ミライ派野郎

森山未來とその周辺を果てしなく気持ち悪い感じに追いかける桐の日々散々。

「なむはむだはむ」@東京芸術劇場シアターウエスト(2/21夜)

 最初の休演日明けのなむはむだはむ、は、いろいろ変更があった…って云っていいのかどうか、前と比べようにもまだ2回しかやってないし(笑)、前2回を「いつも」と云ってしまって果たして良いのやら。でも岩井さんが開演前に「だいぶ変えたので(上演時間がわからない)」と云っていたので、変更でいいのかな。どっちがスタンダードタイプになっていくのかも、これからじわじわ固めて…いやどれもスタンダードにならなかったりして…それもいいよね…。

 平日ソワレなのもあってか、子どものお客さんがほぼいない回でした。そのせいなのか、それとも元々そうするつもりだったのかはわからないけど、始まり方も違っていたし、全体の雰囲気も何となく…大人向けというか…前2回が子ども向けに何か特別なことをしていたわけでも、今回大人向けに何かしたわけでも、全くないのだけど、何となーく、大人が真剣に舞台を見つめる、ある意味いつもの劇場みたいな空気感になったような、気がしました。気のせいかもしれないけど。あとめちゃくちゃ笑った。ひっどいことになってた!

 セットリストとメモは畳みます。

 

