ミライ派野郎

森山未來とその周辺を果てしなく気持ち悪い感じに追いかける桐の日々散々。

「死刑執行中脱獄進行中」@富山県民会館1日目(12/19夜)

 死刑マイ前楽、富山初日行ってきました。何度でも云うけど大阪行けないからね!! 代わりにね!!! ほぼ丸3週間ぶりの死刑でしたが、こんなに間空けて同じ作品を観るのが珍しい…あ、新感線みたいな一ヶ月興行とかはあるかもだけど、未來さん作品でそういうのってあーんまりない気がして、ちょっと不思議な感覚です。そんなことないのかな…イスラエルの1年挟んで色んな記憶がリセットされてしまい気味で…。
 そんな久しぶりの死刑は、もうアディショナルタイム感覚で、ただただありがたや~また観られるなんて~という感じでした…むしろ初回みたいな気持ちで挑んだよ。会場が変わっても目の前に作り出される世界は同じで、でも微妙にアップデートされていて、音楽がだいぶいろいろ変わっていて、進化を感じる90分でした。そういえば、間に談ス挟んで来たんだよね…あんまりそれは関係ないのか(笑)。あ、大植さんがいらしてました。
 改めて、この作品すごく好きだなぁと感じたし、やっぱりこれ「ダンス」作品じゃないな、と思いました。ダンスの技法を使った演劇、だなぁ。みんな、踊ってるんじゃないもの、演じてるんだもの。その違いって一見あまりないようにも思えるけど、でも根本というか発生元は全然違う場所から生まれてるんじゃないかなー。何となく、だけど。
 開演前に、今まで何となく買ってなかったチャームをひとつ買ってみたら、消えてしまった蜂でした。でも一緒に買ったuさんに「引くべくして引いてる!」って云われて、何でだろう蜂…と思ってからふと思い出した。ここ蜂のブログ(笑)だった! そういえば!! 何故蜂にしたのかは覚えていません…す、好きだから…形とか…たぶん…。でも蜂チャーム、ハニカムの一部がスケルトンというかクリア素材になってて可愛いよー!
 軽くメモを。

