ミライ派野郎

森山未來とその周辺を果てしなく気持ち悪い感じに追いかける桐の日々散々。

「プルートゥ」@シアターコクーン(1/21)

 日曜マチネ行ってきました。今回はちゃんとS席(笑)、だけど後方端っこだなぁと思っていたけど、後方端っこでもちゃんと良く見えるねシアターコクーン……どっかの回る座席ガチャ劇場とは違うね…*1

 四日挟むとずいぶん久しぶりな気がしてしまうけどそれは気のせいですね。何か急激に、いろんな役のいろんな感情がどかんとぶつかってきたように感じて、とても泣けてしまいました。とてもとても良かった…。

 いつものを。

 

 

 

  • トビオと博士のお食事シーンそういえば夕飯なんだよね…鳥の鳴き声するから朝のような気がしていたけど。
  • おくちもぐもぐしながらしゃべる感じがすごい上手いなぁって。だんだん口の中のものが減ってる感とかわかるし。
  • 天馬博士に「トビオはその料理が大嫌いだった」と云われて料理に視線を落とし、「お前は失敗作だ」を聞いてゆっくりと目を上げる。笑顔が剥がれ落ちた横顔が張りつめていて哀しい。
  • ファティマとハサドを探すアブラーが、「誰か…助けてくれ…」って小さく呟いていてその祈りが誰にも届かないのがつらくていきなり苦しくなった…。
  • ゲジヒトさんのボディが初日に比べると本当にシュッとして…お腹周りのラインとかスマートになって…。
  • 湯浅永麻さん、ヘレナのマニピュレイトの時はひとつのまとめ髪なんですね。ウランの時のツインテールが印象強くて何となく確かめてしまった(笑)。
  • 部長日に日にマッチョになっていくような。キャラが濃くなっていくような(笑)。
  • ヘレナが珍しく噛んだ。「もしもし、マルコポーロ観光ですか」で。
  • カタツムリを逃がすアトム、軽くお口とんがってるの可愛いなぁって。
  • っていうかアトムの「可愛い」ってかなり計算されて巧妙に作り出された演出効果の結果の「可愛い」なの、わかってるんだけど、わかったうえでやっぱり可愛い……ってなるから、もう何というか完敗。可愛いに完敗。喜んで負ける。
  • カフェテリアで、片足ぷらぷらするアトムの踵がパネルに当たってトントンと音を立てているのも可愛かった。
  • 3年前も散々云ったけどアクセス顔ほんと綺麗。胸に手を当てて少し俯いて目を閉じるの。
  • ウランに見つかってやれやれ顔、の辺りの表情がほんとくるっくる違う顔してて楽しいし可愛いし可愛い。
  • 「帰って宿題でもやってろよ!」「もうやったもん!」「やってないねー!!」なにその兄弟げんか可愛い!! もっと見せて!!
  • ゲジヒトさんとの追いかけっこも逃げ方がちょっと本気出してきたような。華麗な足裁きで避ける。
  • SOL2083553(だっけ?)が、プルートゥの型番なのかエネルギーパックの型番なのかどっちなのかな?と思って注意してたんだけど、アブラーがプルートゥのことをSOL2083553って呼ぶけどアトムが探してあげたエネルギーパックも同じ型番だったから、どっちなのかなー。そんなに古いタイプじゃない、のはエネルギーパックじゃなくてプルートゥを含むロボットの型のことなのかしら。てことはプルートゥはわりと汎用的なロボットなのかな…もともとは気圧調整用だしな。もしくは型番的にはありふれてるロボットなのか。
  • お茶の水博士の研究所を訪れたアトムに博士、「ウラン! じゃなくてアトム!」って。わかるわかるそこは良く間違える~*2。はっはっはっどうしたんだこんな時間に、って笑う博士。アトムもくすっと笑ってたよ。
  • パネルの上で手を組むアトム、の下でマニピュレイターさんも手を組んでる。
  • 和平の大使としてペルシアに入ったアトム、「僕よりも年下の子供たちの死体がそこら中にころされていた」って云わなかった? あれ?ってなったけどわたしの気のせいかも。濡れ衣だったらごめんねアトム。
  • マニピュレイターさんたちの指ぱたぱた、最初の頃より音を立てなくなったのね。基本、AIは無音で動いてるからな。
  • ウランが花畑の男の悲しみを感じる時、悲しみの音?が響くようになった…前からだった? 前なかったような。
