ミライ派野郎

森山未來とその周辺を果てしなく気持ち悪い感じに追いかける桐の日々散々。

「Te Zuka」5日目/日本公演楽・改(2/27)

 改めまして、テヅカ日本公演最終日のメモです。とにかくギュロさん完全復活が嬉しかった!! やっぱりこうだよね!! そしてWOWOWカメラありがとうなのです…放送無事に確定しますように…。
 思う事の多い公演でした。5日間という、長いけど短い期間に、ぎゅぎゅっと観るのも久しぶりな感覚で。夢みたいな感じがする、でも確かに観たよね。
 
 

  • ついにラスト1回です。始まる前から、客席の華やかなこと…! 村上淳さん、伊勢谷監督、大根監督にまさみちゃん、長塚さんに倉持さんに河原さん、リリーさんに森山パパ、などなどをお見かけしました。他にも鶴田真由さんとか、YUKIちゃんとか、勝地くんとか美由紀社長と鈴木杏ちゃんとかひかりちゃんとか…! お名前わからなくてもとりあえず一般人じゃないだろう的オーラな方とか、たくさんいらっしゃいました(笑)。いやぁ伊勢谷さんほんっとかっこいい上にあのまんまだわ。あとまっさんはガチで少女漫画だった。枠線引いて閉じ込めたいマンガみたいなバランスのスタイルだった。足なげーきれー顔ちっせーかわいーい。大根監督と楽しそうに話しながら客席へ入って行かれました。まさみちゃんの生咳聞いちゃった…(笑)。
  • 何だかそういうふわふわしたお祭りみたいな空気に、終わっちゃう…!!という悲壮感とか寂しさとかはだいぶ薄れた。助かった。しかも席つこうとしたら隣が友達だった(笑)。
  • ギュロさんが回す手回しオルゴール(オルガニートって云うみたい)の、くるくる回るハンドルの音とか、カタカタ小さく云いながら送られていく紙の音とか、そういうノイズ含めての「音」がすごく、好きです。
  • あのオルゴール、半音が全く出ないんだよね(笑)。そこを上手いことぼやかして(?)アトムの歌になってるのもすごいなぁと思う。何か、ソフトがあるみたいですね。手回しオルゴールのカードのシミュレーションができるやつ。好きな曲のカードが作れるソフトとか。
  • 震災が語られ始める。エレキヴァイオリンのフラジオレットの不安定な、不安感を煽る音も印象的。
  • 被ばくと、0からの出発。日本人が知り過ぎているふたつ。…知り過ぎてるはず、なのにね…。
  • そういえば「AKIRA」を「年季の入ったマンガ読者なら思い出されるだろう」みたいな字幕出ますね。AKIRAって年季の入ったマンガ読者じゃないと思い出されないのか…とちょっと思った。わたし年季の入った略じゃ別にないけどな!
  • アトムの身体に生命が宿っていくような、心臓が鼓動を始めるような、それにアトムが自分でびっくりしているようなところ、音楽の高揚感も相まってすごくドキドキする。
  • 黒衣の未來さん。髪伸びたねぇと思った(笑)。
  • ギュロさんが朱色で書かれた「色」「空」の2文字を掲げて、漂うようにふわりと後ろを横切る。冒頭の彼女が眼鏡かけてるの、何だろうなー。読み手を見守ってる母、みたいな雰囲気も。
  • スクリーン前でソロ踊る未來さん。ここに限らず、群舞の中でも、マンガのコマみたいな腕のところも、未來さんの肩とか腕とか手首とかのエッジの立った感じ、直角が角がツンと尖った直角になって、水平線が床と完全に並行な直線になって、ていうのが印象に残るんだな。
  • コマを自在に操るの、面白そうだなぁ…て思うのは、成功ですよね(笑)。
  • BJとピノコピノコの「コニチハv」がーわーいーいー!!
  • 同じコマに入って、BJだけが語り始めるバクテリアの話が、「ふたつに分かれて増殖する」話になるタイミングでピノコと別々のコマになって、そこから二人で唱和する、コマはどんどん分かれて増えて、光の枠になって舞い踊る…ほんとあの、たまらない高揚感なんですよ…!