  • オープニングのバンドの音、いや、音が始まる前のマイクがONになるノイズ、からもう懐かしい!!ってなってしまった(笑)。久しぶりだよーまた観られるよー嬉しいよーって(笑)。
  • 水をひたすら飲み続ける囚人、その「乾き」が、海の世界の男と彼を結びつける因子なのかな、とか。別の人間ってわけじゃなくて、平行世界の同じ人間で、その「乾き」の部分が共通していてそれがあっちとこっちを行き来するファクター、みたいな…?
  • 今日はそんな感じに観てました、ってだけです。正解はわからない。
  • でもダズル迷彩=海なら、監獄の中の男も周囲を海に囲まれて真水はボトル1本のみ、って船上と同じ状況だよね。
  • 猫がコップをテーブルに置く音が、すごくエコーかかって響きわたっていた…。
  • バンドの音がすごく増えてる…? 派手になってる?? 音数が増えてる??? とにかく、耳から入ってくる情報がとても新しくて新鮮だった! 音が変わるとまた印象が変わったり、新鮮な気持ちで観られるなぁ。
  • バスタブから何かがうにょーんと伸び出す時、バスタブ上部の布地が縁まで出てきちゃってて、ずいぶんたくさん伸びたもんね…。
  • 久しぶりのヨットが何となく帆が小振りで船体が大きく見えたんだけど、会場のサイズとかも関係してくるんだろうな。船体と帆のバランスが東京と違ってた。
  • 船上でじゃれ合う男と女。じゃれ方が激しくなって、ふたりでもちゃもちゃしててすごい可愛い。
  • 丸めた紙で囁くの、一度耳打ちしたら男が「え?」て聞き直してもう一回耳打ちしてた。それで何か笑って言葉を返してたんだけど、何云ってたかは見えなかった…。
  • 猫に対する独白をダズルが読んでいる間、彼女の膝を枕にしている彼が、彼女の膝頭に置いた片手の親指でお膝なでなでしていたのが…この人エロいなって思いました…。
  • 猫と追いかけっこする時のピアノの音がすごく音符増えてる…! 音数増えてるし分厚くなってるしバンドさんの進化すごいです。
  • 布の向こう側から家具の枠がダズルに押されてキコキコ現れ、倒れた囚人を部屋に連れ戻すシーンで、あれはなんて云う楽器なのかな、足踏みオルガンのふいごを手でふこふこして音を出す鍵盤楽器、足踏みオルガンとアコーディオンの間みたいなやつ、の1音が出なくて、メロディの間が空いちゃってあれ?ってなりました。すぐ気づいてその音を鳴らさないアレンジするバンドさん流石です。楽器、明日直ってるといいなぁ。
  • バスタブの顔出しダズルの気配を醸し出す音、も東京と違ってた! 何か、音が変わるとそれだけで緊張感が増すなぁ。…っていうのは、知ってるはずの部分で知らない音が聞こえる、知ってる音が聞こえてこない、からかな。
  • チェストの鉄枠の四隅…4じゃないか。立体だから8か。角っちょがすべて、補強されていました。東京でよじ登るとけっこうしなっててちょっと怖かったからな。頑丈そうになってて良かった!
  • ボトル持った猫が脱走する時のピアノも何か違ってた。しらないおとだった。
  • 猫がボトルを浮かせるの、客席に向かってどやどやしく(笑)2回披露してた。それは気づくね!
  • 難易度の高い障害物を越えるところはやっぱりちょっとテンションがあがります。かっこいい。
  • 瓶入り囚人いいなぁ。綺麗だなぁ。
  • からの海中、の映像も変わった? 何かコポコポが増えてるような…気のせいかな。
  • 2回目の海で、ダズルが「俺のせいじゃない」って云ってる時の彼女がすごく見えてたのはわざとなのか偶発的なのか。片足完全に出てて、全身が見えている状態から、ゆっくり沈んでいきました。
  • よろよろ這い出る猫がすごく苦しそうな顔してた。猫も飢えて乾いてる。
  • 猫に語りかける男、「何もしないからさ、だから、こっち来いよ」ってすごい猫なで声で云ってから、「こっち来いよ!!」って恫喝しながら掴みかかってた。
  • ボトルみんなで争奪戦の時のピアノも…メロディどこいった状態だった…どんなんだったかちょっと覚えてないんだけど、違ってることはわかった(笑)。
  • お部屋でくつろぐ彼女をエスコートする役のダズルのひとの、後ろ姿の歩き方がすっごく綺麗だなぁと思います。
  • 久しぶりの怖いシーン待ってました!! テルミンの音すっごく耳馴染み良いというか安心する(笑)のは、うん、聞き慣れてるからですね…すごく知ってる音…。
  • 邪悪な笑みを浮かべながらじわじわと囚人を追いつめていく女…すみませんわたしも満面の笑みで観ています。
  • ほんとここの初音さんの気持ち悪い美しさは最高です。ありがとうございます。また観られてすっごく嬉しい。
