ミライ派野郎

森山未來とその周辺を果てしなく気持ち悪い感じに追いかける桐の日々散々。

ねずみの三銃士「万獣こわい」@パルコ劇場(3/28夜)

 「鈍獣」は観てなくて「印獣」は観に行ったねずみの三銃士、4〜5年ごとにやってくる新作を観てきましたよ。いやぁ…怖かった。何が怖いって、もちろん起きている事象も怖いんだけど、怖!と思わせられた次の瞬間に爆笑させられる、この振り幅の大きさと、身の毛もよだつような凄惨なことが起きているはずの舞台上を腹抱えて笑いながら観る、という自分の状況の異常さが一番怖かった…。クドカンでマッチャーでふるちん生瀬さんなるしーさんで面白くないわけがなく、めちゃくちゃ面白いし可笑しいんだけど、まぁ厭ですね。非常に厭な気持ちになりますね。観劇中はすっごい笑ったんだけど、終演後に「ああ面白かった!」とは云えない気持ちですね。とにかく疲れた…翌日にお仕事とかある日には見ない方が良いくらいの疲労感でしたよ…ぐったり。
 ああ、あれな…とすぐに思い浮かべられるくらい、まだ生々しく記憶に残る実際に起きた事件をベースに、地下のどん詰まりにある古い喫茶店と法廷を行き来しながら語られる、おぞましい出来事の数々。客演も、小松和重小池栄子と盤石の布陣に、夏帆が可憐さとその他モロモロ(笑)な異質さで圧巻でした。セーラー服の夏帆ちゃんのまぁ可愛らしく清楚なことといったら!! セーラー服の夏帆ちゃんは!!ね!!! 今? スイカならすいすいのCMで怯えるように調教されましたよ…ミーティング…。
 栄子ちゃんはほんとに、いろんな意味で、おつかれさまとしか。凄いこといろいろやらされてましたねぇそしてきっちりやってましたねぇ…キツいわー。こんなキツいのに笑って観てしまうのが余計、何というか、自分の精神的バランスに悪いというか。そこでミュージカルなの!?とか、起きている事象とそれに対する自分の反応がもれなくずれていて、そこがすごく気持ち悪かったです。うん。
 そしてエンディング、ですよねええええ!! ほんと後味もしっかり悪くて、ああそうそうこうなるよね…うんわかってた…ってどん底の諦めきった清々しさを味わいました。怖かったー。またWOWOW辺りで放送するかなぁ。非常に良くない気分になるけど、やっぱりもう一度観たいし、大体4〜5年後にまたねずみが公演あったら観に行くなぁ。