そんな大したアレではないですが、ぼんやり感じた印象を覚えてる範囲でメモっておこうかと。次回以降観劇時の参考用です。ネタバレあるので閉じておきます。順不同というか思いだした順というか。
- 開演前の緞帳の奥からどったんばったん音が聞こえてた。何かわくわくするんですよね(笑)。
- 下手手前に書家さんが色々書いたりしてるテーブル、下手奥にはミュージシャンの方たちがいる櫓みたいなのが組まれてる。音は基本そこで奏でられてるけど、男声ヴォーカル? パンソリ?の人は出てきて歌うシーンもあったね。
- 漫画を読む彼、は何て呼んだらいいのかな。読者? 何か違う気がする(笑)。
- 黒シャツに黒いサルエルパンツの時はキャラクターじゃないんですよね未來さんも皆さんも。
- 白地に茶系の汚し柄みたいなパンツと緩い感じのタンクトップだったこともあったよね。
- 白×茶系のパンツにモスグリーン〜黒のグラデーションになった半袖パーカーでフード被ってると、何かのキャラクターみたいです。ヒョウタンツギ?(笑)
- ちょっと「リボンの騎士」のチンクっぽくも見えたりね。緑とフードからはみ出た金髪が。
- 冒頭の3.11と福島原発に触れたフランス語(だったよね確か)ナレーションは、来たか。と身構える感じだったけど、そこからアトムへ続く流れでするりとテヅカ世界に入り込めた。その時は、ね…。
- アトムがねー! だんだん可愛く見えるんだよねー! 坊主でマッチョなのにねー!
- 手回しオルゴールで奏でられる「鉄腕アトム」のテーマ。ちょっと歪んだ音が可愛い。…ここでは、ね。
- アトムとかブラックジャックとか、最初*1観た時は、うわーコスプレだよ(笑)、て思ったけど、実際観るとあんまり引かなかった。
- アトムが坊主なのを「事情により坊主ですけど(笑)」て説明する未來さんおちゃめさんだった。
- 未來さんのナレーションは、原稿を読んでるという感じではなく、自分の言葉で語りかけるような語調だった。英文の引用を訳した日本語を、さらに自然になるように未來さんが書き直したってパンフに書いてあったような…だからなのか。
- 下手のテーブルセットにある椅子?の上にしゃがみ込んで座ったり、そこで胡坐をかいたりしながらの、未來さんNAで進むブラックジャック。水先案内人。
- ピノコの予想外っぷりに笑いが起きる(笑)。でも動きとか声とかキュートだったよ!
- そんなBJちぇんちぇーとピノコが語るバクテリアの不思議な生態。ここほんと、音楽もキラキラしてて、語る二人の声も楽しくて、内容もどきどきする感じで、踊る未來含めたダンサーたちの動きも綺麗で、舞台全体がすっごく綺麗でキラキラで、一気にふわああっと吸い込まれた。何に対するどういう涙だかわからないんだけど何だか涙が出て困った。
- バクテリアの持つ、仲間が増えたことを知る能力。違う種類のバクテリア間で通じる共通言語と、同種同士でしか通じない固有言語。半分は同じで残り半分は違うもの。バクテリアの話だけれどそれだけではない、普遍的な何か。それが、手塚世界の持つ普遍性に通じるような。
- そんなバクテリア話が最終的にそんなところに落としこまれるとはね…いや冒頭がそうだからそうしかならないと云えばならないんだけどさ…。
- どろろの彼と読み手さん(仮)が、倒れかかってくるマンガのページの中に入り込むようなところも面白かった。席が前方センターだったのもあって、自分も飲み込まれる感じだった。
- どろろと云えば殺陣シーンありました! 未來さんも日本刀抜いて戦った! ちょっとふおおっとなった!