  • 調べものするアトム兄ちゃんほんと可愛い。その可愛いも全て制御されたプログラムの賜物であり、さらに云うと可愛く見せる為に練られたプランである…のだけどそれでも可愛い。巧妙過ぎて自然に見える可愛い。
  • 飛び出していったウランに「どこに行くんだ! おいウラン!」って呼びかける、「おい」が未來さんだった(笑)。そこはアトムではなかった(笑)。
  • 涙が出てるもん、ってほろほろ涙をこぼしながら云うウランが可愛くてねぇ…。
  • 竜巻がかっこよくて…かっこよがってる場合ではないんだけどどうしてもかっこよくて…ブレイク(?)たまらんし後半の音楽もほんと格好良い…。
  • もみくちゃになるアトムの顔もすごいので見てほしい。
  • 逆立ちの足が角なのは云い続けていきます。
  • ゲジヒトとブラウ。ブラウに「メモリーチップを交換しよう?」と差し出されて、思わずその誘惑に乗りそうになってしまうゲジヒトが好きです。人間くさい…。ちゃんと、はっと気づいて首にやりかけた手を懐に入れて写真を取り出すところまで好き。
  • アトム手術中にカタツムリ見せた後ケンカ?してるの何なの…何衝突してるの…。
  • 起き上がる様も美しいアトムでした。
  • 墓地で白いアトムからウランへ手渡される花束、どうしても何か思いや意味が込められているように見えてしまって。トビオの墓に、誰の墓とも知らず手向けた花を、アトムの形をしたものから手渡される。トビオを蘇らせたくてアトムを作り、結果的にトビオと別人を作り出すことになった天馬博士。アトムを蘇らせてほしいと天馬博士に懇願し、できるけどそれはアトムではなくなると云われるウラン。「さあ、どうするね、ウラン?」の言葉と、手に残る花束。やっぱり、ウランの手に選択が委ねられたように見えるんだ…。
  • ウランが選んだから、天馬博士はアトムを蘇らせた、んだよね。
  • ブラウとメモリーチップを交換したゲジヒトが、死にそうな、殺されそうな勢いで苦悶していた。どんどん激しくなってる。
  • ブラウのAIたちがゲジヒトに絡みついた時に、何となく角を生やしたようなふうに見えたのだけど…どうだろう。
  • 覚えているんだ、デジャヴュのように、と戸惑うゲジヒトの感情がダイレクトに伝わってくる。ゲジヒトいちいち…とても良い…。
  • 2幕。そういえばこの前観たときに、お祈りの人が持って出てきた小さい人形みたいなマスコットみたいなのは、下手のお守り売りの人が持っているお守り?だった。あれ買えるのか…(笑)。
  • アリにマイドアリー!させるアブラー、5回くらい追加課金してて、アリが「ヤッターマイドヤッターマイドヤッターマイドアリー!!」ってバグったみたいになっていておかしかった。笑いが起きたよ!
  • お祈りの人はカップ片手に降りてきて、アリの頭や顔をなでなでして小銭をくすね、アブラーの奥の席でコインを眺めたりしていました。
  • アリ可愛いねぇ。「みすたー、お花、買ってよ。1本だけでいいからさぁ…」の云い方ったら!
  • Dr.ルーズベルトの「協力して、あ!げ!て!る!!んだ」の云い方も…めっちゃあげてた…(笑)。
  • 教授のキャラも日に日に立ってきましたよね。こんなおもしろげな教授だとは思わなかった(笑)。だんだん身振りとか大きくなってるし。
  • 研究施設の地下でプルートゥが姿を現した時も照明が赤くなった! たぶん前はなかった…と思う…。
  • 憎しみに駆られた時の色なんだな…。
  • もうね、ここのプルートゥで泣けてたまらないのですよ。可哀想で健気で。悲しんで怯えててお腹が空いて行き場がなくて、父親の云うとおりにしなくちゃで、でも本当は怖くてたまらないんだよね。でも自分の内にある憎しみも本物で。上段のサハドとプルートゥのシンクロが悲しくて仕方ない。
  • 部長がゲジヒトの過去を話すシーンに金属的な音が流れるようになったのも初めてな気がする。
  • 天馬博士とヘレナのシーン、「感情ってもっと、美しいものだと思っていたけれど」の辺りでヘレナがすでに泣きそうになっていて、気持ちはわかるががんばれ…!ってなってしまった。
  • 天馬博士はアトムを、蘇らせることによってさらに亡くすのか。トビオを失って、作ったアトムが別人で、それは更なるトビオの喪失、になるんじゃないかと思って、今回またアトムを、別ものとして蘇らせることによって、アトムをさらに失うのかなって。