  • センターのアトムと一緒に、同じ動きで下手で手を動かしていた(枠を描くような?)ギュロさんが、群舞に加わって一緒に踊った! 昨日はこんなに踊ってなかったよ! わー復活だー!
  • アトムと未來が一緒に踊るところ、のアトムが、がん踊りしながらも、ちゃんとアトムっぽさを動きに残していて、何がどうなってアトムっぽいのかよくわからないんだけど、何か…アトムのまんまなんだなぁ(笑)。可愛いなぁアトム。
  • ピノコの身振りと語りが可愛くてたまらないのですが、どんどん動きが大きくなっていった気がする。可愛い。あんなにおっきいのに可愛い。ちぇんちぇーよりおっきいのに可愛い。
  • バクテリアは単体では発光しない」時、アトムがひとりで踊ってるのね。数が増えていくとピノコ囲んで一緒に踊り出すバクテリアたち。
  • ピノコ囲んで踊るの、アトムと未來とDr.キリコだ! 昨日はキリコじゃなかったよー!
  • どんどん増殖していくバクテリア、そして一定の数に達すると、ユニゾンが…涙出るんだけど最後まで何で泣いてるのかわからないままでした…。
  • ピノコの「ユニゾン!」の声が弾けるようで晴れやかでね…。
  • どろろのヌンチャク後拍手出来なかったのちょっと残念。アトムがひっくり返って喜んでるのにー。
  • 効果音付きアクションは後半ちょっとずれちゃうんだよね。動きに慣れて速くなってきてるのかな?て感じ。
  • 「私はアトムが大好きです」のナレーション。「まぁこのアトム、諸事情により、ちょっと…坊主なんですけど(笑)」だいぶ笑ってる未來さん。
  • 鉛筆を持つ手が、手をもう一つ描いて消しゴムを持たせると、消しゴムの手が鉛筆の手を消そうとしたりする。それを止めて、消さないように消しゴムを遠ざけるアトムが可愛い。
  • 仏の手から生まれた手と鉛筆。紙の上の神、紙の上に世界を創造する神。
  • 昨日は椅子を降りてからも続くナレーション、云いながらフード被ってたけど、今日はコマの前に座り込んでからも続くナレーションの間はフード被らず、全部云い終えてから被った。キャラクターと非キャラクターの切り替えだからタイミングも大事だと思います。でも昨日のフード下から覗く目とナレーションのマッチングも捨てがたいのね…。
  • 1コマに1キャラクター閉じ込められて、そのコマが上手側にぎゅーっと寄っていく時に、結城さんが前のBJのお尻を「早く行ってよ」みたいに叩いてた(笑)。いいのかみちお(笑)。
  • で、もとに戻る(下手側に移動する)時は、ヒョウタンツギをじーっと見下ろして「なにこいつ」っぽい結城さん(笑)。
  • そんなコマをぶっ飛ばして、作品の枠もぶっ飛ばしてしまう読み手さん。全部のキャラが混ざって飛び散る。
  • あの飛び散る中にヒョウタンツギが、毎回良い位置にいる(笑)のが面白くて。やっぱりヒョウタンツギ大事よね!
  • でも未來さんはチンク*1にも見えるんだってばー。
  • ギュロさんが背中の出てないドレスになってるんだけど、枠の中に入ってたから彼女もキャラだよね? 誰だろう…上半身が薄い墨色で裾にいくにつれて赤のグラデワンピ…。
  • ブッダのところの、カルマ論がどうとかスターシステムは輪廻転生?みたいな説明のフランス語の、スピーカーから流れる日本語訳のナレーションが、未來さんじゃないか、という話を昨日の幕間に聞いて、えっ!?と…そう思って聞いたことなかったし、そもそもそんな疑い(?)を抱くような声に聞こえなかったからびっくりして…。
  • 今回、席も上手側でスピーカーも近かったので、耳そばだてて聞いてみたら、…うーーーーん……ラ行の甘さとか、ヤ行の弱い感じとか、は、かもなぁ、と思う。けど、わぁ未來だった!!という確信を持つにも至らず…でも違うよーという否定材料も見つからず……わからない。ほんとはどうだったんですか?