- お習字、海外受けはいいんだろうなー(笑)。日本では、というかわたくし個人は、よくわからんかったけどな…小学校以来習字とか触ってないし…。
- 未來さんの「む」は丸っこくて可愛いむでした。きっちりトメ・ハネな感じで書いてた。
- 「経」と「を」が上手かったのは日本人とか中国人とかの担当だったんだろうな(笑)。
- 書かれたのは「門前の小僧習わぬ経を読む」、最後に書家さんが朱印を押してたけど、その印がデカイの。B5ノートくらいの大きさだった(笑)。弁当みたいなの(笑)。
- 下手の書家さんテーブルは、女性ダンサーやMWの結城の背中に筆で字を書いたりしていて、ライブペインティングというかライブライティングというか、不思議な感じ。
- MWは…凄かった。圧巻というか…あまりにエロティックでドキドキ、というかびっくりしたわ…。でも玉ちゃんとやまだくんで映画化したMWより、こっちだよなー!という感じですごく納得というか腑に落ちた。玉ちゃんは結城じゃないよなぁ…(笑)。
- そして大体どのシーンでも、端っこで背中向けてたりミュージシャンのところにちょこんと座ってたり、マンガのコマの境目と一緒にしゃがんでひょこひょこ舞台を横切って行ったりする、ヒョウタンツギチンクさん。
- どこにでもいて、でも混ざりあったり関係しあったりはしなくて、でも溶け込んでいる感じが、過去のミリィ作品に於ける未來さんポジションとちょっと重なって見えたり。白い人とか案内人さんとか、そんな感じがした。
- つまり妖精ポジションってことか。
- スクリーンに映し出されるマンガをするすると手で動かしていくのは、iPadイメージですよね。舞台上でナレーションしてた方も手にiPad的なものを持ってたような気がする。
- マグマ大使! すごかった!! 笑ったわ!! 黄色いし!! 何か発射するし!! タマラン!!(笑)*2
- 結城から奇子へ、下手の書家さんテーブルで紅を塗り鬘をかぶり変身するのも、メインの舞台上では別のことが行われていた*3けど、目が離せなくてそっちばかり見てしまった。奇子も凄かったなぁ。
- 奇子から「火の鳥」のマサトとタマミ*4に流れるのも、一連の流れのようで明らかに空気というか質感が変わっていって面白かった。さっきまで奇子だった元・結城がマサトになってるの…。
- その辺りからどうやってアトムに戻るのか…思いだせないというか記憶が朧になってて辿れないのだけれど、地球を救うために太陽へ突入というか特攻する部分、天馬博士がアトムを何度も何度も改造*5する様子、があったのは覚えてる。未來さんのナレーションで、ウランとコバルトに別れを告げるような言葉もあったような。
- あ、その前に手塚先生登場だったか。縦に帯状に垂れさがった布の間から、手塚キャラクターたちが顔をのぞかせ、その中心に眼鏡にベレー帽の手塚治虫がいるの。読み手の彼はそっちに行きたくて、何度も何度も駆け寄ろうとするんだけど、キャラクターたちに全力で阻止されてそっちには行けない。
- ちなみに、緑フード未來さんもキャラクターだったんだ!と確信したのは、このシーンで布の隙間から顔のぞかせてたから。
- と、崩れ落ちる手塚治虫の身体、抱きとめるキャラクター。
- この辺りだっけ? 読み手の彼の身体を突き飛ばすごとに、黒いもやもやしたものがぶわぁっと飛び散るの…。怖いというか不吉というか、何か醜悪な、良くないもののイメージ。
- そのキャラクターたちが出てきた流れで、センター奥にアトムが現れて、天馬博士が改造?してる?の??てなって、地球を守る為に特攻する、弟妹に別れを告げるナレーションがあって、かな?
- アトムの周りにいる、未來含めたダンサーたちが、しきりに手で身体や腕やをこすって、汚れを落とす仕草をくりかえす。落としても落としても落ちない汚れ。
- 上手奥で、ひとりガスマスクを被る、元・結城。
- …結城がガスマスクを被る、のも凄いよね…もっとも毒に侵された人物が。
- その中心に立つアトム。科学の子。
- …もうね。思い浮かぶのはひとつしかない。
- バクテリアの話が流れる*6のはここだったよね。ウランの毒を弱化させる効果があるかもしれない、でも人間の現在の科学力ではそれを扱うことはできない、みたいな。
- そしてゆっくりと歩き出すアトム。冒頭のアトム登場と同じ、鉄腕アトムの手回しオルゴール曲が流れる。冒頭ではノスタルジックに聞こえた、ちょっと歪んだアトムのメロディが、この時はすごく…不吉に、不安に、聞こえたのが自分でショックだった…。
- 彼が傍を通ると、通られた人間は倒れ伏して動かなくなる。ガスマスクをつけた彼以外。人々が倒れた舞台に立ちつくすアトム。深々と、頭を下げ、動きを止める…。
- そこで暗転、劇終。
- …何かね、アトムがすごくキュートで可愛らしく思えていた分、そんな可愛いアトムをそんな風に捉えなくてはならない、捉えざるを得ない今の状況が、すごく苦しくて、アトムに対してそんなイメージを持たざるを得ない状況がすごく…申し訳ない。アトムに対して。そう感じて、ぎゅう…となってしまった。ので、拍手がすぐにはできなかった…。
- でもだんだんね、クレッシェンドしたよ!
- カテコは海外カンパニーだとこういう感じだよね!ていう、何度もすぐに出てきてお辞儀パターン。未來さんちょっと表情硬いなぁと思ったけど、何度目かから笑顔になって良かった。
- 少林寺のどろろ役の方がもんのっすごい宙返りをバンバン見せて下さってびっくりしましたよ…すっげぇ。何だあれ。ふわぁ!ってなった!
- 退場する袖もいちいちバラバラな感じで、またすぐ走り出て来て、並ぶ位置もその都度違ってて、面白かったです。
- うーん、雲をつかむようなメモだ。これからだんだん、はっきりしてくるのかなー。