  • 大切な人を亡くすのと、亡くした大切な人が蘇ったけど別人、なのは、どっちがつらいだろうか。
  • 蘇ったアトムが壁を破壊した時にめっちゃスモーク焚かれた…びっくりした…。
  • チェスシーンのアブラー、「あなたに何がわかる!!」って叫んでから「…あなた方に」って静かに付け足して、アブラーは天馬博士のことをどのくらい知っているんだろうと思った。アブラーには羨ましく見えたのかな、トビオの代わりに作ったロボットがアトムで、みんなに、世界中に愛されて。天馬博士が望んだのはそんなことではなかった、ことは知らないのかな…。
  • 「あなたに何がわかる!!」がとても、個人的な感情の発露というか八つ当たりのように聞こえて、その後の「…あなた方に」が取り繕うような付け足しのような、個人レベルの話を一般論にすり替えるように聞こえたからそんな感想を抱いたのでした。
  • カタツムリ再び。見ていないけど認識している目、がすごい。
  • ビリビリッとなったアトムを、AIたちが不思議そうに眺めて去る。あのビリビリはプログラムに制御された反応ではなかったもんね。
  • 初回と2回目のカタツムリシーンの違いをぼんやり考えてみたり。「AIが<その方が安全>と判断して」逃がしたのと、そうではない何かでそうしたのと…?
  • 小さく小さく身を縮めるアトム。お茶の水博士に声をかけられて、さらに身を竦めるようにするのが痛々しくて可哀想でたまらない。
  • アトムが博士の方を向くと、一瞬博士が怯むのも、まだちょっとアトムのことを警戒しているのが伝わってきて、だからアトムが「もう大丈夫です」って云うんだろうな…大切な人に怯えられる存在になるのってとても悲しいだろうな…。
  • なので、お茶の水博士がぎゅっとしてくれるのも「アトムや…!」も、抱えるようにして連れて行くのも、アトムよかったねえええってなって泣くのである。
  • ですぐに飛んできちゃうからここは油断ならない。
  • ヘレナに問われて、「そのような記録は見あたりませんでした」って答える前のアトムの表情で、明確に見つけてるのがわかるよね。ヘレナには、自分が殺人を犯しそれをもみ消されていたことも、ロビタのことも、伝えないでおくんだね。二人のロボットがつく優しい嘘。
  • ホバリングはもう無条件にただ好き。ただただ好き。よくわかんないけど好き。
  • 飛び去るアトムに向けたヘレナの「ありがとう、ありがとうアトム…」、ヘレナ泣いてるんだよね…。
  • ブラウに会いに来たアトムが首元に手をやるの、何だろうどういうことだろうって答えがわからないままなんだけど、とりあえず好きです。ゲジヒトの記憶に苦悶が残ってる、とか思ってるけどどうなのかなーとりあえず好きだから何でもいいんだけど!
  • 今日のこのブラウとの邂逅シーン、今までと何が違うのか明確にはわからないんだけど、何だか…やたらと突き刺さってきて、凄かった。アトムの覚悟が全部伝わってくる感じで…ぞくっとした。
  • 「ぼくは本当に、本当に止めたい」の云い方、表情、佇まい、全部が、静かなんだけど静けさの中にもの凄い煮えたぎるようなものが渦巻いていて、それを飲み込んだ静謐で云うの…。
  • 触れさせてくれ、って伸ばされたブラウの手に手のひらを合わせてから、その手を両手でぎゅっと握ったアトム。もうわたし耐えられない。
  • そのままブラウの手を胸に当ててゆっくりと回るアトムが、何だか神に捧げる儀式を執り行う巫女のような、厳かなものに見えた。
  • ブラウの手をそっと置く、その前に、もう一度ブラウの手のひらに自分の手のひらを重ねたんだよアトム。なんだよそれ。思い出しても泣ける。
  • 心のダンスがぶよぶよしてよく見えなくなってしまうから困ります…。
  • アトムがブラウに頼んだのは、Dr.ルーズベルト(ともしかしたらアレクサンダー大統領も?)の殺害で、「ごめんなさい、こんなことを頼んでしまって」って云うアトムが本当に悲しそうで申し訳なさそうなのは、人間殺しで幽閉されているブラウにもう一度その禁を犯してほしいと頼むからで。でもそれをブラウに頼むってことは、自分も当然同じことをやるつもりだからで、アトム自身も死ぬつもりだからで、だからこその頼みで。その覚悟が、悲壮なくらい溢れていて、それをブラウは全て理解していて、そしてその「心」に触れさせてくれ、って云うの…たまらないの……何て美しい光景なんだ…。