  • バクテリアの言語には同じ種類同士で通じる固有のものがある。バクテリアの分子の右半分は同じ形をしているが左半分はそれぞれ微妙に違った形をしていて、ぴったり合うのは同じ種類だけ、的な説明をする未來さんの、「右半分」「左半分」時の手振りが好き。顔の中心に手のひらを縦に立てて分けるの。ちょうどその時にBJが踊ってるのも何となく、「半分」な感じだしね。
  • で、そのナレーションで「それぞれのバクテリアには、それぞれの分子には」と云い直す。これまで一度も間違わなかった方が不思議なんですが。
  • 穂先に操られるBJとダニエルさん。やわらかい動きが美しい。
  • 滔々と響くパンソリも綺麗。ギュロさんは操りながら自身も穂先となって踊るけど、読み手さんはやっぱり加わらず、アトムと一緒に習字の準備。ギュロさんはだれなのー(笑)。
  • ここで、未來さんとダニエルさんが並んで踊ってて、ダニエルさんの上体の柔らかさしなやかさ、それを完璧にコントロールできてるのに、改めてびっくりした、というか、隣の未來のことを、あれっ堅いぞ?と…未來見て堅いって思ったのなんて本当に初めてだったから、それにびっくりしたというか(笑)。えええ未來が堅く見えるううう、てびっくりした(笑)。
  • そんな風に思わさせられるレベルの中で、でもちゃんと食らいついていってるのが、すごく嬉しいです。大体さ、未來が踊ってるのを観る時って、「ほぉらやっぱりウチの子が一番じゃん?」な感じだったから、さ(笑)。そうじゃない世界で、でも技術的に一番!じゃなくても、カンパニーの中で完璧に機能して、彼にしかできない役割を担って支えて、確かな存在感を発揮しているのが、本当に嬉しい。
  • というかダニエルさんが凄すぎるんです。
  • 門前の小僧習わぬ習字。何か…下手側がきゅきゅっと詰まっててちょっと窮屈そうに見えた(笑)。上手は余裕あるのに(笑)。
  • 落款は書家さんが押します。
  • 何か、全体的にお習字、上手くなってませんか?(笑)未來さんは安定の未來フォントだけどね。
  • 墨が溶け落ちた海から球を引き上げて遊ぶ、読み手さんと未來さん。
  • 最初にぽわん、と受け渡されたのを、高いけどギリギリな感じでつま先立って止める時、右足がぴこんと跳ね上がったのが可愛かった。
  • 後ろ確認しながら受け止めるのとかね。
  • 読み手とキャラクターが一緒に墨で遊ぶ世界、いいなぁ。
  • でも、暗黒の墨の海に引き込まれて沈み込んでしまうんだけどね。
  • というわけで2幕はダークサイドと認識。
  • 幕間に木苺パルフェ?食べました。お高いアイスの味がして美味しかった!
  • うさぎのアレ。iPadなスクリーンがぐいぐい動くのでちょっと酔いそうだった…前過ぎる…。
  • 五木の子守唄で後ろに反って跳ぶの、黒衣未來と賀来神父と、キリコだった。昨日は神父と未來とおひげの人だった…昨日キリコさんどうしたんだ?