  • でもわっしょいわっしょい感は少なめだった。
  • そしてあれだけの狂乱が一瞬で、布一枚で、何事もなく消し去られるのもすごく好き。あっけなくて良い。
  • 「俺を処刑しようとする奴ら」の処刑のイントネーションは直ってたような。気にならなかったから。
  • たぶん、悪い夢か何かだと思ってたんじゃないかな囚人は。女も家具も。それが、現実(=枠の中)にまで侵出してきて驚くのかな…どうかな…。
  • 頭で倒立して枠を回される時、片足が足指で枠の上辺をしっかり掴んでるのが流石だなって。
  • ワルツっぽくなる時も、寝そべった彼女にすり寄る時も、唇触れそうになる近さで…ふわああってなってしまった。もういいよいっちゃえよ!!って(笑)。
  • で音楽が変わるとテンションが変わる。きたあああああ!!!!ってなるよ。
  • やっぱりかっこいいし大好きだーダズル従えてふわりひらりと踊る彼女*1 *2と、その姿に睨むような視線を向け続けながら脱出を試みそれでも出られない囚人と。
  • 枠内でふたり向き合うところ、下手前方から観てたら未來さんの後頭部に隠れて見えなくて、でも距離がほんとほぼゼロで、えっキス? した? してんじゃね? してないの?? なんで??ってなってしまった…してほしいのかわたし…?
  • でもくっついてなかったそうです。何で!! もういいじゃないか!! しておこうよ!!
  • …別にしてほしいわけでも、囚人と彼女にくっついてほしいわけでもないのですが。何か、あんなに求めて手を伸ばしてるのに決して届かない、手に入らない相手なんだから、それくらいのイイコトあってもいいじゃんね囚人…?って感じですかね。せめてものご褒美…*3
  • からの、ダズル上から降ってきてバラされるふたり、不敵に笑う彼女と、すっごいムカついてるっぽい顔してる囚人(笑)。
  • 沈めた女に引きずり込まれ、ころんと丸く倒れる囚人、のぞき込むように取り囲むダズルたち。起き上がった囚人がダズルに手を伸ばすところ、東京の後半は切羽詰まったように、縋るように掴みかかっていたけど、今日はすごく不安げに、きょろきょろとダズルたちの顔を見上げ、少しためらってからおそるおそる手を伸ばしてダズルの腕に触れてた。触れてしまったらもう飲み込まれるしかなくて、でもそれでいい、みたいな。触れるまでの逡巡とか、戸惑いとか、恐怖とか、何かそういうのがすごくあった。
  • でも、それでも触れて、飲み込まれて、襲われて、逃げて、そして生き延びるんだ。
  • 椅子に戻されるまでの、感情が剥離したような顔が相変わらずとても美しい。
  • 脱出始まるともう全然違う顔になるから。めっちゃ生きてるから。生き生きしてるから。
  • 脱出3ターン目くらいからすごくキツそうだった…がんばれがんばれ…。
  • 次々と抜けていくダズル、ひとりになっても逃げ続ける男。ピアノのちょっとユーモラスな旋律が、男を道化じみて見せて、悲しくて面白くて哀れで美しかった。
  • バンドも立ち去り、強く照らし出される客席をそっと振り返る逆光のシルエット。座り込んで一息ついてから、立ち上がってまた踊り出す。ここは踊りかもしれないな、と思っています何となく。このラストの無音のムーヴメントは、囚人27号の脱出劇というよりは、森山未來の動き、に思えるので。ここはわたしの中では舞踊だな…。
  • 客席から舞台上の彼を見つめる何百もの目、視線という格子に閉ざされた板上という名の監獄の中で、生き延びるには動き続ける、踊り続けるしかない、そういう生を生きている。そういう生を紡いでる。何かそんな風に思えて仕方ないんですよねあのラスト…すみませんきもちわるいな。きもちわるいついでに泣いてるからな。ほっといてあげてください…。
  • カテコは4回ありました。1回目は軽く自分でも拍手、2回目は真ん中で映莉子ちゃんとちょっと笑ってた。3回目でスタオベになって、ちょっと遠くまで見渡す感じに見てた。4回目もそのままスタオベで、ちょこっとまた拍手して、上手でハケ際に低い位置で小さくお手振りしていました。お疲れさまでしたー右目の下か頬骨のあたりちょこっと赤くなってたような気もしたけど気のせいだといいな。

 明日はいよいよわたくし最後の死刑となります。…ってアディショナルタイム感覚だから終わっちゃったーー!!!とか号泣したりはしないけど。たぶん。ラストの大阪、見届けられる方、どうかわたしの分までお願いします…生き霊飛ばします…。

*1:そういえば彼女は踊ってるね。わっしょいわっしょいしてる時とか

*2:それ以外の動きは踊りじゃないもんな動作だもんな

*3:いらんお世話