!

 結局ロードが消えるまで遊んでいました。どんどん人が少なくなってとても良かった…が青空の時にも行ってみたいですね……いつかまたね……。でも一度行ってみたかったから満足です。

 土庄から高松へのフェリーはわりと遅く、21時近くまであるので、ゆっくり遊べました。まぁとっぷり夜だったけどね…そして土庄本町から土庄港まで戻るバスに乗るべくバス停を探すも、逆方向のしか見つけられずあれぇ~?とかやっているところへ、ホテルの送迎車が通りがかり、親切なホテルの方が「どちらまで行かれるんです?」と声をかけて下さいまして…土庄港へ戻るバス停を探しているんです、と応えたら、乗せていって下さると。なんと…!!! バス停の位置を教えてもらえるかな~とは思ったけど、まさか乗せていってもらえるとは…予想外のありがたいお申し出にありがたーーく甘えさせて頂いて、港まで送り届けて頂いてしまいました…本当にありがとうございました!!! ホテルの名前はチェックした*4ので、いつか泊まらせて頂きます…その時は青空のエンジェルロードを見たいね!!

 おかげさまでフェリーまで少し時間があったので、夜のオリーブの輪っかも見られました。なかなか荘厳ですよ(そう! ゴーン…)(WBネタですから念のため)。 

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 ひとの優しさに触れ、いろいろままならないまでも良い旅だ~瀬戸内良いところだ~と旅の醍醐味を噛みしめつつ、帰りのフェリー内で夕飯の場所を決め、高松の海鮮居酒屋で遅い夕食をとって*5、ホテルにチェックイン。翌朝の予定も確認して、存外に早起きが確定しているのに恐れをなしつつ就寝、波乱の1日目は終わりました。ちなみに友人のスマホによるとこの日は26000歩歩いたそうです。がんばったな!

 2日目:豊島/直島

 2日目の朝は(も)早い。初日は5時起きで羽田に向かったけど2日目も5時半起きの6時20分出発ですよ。10連休と芸術祭が重なって、豊島・直島行きの高速船が積み残し連発との噂を小耳に挟み、早め早めに動くことの重要性を再確認。朝ご飯は5時から営業しているセルフの讃岐うどん屋さんに寄って、朝から美味しいぶっかけうどんを頂きました。ファストフードだけど美味しくて安くて素晴らしいですよねうどん…大好き素うどん…。


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 ネギ抜き。

 7時前には高松港に着いて、でも豊島行き高速船の乗り場にはすでに結構な列が。昨日も積み残し発生していたそうだし、帰りも積み残して臨時便が出ていたそうなので、チケット発売開始のさらに20分前には着くようにしていたので無事整理券も貰えて乗れたけど、7時過ぎたらもう危なかった。臨時便も出ることになってはいたけど30分後とかになるし、分単位で予定を組んでいるのでここで遅れるわけにはいかないのです。流石10連休侮りがたし。

 無事乗船して豊島は家浦港へ上陸*6、そのままバスに乗って唐櫃港へ向かい、そこからは徒歩で目指すは心臓音のアーカイヴ! やっぱり来ちゃうボルタンスキー! ここはアーカイヴ施設ももちろんすごく好きなのだけど、施設周辺の海岸もとても良くて、砂浜でついつい遊んで長居してしまいがちなのです。ほんとあの…好き…ロケーション含めて最高…。


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 あ、2日目からはお天気良かったです。初日も結局傘差さずに済んだし、もっと雨かと覚悟していたけど大丈夫でした。良かったーほんと初日はどうせ1日傘差すだろうなーと思ってたよ…。

 心臓音のアーカイヴ、前回…一昨年?来た時には、ハートルームで自分の登録した心臓音を聴かせてもらえたのだけど、今回行ったらそれはやらなくなってしまったとのことでちょっと残念でした。検索するリスニングルームでヘッドホンでは聴けるんだけどね。ハートルームはランダムで流れる誰かの心臓音のみになってしまった…これが芸術祭時のみの対応なのか、ずっとそうなのかはわからないですが。混雑時じゃなければ復活してほしいなぁハートルームで聴かせてもらえるサービス。でも、タイミング的なものか朝イチで乗り込むひとが少ないのか、ハートルームをかなりたっぷり独占状態で堪能できて、いろんな心臓音とそれに連動する明かりの明滅をずいぶん楽しみました。あの部屋、ベンチ的なものがあったらほんと、わたし出てこなくなるな…。リスニングルームでしょっぼい自分の心臓音を聞くのもまぁうん…楽し…いかな…どうかな…。自分じゃないのを聴く方が楽しいです。自分のは可哀想過ぎてかなしくなってくる…。