  • ベレー帽のギュロさん(=描き手?手塚側?)が、マンガの描かれた紙をくしゃくしゃしたりぺらぺらしたり、それに振り回される神父。描き手(=神/紙?)とキャラクターの関係性を端的に表している感じ。手の一存でキャラクターという人間はどうにでもされてしまうのね。
  • 紙を破くギュロさん、引き裂かれる神父の心/心臓。
  • そこにつけ込むように…その隙を窺うように…そっと背後から忍び寄る結城。MWはほんと…凄いよね…。観てていいんだろうかって気になるわ…観るんだけどさ…。
  • ギュロさんがへの字口の顔を描いて仮面のように顔に当てる。
  • 何とか振りほどこうとする賀来に、噛みつくように縺れ縋る結城。ほんと、喰らい尽くすみたいに絡みつくの…。
  • 結城を降り離して突き飛ばし、自らを責めるように頬を叩く賀来。その手をそっと止める読み手。
  • 昨日は、神父の手を取りそっと自分の手を重ねる、みたいな感じだったけど、今日は神父の手を取って立ち上がらせて、その手のひらを白いスクリーンにそっと触れさせる、とスクリーンに無数の手が浮かぶ、てなった。
  • 救い、とか、癒し、とかそういうイメージ。キャラクターの人生をめちゃくちゃにもできる「手」だけど、彼を救うことができるのもその「手」なのかな。
  • スクリーンに触れさせられて、一度は手を引っ込める神父。だけど読者に誘われて、ふわり、と手を浮かせる。流れるような、軽やかで自由な、懊悩から解放されたような動き。
  • 群舞の中、客席の方にも手を差し伸べる読み手。何か、ここ、すごく泣けるんだ…。あなたの心も解き放っていいよ、て云われてるみたいな。一緒に漂いたい、漂えるような。すごく優しい。
  • ひとり輪に加わらずにいる結城?にも、手を差し伸べる読み手。彼すらも解放する「手」の優しさ。手塚の「手」。
  • アトムが指し示すスクリーンと、書家さんのテーブル。同じだよ、て教えてくれてるみたいなのね。
  • 書かれる字は「藝」とのことで…しかし読めないな(笑)。
  • 白い光でキリコと踊るのはBJじゃなくてギュロさん! わー完全復活じゃない?!
  • キリコvsBJじゃなくなるのはちょっと残念ですが(笑)、でもあそこ戦わずに踊ってるし、ふたり以外は戦ってるし、ふたりが戦わないのもなんでだ?と思ってたんだ…。初日にそんなにブラックジャック押しな印象もなかったし(笑)。代役だったのねBJ…。
  • そして彼女は誰なんだろう、という。火の鳥
  • 戦争。同じ動きで鏡対照で踊る火の鳥?とキリコ、読み手と戦うどろろヒョウタンツギ(仮)と戦うブッダ。アトムが怖がってるのが可哀想だけど殺陣はめっぽうかっこいいんだ…。
  • ヒョウタンツギブッダの戦いを止めに入って、ヒョウタンツギの手から剣を放させるアトム。そのままバトルなダンス…がまたかっくいいんだ…。
  • そして両サイドでは読み手さんと火の鳥?が文字を書いて書いて重ねて真っ黒くしていく。天から蚕、糸、とか、夫から犬、献、然、とか。
  • チャイナシンバルの音に耳を押さえるアトム、ブッダどろろとBJの演武みたいなのもカッコイイ。
  • その下手では奇子がメイク中。何かもう、カオス。
  • 今日は奇子さんスタンバイ早くて、ちょっと待ってました。
  • 奇子の動きが昨日までとちょっと違うような…でも観たことはあるような…と思っていたら、上手の奥からタマミな姿のギュロさんが…! わー今日こそはタマミとマサトが見られるの?!
  • 帯の隙間からちらりと奥に見える緑フードも嬉しい(笑)。
  • 帯に女性の姿が映し出され、その中から現れるタマミ。下手から現れるマサト、そのままセンターで…抱擁! わーん、昨日までマサトの抱擁マイムだったのに!!
  • 初日以来のパドドゥ、見られました。抱き合い、求め合い、手を伸ばしあい、抱き締め合うふたり。たったひとりでは生きていけないバクテリア
  • …顕微鏡の中で見る微生物ってセクシーだったりするじゃないですか。ふたりのパドドゥは何か、そういうのを観ている気分。
  • しかしふたりの間に割って入り、ふたりを無理やり引き離すDr.キリコ。引き離した瞬間に止まる音楽。
  • 必死にキリコから逃れようとするふたり、だけどかなわない。
  • 手前にタマミ転がったままマグマ大使登場、キリコを攻撃する。マグマ大使の最初、戦闘機形態みたいなので飛んでくるけど、マグマ大使って変形するんですか?