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  • 客席入場時に岩井さんは前からいたけど、今日は未來さんと前野さんも途中から出てきていました。前野さんに膝だけ動かす謎の動き(?)をやらせる未來さん。
  • 衣装がまた違ってた! 一体何パターンあるの!? 今日は岩井さんが茶色と黒のストライプの、サテンみたいな光沢のあるシャツにスカーフタイ、紫のシャカパンにサスペンダー。前野さんがエメラルドグリーンのシャツに蝶ネクタイ、サスペンダー、グレーのジャージボトム。未來さんは抹茶色みたいなシャツに茶系のジレ、黒地にサイドに赤ラインの入ったシャカパン。お稽古着のフォーマルな着こなし、みたいなシリーズ面白い。
  • 何となく、岩井さんはずっと話してて、前野さんはギターをぽろんとしていて、未來さんはうごうごしていて、好き勝手にばらばらにやっている感じが、「こまごまかってきてのいみ」の最後というか前2回のラストシーンに近い感じがして。逆からやるの?みたいな。
  • サスケっぽいオーバーハングを駆け上ってみる未來さん。かなり上まで行ってたの流石。
  • 未來さんが足を開いてまっすぐ立って上半身を前に倒す動き、を繰り返していて、その真後ろあたりにいたわたくしは魅惑のヒップラインを堪能しておりました。ごちそうさまでした。
  • 前野さんの靴下が可愛かった。
  • 何か足首回りに鍼を打ったとかいっぱい打ったとかジェスチャーをする前野さんを、未來さんがもっと速く!ってぐるぐる指を回して巻いてたりした。よくわからないけど楽しそうだった。
  • あと前野さんが地下鉄の名前を、有楽町線!とか南武線!とか大江戸線!とか云って、それにあわせて未來さんが…地下鉄なのか路線図なのかイメージなのか動く、とか(笑)。地下鉄を体現してみせる的な。
  • そのうち前野さんの背中から何か…棒状のものが出てきてどんどん伸びて、ちょっと離れて立っている岩井さんの足の間からどんどんどんどん伸びて…っていう謎の。何が伸びたの。何がいっぱい出てるの。
  • それを、なのか、伸びたものとは関係ないのか、岩井さんが左右に弾きとばす、みたいな動きをしたり。しゅぱーん、と水を弾くイメージ。若いから弾く!みたいな(笑)。未來さんも弾いてた。いいねぇぴっちぴちだねぇ。
  • 今度は前野さんがバイクに乗るような振りをすると未來さんがとてもリズミカルにバイクのエンジン音みたいな音を発したり。スキャットっぽくてやたらかっこ良くなってしまうの流石です。
  • すごくとりとめもないな…。
  • とつぜん前野さんが天気予報のお姉さんみたいなことを云い出したり、あと一歩でバスに乗れない人を未來さんが苦しそうに体現したり、ほんと好き勝手にやってた。ら、突然床のパネルがガタッ!とずれて、はっ!?ってなってそこで切り替わる。
  • 「ろうじんとハムスター」このタイトル読みを未來さんがしてたんだけど(前もだったっけ)、ハムスターのイントネーションがハにアクセントで下がっていく感じが関西だなぁと思いました(笑)。わたしムにアクセント来るわ。
  • わかいろうじんは岩井さんががんばってた。
  • 前野さんのハムスター形態模写が可愛かったです(笑)。何かかじってた。ヒマワリの種的な。
  • よろこぶハムスターをする未來さんも可愛かった。
  • ハムがでかくて何か美味しそうな気がしてしまうけどハムスターサイズだとそれこそヒマワリの種サイズにしかならないよな(リアルに考えるところじゃない)。
  • 「むかしむかしおじいさんがいませんでした」これ好きだわ。お話の瞬発力はんぱない。おじいさんの不在、を体現していく未來さん…おじいさんはいないけど別の何かが発生していたような気がする。何だろう、朔太郎の蛸的な…おじいさんの不在として存在する何か。
  • 「ガイコツ」『するた』につい目を奪われがちだけど、『スポンサー』もなかなかパンチあるよな。スポンサーが云うのか。
  • 前野さんの歌が何だか情熱的だった。歌が? アレンジが? 最後に食べたのは鰻のかば焼きだったかもしれない、とかとてもアツかった。
  • ガイコツな未來さんも激しく動く感じだった。かっこいいガイコツだった。
  • なんだっけ、血が出るのは怖いけどでも血が出ないのも怖い、とかの辺りだったかな。すっと立ち上がって、両手をとても美しく動かしているのが印象的だった。ちょっとオルタっぽくも見えた。
  • ポーキー役(?)の前野さんたまらない(笑)。なぜ鳴くの。ポーキーって何なの(笑)。そしてガイコツに後ろから首をキメられるポーキー。
  • 脱獄する時ポーキーも一緒に脱獄していた(笑)。