 それほど長居しない作戦で、砂浜も戻りつつ遊びつつくらいで、ちょっと足早に唐櫃港へ戻り(途中のバスケットゴールは一応立ち寄るよ!)、バスで集会所前へ移動、今回の旅の目的のひとつである、ささやきの森を目指してみます。ささやきの森はこれもボルタンスキーの作品で、東京都庭園美術館で開催されたボルタンスキー展でその映像作品を見て、いつか行かなくちゃ…と思っていたのでした。がけっこうな山の中にあるとか、わりと山登りだとか、いろいろ噂も聞いていて、夏には無理だと。なので今回、春だし気候的にちょうどいいしチャンスなのでは!?とがんばってみました。山登り。

 山登り!と云っても、片道徒歩25分表記だし、そんな道なき道ってわけでもないだろうし、鎖場があるわけでもなし、アイゼンが必要とかでもなし、まぁいけるっしょ、と気楽に登り始めましたが、うん、そこそこきつかった! でも大丈夫だったよ! 全然道も悪くないし途中まで舗装されてるしむしろ舗装路の方が傾斜きつくて大変だった(笑)。山の中に入ると木陰が綺麗で、ウグイスやカッコーの鳴き声が聞こえて、良いトレッキングでした。けっこう車で上っていくひともいて、自転車はアシスト付きだと行ける…んだろうか。でも徒歩悪くなかったよー気持ちよかったよー。

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 ところどころに案内板がありました。

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 ここが受付で、ここからさらに山道を5分くらい進むと、その先にあるのが「ささやきの森」です。

 森に着く前の山道で、すでに、時折遠くの方から微かに、聞こえていたのだけど、それが本当に微かで、森がどういう場所なのか知っているから、ああこれがきっと…って思えたけど、もし知らなかったら…もしかしたらちょっと怖いかもしれない(笑)。


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 森。この森が囁きかける。うまい、うまs(そうじゃない)。

 じゃなくて、この森。どういう場所なのかはガイドブックでもベネッセのサイトでも見ればわかるのですが、わかっていてもすごく…良かった。何もないんだよ、ないんだけどすごく、行って良かった場所でした。30分くらいいたけどもっといられる。けど夏はきっと藪蚊の襲来に遭うんだろうな…春最高だったな…。ほんとここは、行ってみないと伝わらない良さです。行ってみて下さい。行けて良かった。片道25分かけるだけの価値がある時間を過ごせた。ただ、車で近くまで来る人がけっこう邪魔になるので、車の進入をもう少し制限してほしいなと思いましたよ。自転車なら邪魔にならないけど車はさ……地元の方は別として、来ると台無し感がすごかった……。

 去りがたいけど次がまだあるので、森を後にしてまた25分かけて山を下り、次に向かったのは「ストームハウス」、そういえば行ったことないな?と思って。シーウォールハウスというのも気になったんだけど場所がちょっと違うんだよね。そっちもいつか行きたいですね。あとトムナフーリね…今は夜間見学しか行ってないようで昼間は閉鎖されていました。いつか夜に行ってみたい。

 ストームハウスは何だかやたら混んでいていや集会所周辺の展示は軒並み行列で、流石連休の芸術祭って感じ。20分くらい待ってから中に入り、10分間ほどの嵐を体験しました。面白かったよーマンション育ちなのでああいう、戸建ての古いおうちで過ごす夕立って初めてだったなーと。感覚としては車に乗っている時の夕立みたいだった…窓を雨水がざーざー流れていくのとか、マンションのベランダではあんまりないからさ…。

 で、ちょうどお昼の時間なので、予約しておいた豊島キッチンで昼食を。前回ちょっとしたアクシデント(笑)があったけど、今回は…今回もちょっとなくはなかったかな(笑)。でも先住の方はいらっしゃらなくて良かったです。お魚美味しかった…筍のお澄ましも美味しかったな…。


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 お昼の後は檸檬ホテルでレスカ飲む!と、ドリンクを我慢して行ったのに、檸檬ホテルはシステムが変わったようで、完全事前予約制になっていて、事前にチケットを購入しないと敷地内にも入れない状態でした。檸檬スカッシュだけ飲みたかったのにな…展示は前回がんばったからもういいです…(笑)。その場でスマホからチケット購入すればすぐ入れそうではあったけど、レスカ飲むだけだったしその後豊島美術館の予約時間も迫っていたのでまぁいいやと飛ばしました。ちょっと確認不足だったけど、まさか門前払いになるとは思っていなかったよ!