  • とても折り紙製なのも面白いよね。
  • ミサイル介助は黒子で。キリコ片付けるのも黒子で。
  • その間に黒子が倒れてるギュロさんを着替えさせてる。
  • 畳み掛けるようにPerfume、センターのダニエルさんが黒いミニドレスに戻ってるー!! 初日以来の黒ドレス揃いPerfume、感涙です。
  • 3人の回りを、黒子に担ぎ上げられた白い着物のギュロさんが、天女みたいにふわふわ漂っていて、美しかったです…こんなだったわ初日…!
  • そしてマグマ大使のやりきった中身に、後ろから襲いかかる…。
  • ダニエルさんの虫もすごい異形な感じでカッコ良くてセクシーで大好きですが、ギュロさんの虫を観るとやっぱり、本来はこうだよね、ていう説得力というか、正解な感じがしました。
  • ギュロさんの綺麗な顔の中で、異様な輝きを放つ目がね、虫の複眼みたいな、見てるのか見てないのかわかんない感じでね。でも獲物は確実にロックオンしててね。すごく、「本能しかない」感じがして怖かった。これ相手に何か云ってもまぁ食べられるよね、ていう説得力みたいな。
  • ダニエルさんの虫はね、もうちょっと人間ぽいというか、ひとの心も少しは残っていそうな。人と虫の合体したのみたいな雰囲気かな。おいしそーう、の笑みが性的>食料、な感じ。
  • あとやっぱり、柔らかさの種類が違うのね。体重的なこともあるんだろうけど、担ぎ上げられた時の浮遊感とか、飛来する感じがもう、自在なのね。たまらないです!
  • 捕食される方は「ゴメンナサイ! タスケテ!!」
  • ブッダが現れて、虫の手足を切り落とす。でも虫はノーダメージ。ブッダと戦う、っていうかふわりぬらりとかわして全然平気なの、も戻ってるー! ブッダひとりで戦うより、断然良いですよね! 挑発するように顔をのぞき込んだりするのとか…美しいよギュロさん…!!
  • 帯に映ったアリの群が金剛経?になり、その帯の陰に女が姿を消すと、文字が鳥の群になる。ブッダに襲いかかり、遠ざかり、最後に現れる「火の鳥」の文字…やっぱり、ギュロさんは火の鳥なのかなー。そういや火の鳥って雌なんだっけ? 未來さんがヒョウタンカブリやった火の鳥でも、火の鳥は女性表現だったよね。
  • スクリーンの陰から姿を現すキャラクターたち。手塚先生へ近づく読み手さん、それを制止するのはギュロさん。
  • そのままギュロさんが阻むのかと思いきや、彼女は後ろへ下がり、代わりに進み出たのがヒョウタンツギ未來さん。組み手のようにぐるんぐるんしたりされたり、のパートは、未來さんのままでした。それはそれで嬉しい!
  • 手塚先生の左脇に、しゅるんと戻るのも綺麗です。
  • ダニエルさん、昨日はさらさら黒髪にサングラスで黒衣白マフラーで誰? ロック??とか思ったけど、今日は髪をセンターぴったり分けみたいにしてた。ちょっと、いんこっぽさが上がった!
  • しかし高下駄っぽいのは何なのだろうか。
  • 倒れる手塚先生。スクリーンのキャラクターたちがぐにゃりと溶けて落ちていく。
  • 自らの白い体を、墨で汚していくギュロさん。それを拭ってあげる、白い服の男性。
  • アトムが抱いた手塚先生を、BJが抱き上げて下手のテーブルへ運んでいく。それに向かって両手を伸ばして足をじたばたさせるアトム。連れてかないで、って云ってるみたいに。
  • いくつも垂れた帯状のスクリーンに映し出されているマンガは、手塚さんの遺稿なのかな。最初はちゃんとマンガなんだけど、だんだんセリフが手書き文字になって、鉛筆書きになって、下書きみたいになって、白くなっていく…。
  • 拭う汚れ、落ちない汚れ。神父は再び己を殴り、読み手がそれをそっと止める。Dr.キリコはアトムを描き変えていく、何度も消して、描き直す。
  • 彼女の身体の汚れは拭いても拭いても落ちない。彼女はついに、拭いてくれている彼の身体にも筆を走らせる。慌てて拭うけど消えない。
  • どんどん汚されていくキャラクターたち。キリコも、ナレーション中の未來さんにも。腕の汚れを見て驚く未來、ナレーションしながらも腕をこすり、頬をこすり、汚れを落とそうとする。
  • でも結城だけは汚さないんだよね。結城は最初から「悪」だから?