  • ポーキーとポッキーは別!! そうか!! ポッキーは赤ちゃんにとられたけどポーキーはとられてない(笑)。
  • 痛いガイコツと嬉しい赤ちゃんの笑顔、の全力感。おつかれさまです。
  • ほーねーでーなーしー って何だろうな。骨カスになるガイコツ、寂しくて美しい最後。
  • で、からだはサメに食われました、ボン!!でぎゅうっと胎児のように縮めた身体をぎゅん!と伸ばす未來さん(笑)。何か毎回びっくりしちゃうなあれ。
  • 「金にぼし銀にぼし」ちょっとまた雰囲気が…ノリが変わった! 縦ノリ上等な感じだったのが、何というかうねるようなファンクなノリに!
  • 岩井さんも未來さんもあんまり動かないでクールに演奏してた。最後に向かってぐいぐい行く感じで。重めのベースラインがエロか…大人っぽかった。
  • 臭くて死ぬとか失神とか多いの何でだろう。臭いって面白いのか。
  • たまにドクロベェ様っぽくなるボーカル。何となく筋少を思い出すのは何でだろう…。
  • 演奏終わっても「金にぼし…銀にぼし…」ってずっと云ってる前野さん(笑)。銀にぼし?って云われたのでちがいますってしておきました(笑)。
  • 読み捨てていく紙が散らばっているのを「片付けて!」って怒られる(?)前野さん。
  • センターの穴に現れたロープを見ながら「下へまいりま~す」「上へまいりま~す」とエレベーターガールっぽいやつを。
  • あと「ひとりの方がやりやすいですけどね」ってバンドよりソロの方がやりやすい(マエケンさんが)みたいなことをぽつぽつと。とりとめなく口にする未來さん。
  • で、「グルーブ出てきてるよね」とか云いながら岩井さんにロープを顔に巻かれる。「グルーブグル…」「2回繰り返しちゃダメ(笑)」とか。
  • またちょっと穴が危ない未來さんに岩井さん、「2の4くらいだから」みたいにマス目で場所を伝えようとするんだけど未來さん「どっちから2?(笑)」って。起点わからないな…。
  • で、ぐるぐる(あっ)している間に「きこえてない」、女の子が雪遊びをしていると近くに四角くて赤いものがあって触るとストーブであつっ!ってなって池に飛び込もうとするとお父さんに汚いからやめなさいと云われるもそーっと入ると女の子はそれきり見つかりませんでした、という…また怖い…。
  • ぐるぐる完成して「きょうりゅうのえいがかん」、今日のは未來さんが指を鳴らしてちょっとブルージーな雰囲気でした。前2回はわりとメロウな雰囲気だったけど、ノリノリでカッコヨかった!
  • でも結局大縄跳びになるのね(笑)。「入れなかった、えびばでかもん!」って縄をぶん回す未來さん。
  • でも今日の縄回しめっちゃ速かった(笑)。それダブルダッチくらいだよ…岩井さん大変そうだったよ…。
  • 無理やり入るも1回も飛べず「おかしいよ!」って岩井さん、「もうやらない~」とか歌うと未來さん「入ってほしかった~」と歌って返す。そこに結局入れなかった前野さん、「試したかった~」って(笑)。あーおかしかった。しかしあの甘い歌声からどうしてこうなる…。
  • 「長い毛」岩井さんが読み始めるも、未來さん顔に巻いたロープを外すのに手こずって大変そうだった。
  • 長い長い毛みたいなロープが張り巡らされていくのを眺めながら、毛の旅が今始まる…!を聴く。タンクのドアから光が云々のところで、オーバーハングの途中に開いた窓みたいなところが何か…光が差し込む口に見えなくもなかったり(笑)。
  • 長い毛終わり、ギターを鳴らす前野さんひとりを残して誰もいなくなる舞台上。
  • 窓部分から岩井さんが顔を出し「長い毛2」。この、連載打ち切りからの翌週続編スタート!みたいな展開スピード大好きです。
  • 前野さんの新しい(?)歌が入った…ような。初めて聴く…ような。男は旅に出た、冬の日本海、荒れる白波の中に、遺跡の船を見た気がした、みたいな。その歌に合わせて照明の雰囲気が変わって、ロープが張り巡らされた舞台全体が船みたいに見えて、すごく良かった…「長い毛」との関連性はあまりよくわからなかった。
  • 真ん中の穴に落ちている? 穴から伸びている? 1本のロープを、掴む手だけが穴から見えて、そのロープを掴んでよじ登ってくる手がとても美しい。
  • 波間を漂うように、ロープの隙間を泳ぐように、仄暗くて青い照明が深海のようでもあって、岩井さんの深い息遣いは波の音のようにも、遠い海鳴りのようにも聞こえて。なんて美しくて贅沢な時間だろうと思った。あと、大人向きだ!と(笑)。
  • 前野さんの歌の間にまたロープを伝って穴に入る未來さん、どうした?と思ったら岩井さんが顔を出している穴から出てきて、岩井さんをエスコートして連れ出す! なにこの妙なナイト感(笑)。
