ミライ派野郎

森山未來とその周辺を果てしなく気持ち悪い感じに追いかける桐の日々散々。

「鎌塚氏、放り投げる」@本多劇場(5/20夜)

 倉持さん演出で執事でコメディと聞いたら行かないわけにはいきません。というわけで仮チラ見た時点で、これは絶対観に行くリストに入っていました(笑)。やっと観られたー!
M&O plays 2011_5@butler~
 古い古い歴史を持つけどちょっと財政難な伯爵家、そこに親子2代で執事として仕える鎌塚氏、ちょっと困った旦那様とチャーミングな奥様、有能だけどウマが合わない女中頭、爵位は下だけど金はあるくせにケチなお客様とワケアリっぽいその執事。伯爵家のお屋敷の中で繰り広げられる陰謀、アクション、ラヴ・チェイスそして接待ハンティング。消えた家宝の謎と共に今、惨劇の幕は上がるのか? 鎌塚氏が放り投げるものは一体? …とノリだけで打ちましたがそんな感じの、とびっきりキュートなドタバタコメディでした。ほぼ全編、にまにま頬肉が上がりっぱなしだったよ! 出てくる全員が愛おしい、本当に素敵な作品だった…WOWOW辺りで放送してくれないかな…。
 コメディとして本当に楽しかったし、複線の回収され方もすごく気持ちよかったし、登場人物全員がどこか憎めなくて愛おしいのです。奥様の上品キュートさなんか特に! さんざん笑って、もつれにもつれたアレコレをどうなるのかと固唾を呑み、そしてラストのあの美しきカタストロフ…全然、泣くような話でも場面でもないのだけれど、何故か、あのラストでぶわっと涙が止まらなくなりました。解放感、かなぁ。息が詰まるほど美しくて、息を呑む瞬間で、ものすごく解き放たれた。爽快感、でもあるかな。その後の二人を想像してまたニヤニヤしちゃう…ほんとにほんとに、素敵な作品でした。また観たい。
 三宅さんの執事姿はもちろんベストオブ執事ですが、ともさかさんのクラシカルなメイド姿も可愛かったなぁ! 変形白襟と白カフスとカチューシャに紺?ライン、ふっくらマトンスリーブにタイトなシルエット、スカートは膝下でたっぷりフレアで白エプロン、黒タイツにストラップシューズ。完璧すぎて涙が出そう!
 観ると幸せになれるお芝居です。なので、観た方がいいです。