 豊島美術館までは徒歩で15分くらい、カーブした道をてくてく下っていくと、例の坂道に出ます。これもねー流石10連休の瀬戸芸期間って感じ! ひとがおおい!! 会期外とは全然違うね…バスがいなくても人がとぎれることがなかった。あと自撮りする人が多すぎる。自撮りっていうかもうポートレート撮影な? メイクもスタイリングもばっちりキメた女子が、カーブ標識の横でバッチバチにポーズ決めてモデルさん顔負けな撮影していたり、2年前とはまた文化が変わった感…前回はこう、せーのでジャンプしてスマホのタイマー撮影で自撮りって感じだったのがね、より写真としての完成度を高める方にシフトしているような印象…えっ芸術祭観に来てるんじゃないんですか。完全に衣装だった一団も見かけて、へーえ…と思いました。あれ何だったんだろう、何かの撮影だったのかな…一般の方だったのかな…?? まぁいいんだけどね! 楽しそうだし可愛いし!


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 例の坂。段々畑は菜の花が綺麗でした。あと夏みかん?売ってた。

 豊島美術館も時間指定予約を入れておいたのでスムーズに入れましたが、予約してないとけっこう…大変そうだった…。整理券が出てたかな。ちなみに直島の地中美術館は連休中、事前予約でいっぱいになって当日では入れなさそうでした。流石10連休の開催略。

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 豊島美術館は相変わらずの愛しい雫たちがころころ転がっていて、天気が良かったので水たまりが小さかったです。あとけっこう風が強くて、ひらひらが空高く舞い上がっていたり、木々のざわめきが響いたり、吹き込む風も心地よく、やっぱりカッコーとウグイスが良く鳴いて、そしてとても…眠かった…チルというやつですか。すごい勢いでヨガやっているひととかもいて気持ちよさそうだったなぁ。1時間以上ごろんごろんしまくって、ミュージアムショップでお土産も買って、でも行くと必ず買ってたレモンマーマレードが見あたらなくて代わりにシトラスジャムなるものがあって、レモンマーマレードなくなっちゃったんですか?とショップの方に訊いてみたら、レモンの収穫が悪くて作れなかったそうで…またたくさん採れたら復活するそうなので、たくさん採れますように。次回買えるといいなー。でも家浦港の売店には生レモンいっぱい売ってたから*7マーマレードもきっともうすぐ出てくるはず。製造され次第復活するはず…!

 で、家浦港にバスで戻る…のですがこのバスが。流石10連休略。バス停が長蛇の列で、唐櫃港から来るバスはすでに結構な乗車率で、降りた分しか乗れない感じで、臨時バスも出ていたけどそれでも3台くらい見逃して、4台目くらいで乗れました。ここが一番大変だったな…でも待ってる間もウグイスが可愛くて、いろんなホケキョを楽しめました。上手なベテランホケキョとか、まだへたくそな練習中とか、惜しいのとかいろいろ(笑)。ほー、ほちちちゅ!って何かひとつ多い子とかいて可愛かったなぁ。あと、ほー、ほー、ほー、…ほぢゅ!って助走が長くて転けるタイプとか。がんばれ。

 結局、余裕をみておいた余裕分をバス待ちで使い果たし、家浦港周辺も少し見られるかなーなんて思っていたのも次の高速船並びが怖くて、そのまま船列に並んでいました。もうねー乗れないのが怖くて! 船乗れないと後の予定が全部崩れるから安全第一で!! 混雑仕方ない!! 高速船待ちの列でアイス食べて美味しかったです。アイス固くてなかなか食べられなかった…。


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 無事高速船に乗り込んで、西に傾きかけた日差しを背負って、でもまだ帰りません。直島は宮浦港に上陸! 今回は地中美術館も家プロジェクトも行かないけど、でも直島には行きたい。帰りたい。わたしの魂半分ここに置いてきてるから帰らなくては。謎の義務感でただいま直島してきました。がねぇもう宮浦港の時点で、見たことないくらい人がたくさんいるの…赤いカボチャの周囲を人が埋め尽くしているの……びっくりしたの…。