  • 赤い太陽に向かっていくアトム。あの、赤は太陽の赤なのに、赤い光に包まれたステージ上はどうしてあんなに不吉というか、破滅に満ちて見えるのかしらと何となく思っていたのだけれど、今朝、うちのテーブルで朝食をとっていた最中に、ふと目に触れたパンフの表紙のアトムの、一皮剥けてる方(笑)の目がまさにあんな赤だったので、ああやっぱりあの赤は原子の光でいいのか、と腑に落ちたのでした。まぁ原子の光といったら蒼いチェレンコフ光のイメージだけどね…。
  • まぁ狂った太陽の色なんだけどさ。
  • 「朧月夜」を歌いながら、黄色い花束を、手塚先生のテーブルにそっと備える堀さん。これは初めて観たんですが…初日あったっけ…。黄色い花は菜の花ですよね。
  • 朧月夜の歌詞から、菜の花だろうと思った*2のだけど、後から、菜の花が除染に効果あるとか、そういう話を思い出して…そんな意図が込められていたかどうかはともかくですが。連想ゲーム的に。
  • 赤い光の中で身体の汚れをこすり続けるダンサーたち、上手は白い光に包まれて、ページをめくるBJ、机に伏せる手塚先生、黄色い花と儚い歌声、…何だか、美しい終末の風景、という感じで…絶望的なのに美しくて、辛い。
  • 倒れていく人間たち。昨日座ってたBJが立ってるのは、菜の花絡みの変更でだろうな。昨日は椅子からばたり、と倒れ落ちたけど、今日はそのまま倒れた。
  • ガスマスクの結城がふわふわと漂うように、暗闇の向こうに立っているのがすごく印象的。
  • …そういえばギュロさんここどうしてたんだっけ。いないんだっけ。倒れてるんだっけ。…そういうの見てないんだな…。
  • 誰もいない、暗い世界を、オルゴールの音色と共に、アトムがひとり歩く。ひとが死んでもアトムは歩き続けるんだな、なんて、昨日とは違う印象を受けました。誰もいない地球にひとり残って動き続けるアトム。やがて動きを止める…。
  • 昨日までは、アトムが放射能をまき散らし人々が死に絶える、みたいな風に見えてたんだけど。不思議。
  • ラストのお辞儀もね、動きを自ら止めたのか、それとも動力が止まったのか、ちょっと判別できない感じでね。お辞儀にも見えるから、「もうおしまい」って云ってる感じもする。
  • …拍手までにもうちょっと余韻が欲しかった楽です…。
  • カテコはいつも通り。ラルビさん出てきたら立とうかなと思ってたら、しばらく待っても出てこなかったから立っちゃった(笑)。
  • やっぱり少林寺すっごいなぁ! ふわぁっ!てなるわアレ…どうなってるんだろう…。
  • 何回目かの時にブッダの方かなぁ、バク宙とかする!?て感じになりながらでんぐり返った(笑)のも可愛かったです。
  • 未來さんはいつも通りの感じで。でも手をパン!と打ち合わせてその手を振りはしないけど…なのとかは。あの、微妙にやらない(笑)感じも、ちょっと好きです。
  • ギュロさんと手つないで、ニッコリしてたのも嬉しかった…というか、そうだ私ギュロさんとダニエルさんばっか見てたんじゃないか…?