  • プルートゥ戦、折り取った角を掲げるようにして立つアトムが、一度ゆっくり目を閉じた。やる、って心を決めたみたいに見えた。
  • アトムから、静かな怒りが青白く立ちのぼるのが見えるようでつらいんだ…。
  • 「ぼくはお前を絶対に許さない…」とても平坦に、無色に云うのだけど、その平坦さの奥にある怒りが全身から陽炎のように揺らめき立っていて、それが一気に噴出する「プルートゥ!!!」の叫び。
  • 振り上げた手に、ゲジヒトが触れた瞬間、それまでまっすぐにプルートゥに向けられていたアトムの感情が乱れる。すごい、一気にぐにゃりと乱れるの。
  • 振り上げていた手を下ろし、胸の前で角を大事そうにきゅっと握る。
  • それをそっと置いて、座りながら、鼻をスンッとすすって腕で目元をぐいっと擦る。鼻すんすんは前からしていたけど、腕で顔擦るとか初めて観た…やめて…。
  • うまく云えないや、の辺りの呼吸も乱れ気味でこっちはとっくに大決壊ですけどーーー!
  • ボラー戦が、何故か、終始ずっと目から水が出ている状態になってしまって、何でこんなになってるのか自分でもよくわからなかったんだけど、でもなんかとても良かったんだ…大事なものなんだ…だって涙が出てるもん…。
  • プルートゥに助けられるアトムも呑み込まれるアトムも小さなアトムのシルエットもサハドとアブラーもチューリップも音も光も色も影も全部、全部を含んだあの世界が、そこにあって、それはとても大切で、美しかったんだ…。
  • サハドはアトムに、プルートゥと自分を殺さなかったアトムに、ボラーを殺させるわけにはいかなかったんだよね。ロボット殺しの罪を、アトムは背負うべきではない、自分と同じ罪を負わせたくない、って思ったんじゃないかな、と…自らがアブラーと共にそれをやり遂げて、そのまま消えて、その罪を背負ったロボットはもう地上からひとつもいなくなる、それを目指したんじゃないかと…。
  • 最後の最後にアトムを助けるサハドとプルートゥの腕、を観ながらそんなことを思いました。ブラウは槍を抜いたらそんなには保たないし、ゲジヒトもプルートゥもアブラーもいなくなるから…。
  • だから周囲の全てを枯らして咲くチューリップを、サハドは摘み取って行くんだね。その花が咲く限り、花畑はできないもんね。周囲のロボットを全て破壊して立つプルートゥがいる限り、そこに広がるのは枯れた花の残骸だけだもんね…。
  • と思うと、舞台際に設置されたロボットの残骸も、そこに花畑の映像が照射されるのも、チューリップがそこに咲くのも、全てそういうことなんだな…と思えてくるのでした…。次回セット見ただけで泣きそうだ。
  • ラストシーンのアトムとお茶の水博士がまたぶよぶよでよく見えなかったけど、アトムが去り際までずっとプルートゥの墓標を振り返っているのが本当に好きです。お茶の水博士が促さなかったらずっとずーっとあそこにいそうなアトム…。
  • カテコ! すれ違う時に低めに手を出して、ダンサーさんたちとロータッチ、1回目で拍手&小さくお手ふり。
  • 2回目もロータッチ(気づかないでスルーするダンサーさんもいたよ)、3回目もロータッチで下手側の立ち位置のところでなんか笑ってた。角立ってるののちょうど前で何かだったのかな?
  • 客電ついたけど拍手やまなくて、もう一回出てきてくれました。拍手して嬉しそうだった。客席後方はスタオベでした。
  • ハケ際に、後に向かって手を延べるみたいにして、ダンサーさんたちに手を向けるような感じにしてたのが印象的でした。

 以上、やたら涙腺が決壊した日曜日公演でした。わたしの頭がやっと追いついてきた感…なのに東京公演は残り1週間なのね!! ここから一気にブーストかけて海の向こうに飛んでいってしまうんですね…残り少ない観劇を大切に、ひとつずつだいじに観ますね…。

*1:ステアラは好きですよ! あれはあれで! ああいうものとして!!

*2:犬を叱ろうとして弟の名前とかよく叫んでいたわ…