 海の駅でちょろっとお土産も見て、草間彌生デザインのバスに乗り、つつじ荘へ。つつじ荘の砂浜で遊ぼう*8…と思っていたのだけど、ふいに思い出した。ベネッセのシャトルバスでベネッセミュージアムまで登って、そこから徒歩で降りてくるコースがとても良かったんだった。ので、急遽シャトルバスに乗り込んでミュージアムまで行き、ヘアピンカーブで降りて今来た道をてくてくと降りていきます。この夕暮れ手前くらいの、見晴らしが良くて天気も良くて、風が気持ちよくて海が綺麗で、最高の散歩なんだよね…好き…。点在するアートを眺めつつ、砂浜で遊んだり(またか)、砂に令和じゃない字を刻んでみたり、思い出の世界の中心ことウッドデッキに来てみたり、しました。瀬戸内の島、どこも素敵で大好きだけど、直島は何というか…刷り込み的に原点なんだな…あの夏の全てがここから始まった感、やっぱりちょっと別格なんだ…洗脳解けずにまだ引きずってるんだ…。

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 崖下のウォルター・デ・マリアは仕舞われていました。時間が遅かったからかな。


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 令和って書くと思った? 残念ーー!!(すいませんすいません)


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 カボチャは自撮り民が行列を作っていました。交代時の一瞬を狙った。


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 のんびりつつじ荘まで戻ると、やっぱり帰りのバスも長蛇の列で、これは積み残され確定でしたが、もう後は高松に戻るだけだし、高松行きの最終便がもし満席になっても流石に最終便は臨時が出るはずと踏んで、もうあまり焦らないで戻りました。案の定積み残されたけどすぐに臨時のバスが出て、宮浦港で最終の高速船のチケットも確保して、船の時間まで港の周辺でだらだら。夕暮れ~夜の宮浦港も素敵でした。


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 これでもだいぶ人が減ってる赤カボチャ。


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 夜になるとまた雰囲気が変わるオブジェ。

 

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 直島パヴィリオンも夜は違う表情になるよね。


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 夕暮れエモすエモすってずっと云っていた。

 そして最終便に乗って高松に帰着、すると玉藻公園が夜間無料開放していて、そういえばいつも前は通るけど中に入ったことないよね、と少し散歩してみました。ぼんぼりが素敵だった~。そしてライトアップされた高松城は何というか…ライトの色が…ラブホのようになってしまう……お堀に写るのもかっこよかったんだけど如何せんライトの色が……。

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 で、あとはご飯食べてホテルに戻って終了!のはずだったのですが、ご飯がね……21時近かったから流石にもう空いてるだろうとタカをくくっていた骨付鶏のお店がね……また長蛇の列でね……1時間以上並んだね……でももう他を考える脳味噌も残っていなかったから待ったよね……骨付鶏美味しかったけど親鶏の歯ごたえに若干負けたよね……。でも脂の染み出たタレに浸して食べるおにぎりの味は禁断だった。罪深い滋味だった。


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 この日は25000歩でした。2日目おつかれさまでした~明日も早起きなんだな…。

3日目:男木島/女木島

 3日目も安定の5時半起きでホテルチェックアウト、同じうどん屋さんで朝うどんを決め*9高松港で荷物をロッカーに放り込んで、だいぶ早かったけど遅いより良いよねとめおん号始発の列の最初の方に並んで小一時間出航を待ち、男木島上陸。めおん号も積み残してたなぁ…ほんと早め早めの並びが大事な旅でした…。

 男木島は展示が9時半開始とかなので(同じフェリーでスタッフの方も上陸してたし)、先に屋外展示から攻めるといいよ、というのは瀬戸芸師匠に教わった技です。まずは港にある「タコツボル」を眺め、「歩く方舟」に向かいがてら、小学校の外壁がアートになっている「青空を夢見て」のスタンプも押していく。あと男木女木はねこちゃんがたくさんいるので、ねこちゃんにも引っかかります。可愛い。みんな人懐っこい。何も持っていなくてもわたしにも触らせてくれる優しいねこちゃんたち…。