  • そしてチークタイム発動。何だろうね、この…多幸感、なのかな…? 良かったね木と毛…ってなる(笑)。
  • ぐいぐいいく系未來さんと何となく逃げ腰の岩井さん(笑)。
  • ちょっとへんてこだけどロマンティックな時間が流れて、波の音がざざーん、ざざーん…と2、3回鳴ってぶつっと途切れた瞬間に張りめぐらされていたロープがざん!と緩んで、照明明るくなってチークダンスもさっさと終了してやれやれってなるあの「撤収!」感がとても良かったです(笑)。
  • そして「こまごま~」になるのかと思いきや、何だかざっくばらんな感じに岩井さんが紙の束を持ってきて、前野さんがその中から1枚をランダムに引くと、「あーこれ2枚のやつだ」「長いやつ」…えっともしかして今演目決めてる…?
  • 続いて岩井さんが割り箸くじみたいなのを出して、3人でそれぞれ1本ずつ引く。どうやら役割分担がされているようです。引いたくじを確認して、よしって感じにさっさと前野さんのギターを奪う未來さん(笑)。「待ってチューニングが、6弦」「そういうんじゃないから(笑)」
  • 動き担当を引いた前野さんが絶望的なお顔をしてらしたのが印象的。そして対照的にさっさとセットの端に登って音楽に徹しようとする未來さん(笑)。わるいやつだ!
  • そこ! 登んないの!と怒ったり、みんなでやるから、となだめたりの岩井さん。
  • そして始まる「まほういしカメラ」(かな? 正解がわからない)。魔法のカメラを買って両親を写したら両親が石になってしまいとんかちで叩くと粉々に。自分を撮ってみたら何も起こらず、猫が魚を盗りに来たのをこらー!と怒ったらトラやゾウやライオンやチーターや鮫やいろんな動物たちが家を漁って全てを壊していった。
  • 家を壊される男…家を壊す動物? どっち?だかよくわからないけどとにかく精いっぱいがんばる前野さん、抱えたギターでずっとコードを鳴らしてる未來さん。家が壊れたところでばーん!ってやってる前野さんに「もっと身体使えや!(笑)」と未來さんの非情な一言が飛ぶ…阿鼻叫喚。
  • で、「家を壊されて全てを失った男の歌です!」と未來さんに歌を振る前野さんの逆襲。
  • ポロン、ポロン、とギターでコード弾きながら、何となく「あれも…これも…あそこも…そこにも…」とか歌い出してみる未來さん。でもそこで止まる。岩井さんがカンペ的なテキストの紙を未來さんに差し出そうとすると「わかってる~話はわかってる~」とか歌う。けど何も出てこないっぽい(笑)。
  • あの、こんなに舞台上で苦悶の表情を浮かべて困ってる森山未來は初めて観た気がするよ。「わたしには何もない~何も出てこない~」とか歌いながらかろうじてギターだけ鳴らして。岩井さんが「それは大変だね~」って合いの手なのか助け舟なのか出してたけど完全に他人事みたいになってたね!
  • しぬほどわらった。たのしくてしんじゃうハムスターの気持ちが少しわかったかもしれない。
  • 結局、最終的に未來さんがギター弾いて岩井さんが歌ってた。とんかちで石になった母を父はわざと砕いたとか。憎しみとありがとう、とか。ちょっとヘヴィーな内容になった…。
  • で、お話に戻る。魔法のカメラで壊れた家を写すと家は直って、外に出ると町が壊されていたけどまたカメラで町を写すと町も直って人々は生き返り、両親も生き返り、そしてカメラは消え魔法も消えてふつうに戻った、と。
  • 今度は前野さんに「ふつうの町の歌です!」と振る。うーん…と暫し考える前野さん、ずっとコードを鳴らし続けているギターの未來さん。
  • そのうち手拍子とか始まって、だんだんフラメンコみたいになってきて、そしたら岩井さんが立ちあがって顔の横で手を打ち鳴らしながらファドみたいに歌いだして何かもうほんとわけわかんないけどただただ可笑しかった…ずっと笑ってた…ひどかった…。あれでいいのかなむはむだはむ。
  • コドモ発射プロジェクトの発射台から盛大に打ち上げられた大人たちの姿を見た…。
  • 大盛り上がりのフラメンコをだんだん静めていって、さぁ~っ…と潮が引くように、終わらせる。最後なんとなく綺麗に治まった…けどひっどかった!! たんのしかった!! 大事故だった!!
  • めちゃくちゃ笑ったし楽しかったんだけど、果たしてこれでいいのか…?とちょっと思うので、今後くじ引きコーナーが継続されたらアリ、くじ引きなくなったらナシの判断が下されたのかな、と思うことにします(笑)。もう一回観たいような、二度と観たくないような…(笑)。

 狂乱の休演日明け回、とても楽しかったです!!! 次行く日を心待ちにして過ごす行かない日もまた楽し…。