  • ダニエルさんが胸に手を当てて深々と優雅にお辞儀してたり、出てきた時の羽織った着物の裾が乱れちゃっててあわあわ直してたり、投げキッス?ぽい??のをしたり、してたのは見た(笑)。
  • みんな、満足そうな、やりきった素敵なお顔されていました。何度も何度も出てきてくれて、お辞儀いっぱいしてくれて、ただ観てるだけのこっちまで感無量です。でも、カンパニーはまだ続いていくんだもんね、ここは通過点でしかないのだもんね。おつかれさまでした、ありがとう、という気持ちと、いってらっしゃい、な気持ちが入り混じった、不思議なカーテンコールでしたよ…。

 これでTe ZukAの日本公演は終わってしまいましたが、でもまだこの先がある、と思うと、ほんと送り出す拍手をしていた気がします。森山未來というひとを好きになっていたから、この作品に出会えたわけで、もし好きになっていなかったら、もし好きな人が出ていなかったら、観ていなかったかもしれないと思うと…恐ろしい(笑)。BJもピノコも虫も観てないなんて!!
 ラルビさんがRENTを観られたところから始まったこのクリエーション、ラルビさんがRENTを観にいらしたきっかけはじゃあ何かしらと思ったら、思い当たるのは辻本さんで。辻本さんとの出会いが、きゅうかくを生み、もしかしたらこのTeZukAにまで繋がってるのかもしれない、と思うと、どういう繋がりで何が生まれるのか、本当に不思議だなぁ。そして、このTeZukAがこの先、生みだす何か、もきっとあるはずで。きっと、その時になったら「ああ! テヅカだ!」ってなるんだろうな…と思うと、「その時」が今から楽しみでなりません。
 先のことももちろんだけど、今現在でもすでに充分、テヅカはターニングポイント的な存在になっていると思います。未來さんにとっても、わたしにとっても。個人的な感覚なんだけれど、今までミリィなりダンスライブなりを観る時、どうしても「森山未來が踊るのを観る」という目でしか見られなくて、「ダンスを観る」、という目では観てなかったのね。未來さんを好きになる前からコンポラとかモダンバレエはずっと好きで観てて、だから余計に、「それとコレとはまぁ別ですから…」って感覚が絶対的にあった。わたしがそれまで観てきたダンスを観る目で未來を観て、違いにがっかりするのが怖かったんだと思う、だから意識的にそこは分けてみるようにしてた。
 それが、きゅうかくでちょっと、…アレ? もしかして…?ってなったんだけど、TeZukAは本当に、完全にダンスを観る目で全部を観ていた。観ていられた。そういう目で未來さんを観る日が本当に来るとは、いつか来たらいいのにとは思ってたけど、夢としか思っていなかったから、そこにすごく感動してしまったのです。夢物語としてはね、いっくらでも妄想してたからさ、海外のプロのコレオグラファーと仕事したらいいのに、とか、あの人の動きを未來がやったら絶対綺麗なのに、とか(笑)(とりあえず2008年には口に出して云っていたようです→id:xxkyrixx:20081112#p1)。それがね…ほんとになっちゃったのね…しかも、本職ダンサーさんと並んで、踊って、そりゃ技術的には追いつけやしないのは当たり前だけど、ちゃんと機能してる、しかもやっぱり未來さんにしかない存在感は発揮できてる。今までの現場みたいに、身体能力一番高いのは未來、一番踊れるのは未來、それが当たり前、じゃない場所に入って、でもちゃんと喰らい付いてる、それがとにかく嬉しくて、本当に、このひとを好きになって良かったなぁ、とダニエルさんの隣で筆の穂先のところ踊ってる未來さんを観て、ちょっと堅いなぁ未來とか思いつつ、泣きながらしみじみ思いました…。森山未来を初めて、贔屓目なしにダンサーとして観られた、これってほんと凄いことだよ…。しかもラルビさんのムーヴメント、わたしすっごい好みだったし…。
 手塚作品の、手塚治虫というひとの持つ普遍的なメッセージも、ラルビさんが日本に向ける愛情深い眼差しも、しっかり受け取って、さらに大事なひとが大きく飛躍するのを目の当たりにできて、大事な、すごく大切な作品になりました、「Te ZukA」。

*1:@リボンの騎士に出てくる緑の帽子被った天使

*2:花の種類までオペラで観なかったなー