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 方舟も流石10連休略、なかなか人が絶えない感じで、記念撮影したい人と景色を(無人で)撮りたい人の何というか順番待ちというか駆け引きというかが無言で行われる感じ(笑)。無人の風景撮ってるとあっ誰もいないラッキー!的に記念撮影組が入ってきちゃって苦笑い、みたいなのがあるあるでした。仕方ないよねそこは…お互い様ですよね…別に写真撮りに来ているわけでは(我々は)ないしね。


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 もうちょっと天気良かった気がするんだけど、快晴だと朝日が完全に逆光になって何も写らないらしい(師匠談)ので、これぐらいで良かったのかな。どうかな。朝の方舟はでもとても気持ちよかったです。海綺麗なんだよね~方舟に行くまでの海沿いの道もとても好きです。

 方舟を後にして、そろそろ開いてるからと次に向かうのは「うちの海 うちの見」なる今年の新作。古い民家の中に黒い海と、明かりの灯った部屋と、和室の壁面に蛸の映像が映し出される、静かなインスタレーション作品でした。混雑で10分入れ替え制だったけど、空いてる時にだらりと居座りたい感じ…。


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 そこからはもう、看板とマップきょろきょろしながら、手当たり次第にいろいろ入った…古民家の壁や床が全てカラフルなドローイングで埋め尽くされたすごい没入感の「宇宙華・舞・環」とか、壁も天井も漆塗りで宇宙みたいな「壁の家」とか、民家の中で不思議なオブジェがぐるぐる回転している「自転-公転」とか、やっぱり綺麗な記憶のボトルとか。今回初めて入って面白かったのは、「部屋の中の部屋」、びっくりハウスみたいでした。床が壁なの。あとずっと見てみたかった「SEA VINE」、今回リニューアルされたそうで師匠が心配してた*10けど、めっちゃくちゃ素敵でした…美しくて繊細ででもダイナミックな動きも感じられて可愛くて綺麗で…良かった…。窓から風が吹き込んできた瞬間を、風の色や匂いまで可視化して時間を止めたみたいな。写真で見た時には真っ白なのかと思っていた陶器の花や葉に、細かな模様が色とりどりに入っていて、全体を見てもディテールをじっくり見てもどっちも素敵だった。あと張り巡らされたテグスにも圧倒されるね…これは実際に見てみないとわからないものだね…。


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 そして11時の開店時間前にドリームカフェへ入り、席を確保して、これも一度食べてみたかっためおんバーガーを頂きます。この眺め…サクサク美味しい魚の擂り身バーガー…そして和三盆アイスが美味しい讃岐パフェ。最高か。


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 しばらくまったりして、さらに島内を少しぶらつき、かなり並んでたみんな大好きアキノリウムにも行ってから、女木島へ渡るフェリーに乗ります。流石にこの便はそんなに混んでなかった…と思う…。

 女木島での目的はまず、レアンドロ・エルリッヒの不思議なお部屋作品「不在の存在」に併設されたレストラン・イアラで開催されている「瀬戸内ガストロノミー」です。これも予約しておいたので時間ぴったりに行ってそのまま入れた。さっきめおんバーガー食べたばっかりなんですが、旅の食事って何かそういうもんですよね…大丈夫。いっぱい歩いてるし。

 瀬戸内ガストロノミーは、EAT&ART TAROさんというシェフが、瀬戸内や女木島の食材を使って、その食材や地域風土などの解説をしながらその場で料理の最後の仕上げをしたものが提供される、講義型ランチとでも云うもの、でした。これがね!! また贅沢なひとときで!! すごく良かったです…ランチとしては軽めで、男性だと足りないんじゃないかなって感じだけど、先にめおんバーガーかぶりついてしまった我々でも美味しく完食できるありがたいボリュームでかえって助かった。前菜のサラダに添えるマヨネーズがその場で作りたてのものだったり、お肉にかけるレモンをその場で削ったり、お寿司のお魚がその場で燻製にしたてのものだったり…全部美味しかったしお話も楽しかったし最高でした。これ、期ごとにきっとメニューも変わるよね…また食べたいと思う特別ランチだった…。水出しのお茶もすごく美味しかったなぁ、瀬戸内産の高くないお茶って云ってたけどまろやかでとっても美味しかった。オリーブサイダー頼んじゃったけどいらなかったな…。


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 デザートは足跡のジンジャークッキーでした。足跡もね、展示に関係してるんだよね。


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 食後に教卓(?)を撮っていたら出てきて下さって、シェフのベストショット頂きました(笑)。ごちそうさまでした!

 素敵で美味しくて上等なものを頂いて、「不在の存在」も楽しんで、海際に戻る途中に「MEGI HOUSE」なるものがあったので覗いてみたらこれがなかなか面白くて、愛知県立芸術大学のプロジェクトチームの展示なのかな。段ボール彫刻の動物たちがユーモラスかつ迫力ある列を為していたり、巨大な三角コーンや謎の煙突?がある、不思議な音の響く庭があったり、見応えありました。フォトジェニックだった!


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  カモメと再会したり、ピアノの帆船を眺めたり、新しく今期から始まった「島の中の小さなお店」プロジェクトを見たり…もっとしたかったんだけど、時間が…フェリーに積み残されると飛行機に乗れなくなってしまうから…臨時便も出てたけどわたしの助けにはならない便だったから……もっとのんびりいろいろ遊びたかったけど、とにかく安全第一で、早めにフェリー待ちに港に向かいました。小さなお店もっと見たかった!! あわよくば髪切りたかった*11しピンポンもしたかったしカフェものんびりしたかった!! せめてもの思い出に、的屋さんで紐くじを引いたら、小さくて素敵なものが当たりました。ちょっと嬉しい!

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 レアンドロ・エルリッヒの新作「ランドリー」も。

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 これはこころのマッサージチェア。メンテ中でした。


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 可愛いもの当たった!

 そして船が来てしまい、無事に乗れて、島々にさよならです。帰りたくないよう~と駄々をこねながら水脈を眺めておりましたよ…また来るから絶対来るから。リベンジするからいろいろ!!

 
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 高松港で荷物を出して、帰りたくない…と半べそかきながらリムジンバスの乗り口で旅を共にした友人と別れ、ひとり高松空港へ降り立ちました。ら、見覚えのある幟がひらめいておりまして、…あれっここでも?とガイドブックを確認すると、ここにも何かある。国外線のロビーの方だけど何かあるぞ。とキャリーをがらがら引っ張りながら行ってみて、今回最後のアート作品とご対面しました。こんなところに青看板~!

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 帰りの飛行機は遅れることもなく定刻通りの離着陸、でしたが、着陸スポットがだーいぶ遠くだったみたいで、羽田で初めてバスに乗せられた(笑)。もう帰るだけだから急がないし構わないけど、これ予定がまだ詰まってたらしんどいな…と思いました。いやぁほんと余裕大事ね…30分くらいの余裕は常に持ちつつ動かないといけないね…。

 帰りはもう面倒くさかったのでリムジンバスでとても近くまで一気に帰ってきて、最終便じゃないので早めに帰宅、さっさと荷解きしてその日のうちにキャリーも全部片づけてわたしえらーい。

 そんなこんなで駆け抜けた3日間、3日目の歩数計は16000歩くらいかな。いろいろ時間が足りなくてもどかしい思いもしたけど、でも行きたい場所見たい者は大体見られたし、臨機応変に柔軟な計画変更で突発的な事項にも対応できたし、まずまずだったのではないかと。わたしはとても満足の旅でした…でもまだ行きたい。行く。パスポートは3期共通だし。

 今回行けなかった大島には是非とも行かなくてはだし、女木島リベンジしたいし、やっぱり直島のタレルのナイトプログラムは諦められないので、また行きます! 違う、また帰ります!! 待っててねわたしの半分!!

*1:瀬戸芸は公式ガイドブックがないと何もできないのですが、丸ごと持ち歩くのはちょっと重いので、解体して必要な島部分と船・バス情報ページのみを製本し直して連れて行きます

*2:まぁ瀬戸芸関連作品でも会期外に観られるものも多いんだけど

*3:嘘ですちゃんと取ってあります持ってこなかっただけで

*4:天空ホテル海盧さんでした

*5:しかし全く鮮魚も海鮮も食べなかったような…

*6:上陸直後のレンタルサイクル争奪戦がなかなか壮絶そうでした

*7:買って帰ったよ

*8:とりあえず砂浜があれば満足しがちな海なし県民の性

*9:そういえば初日行った時に、けっこう混み合っている店内の丸椅子の上でねこちゃんが寝ていて可愛かったです。が混み合ってきたのでお店の方に仕舞われてしまったねこちゃん…

*10:大好きなので変わっちゃうのが残念って

*11:海に向かったヘアサロンがあるんです