ミライ派野郎

森山未來とその周辺を果てしなく気持ち悪い感じに追いかける桐の日々散々。

雑誌掲載 acteur No.13

 未來さん公式で今日発売になっていたけど、出版社のサイトを見たら発売日が明日になっていました。だから昨日早売り本屋さんになかったのか。今日はありました。表紙の長瀬くんが、つくづく美形だなぁとか思いつつ(笑)。
 未來さんはp54から8ページ、読み応えたっぷりです。「挑戦者たち」というシリーズ企画のvol.13のようで、タイトル?に「踵に小翼」って付いてて…その通りなんだけどどうにも面はゆい(笑)。いや、いつも自分で云ってるくせにね、常に3ミリ浮いてるとか、着地してないとか、敷石踏むと光る*1とか、軌跡が光るとか、肩胛骨は翼の名残*2とか…いやどさくさ紛れに色々云ってみましたが(笑)。やー正面切って云われると照れるなぁ! 何で私が照れるのかなぁ! 常々ひっそり思ってることをずばり云われてしまったからかなぁ! でもその通りだから仕方ない。うん。
 とりあえず写真から。…茶系コーディネイトが渋い1枚目の未來さん、俯き気味だと本当に睫毛が…庇のように…。長めの髪は柔らかく上げて、すっきり額を出したスタイリング。白井さん前なのかな、毛束感のない感じです。…何かこの、茶色のシャツ×茶系ツイードベスト、の合わせが…非常に個人的なアレなのですが、若き日のC.イーストウッドな感じに見えて…好きなモノ×好きなモノ=とっても好きなモノ!な公式になってしまいそう(笑)。いや、下が鮮やかなブルーのパンツで、その辺はハズしてくるんですが。どうにも茶色と青って難しい色合わせな気がして、自分が着る時はまず合わせない…ような気がする、んですが、どうなんですかね。私だけなのか。上と下が違うヒトみたいだ…(笑)。3枚目、少し目を細めるようにしてちょっと遠くを見る感じの斜め横顔がステキです。…綺麗な造作だなぁ…と真顔でうっかり云ってしまう…うん、わたしにはこれがきれいなんです。
 で、さらにめくると…わーい! 丸ビルライブの緑コート×赤はちまき未來! はちまきって!(笑) これタンゴ・モーリーンの時の顔だ。そして反対ページには、ハイ来たRENT舞台写真! まだ簾前髪だけど、La Vie Bohemeから2枚、あと…1幕のどこか…冒頭? カメラ片手にポーズつけてるマークさん、上着有り。そしてというかさらにというか…オッチョさんと一緒にメモを見る角田さんもいます! すごいボリュームだ〜盛りだくさんだ〜森山だくさんだ〜何云ってるんだわたし〜。すいません頭通さず手だけ動かすとこういうことになるんですね。口先だけでしゃべるようなもんですね。そういやマークのマフラーの色が違うっていうかマフラーが違うわ。赤じゃなくて、素材も木綿か麻?って感じの…初期のですねー。いつから赤に変わったんだっけ、最初の日曜日くらい? 初日からの金土日の間で変わったのは確かなんだけど…。
 テキストもずっしりの読み応えです。じっくりと森山未來と向き合って書いて下さったんだろうなー。エリカの未來評から始まるテキストは意外なところに次の一歩を置いてから、角田の冒頭撮影に流れます。…その話が出てくるとは思わなかった…! しかもそれがそんな事態になっていたなんて!! 「20世紀少年」冒頭の撮影裏話は、パンフ…いや読本みたいな?ので読んではいたけど、改めて描かれると…その場の緊張感が想像できて、息苦しくなるくらい。ご本人さんは至って冷静な感じに振り返られておられますが(笑)。第2章撮影でもまた何かあったようで…あまりタイムキーパーさんをひやひやさせないであげて…。
 前半は未來さんの持つ『独自のリズム』感を中心に据えて振り返る最近、という切り口のようです。五右衛門ロック、すでにちょっと懐かしい感じになってしまう。拙者シヤワセなカルマのダンスシーンを振り返る未來さん…あのダンス、振付は川崎さんだったのかな、未來さんの自由演技的なアレだったのかなー。どっちにせよ、あのシーンはあれ以外には考えられないハチャメチャな完成度だったと思います! さわやかジャンボリーっていう言葉選びに小笑いしつつ…どっから出てくるんだそういうの(笑)。
 相づちを打つのが好きじゃない。思ってもないのにてきとーな同意はしたくない、なんてそんなの当たり前じゃないかと、思うのですが、でもふと振り返ると、仕事中なんか特に、すごくしてるよなー…と。でもそこはね、しないわけにはいかないんですよ、会社勤めってヤツは(笑)。相手の云い分がどう考えても理不尽でも、お客さんだったらそこは同意しておかなくちゃならないんですよ…仕方ないんですよ。そういうもんですよねー(笑)。何の話なのかただの愚痴なのかわからなくなってしまうわ。でも、そういうのとは違う場所で、自分の感性信じて頷けないところは守り通して、払った犠牲以上のモノを得て、未來さんには居て欲しいのであります。
 続いてRENT稽古場レポ。何か…面白いテキストだなぁ、車窓眺めて町中だった風景がいつの間にか山と畑になってる、みたいな移ろい方するなぁ。今のところほとんど表に出ていない、稽古場での未來さんがかいま見られて嬉しい。お酒なくても、ご飯でもいいから共演者と一緒にいたい、という言葉がちょっと…安心するな(笑)。ご飯も食べてねご飯も! 未來さんの捉えたマーク像、うん。彼らの中にいて、HIVキャリアでもなく、同性愛者でもないマークが感じる疎外感とか、負い目とか、嫉妬とか…コンプレックスがないことに対するコンプレックス、みたいなもの、あるよね。もしくは負の免罪符*3がないことに対する嫉妬、とか。あと、ユダヤ系っていうのも何というか、そもそもの疎外感というか…そういうのに関係してるんじゃないかな、なんて思う。国土を持たない民族、どこにいてもそこが自分の居場所ではない感覚、そういうのってきっと…民族的な感覚として、あるんじゃないかなー…と。うすらぼんやり思ったのでした。いや、シオニズムとか全然知らないし、パレスチナ問題に関してはどちらかというとアラブ側なのですが*4。作品中ではマークがジューイッシュってことはそれほど大きく描かれてはいないけど*5、彼の疎外感がそこに全く関係ないとは思えない…というか、ジョナサン・ラーソンがそこに全く意識を置かずにマークをジューイッシュという設定にしたとは考えられない、なぁ。ジョナサン自身がユダヤ系なのかどうか知りませんが…でも自分を一番投影して作ったキャラクターであるマークをわざわざそうしたってことは、ジョナサンもそうなんじゃないかなー…と。勝手に思っております。帰属すべき場所がない感覚、ていうのは、きっとすごく大きいんじゃないかなー…。
 んーと、私は今どこにいるんだ(笑)。テキストは丸ビルライブまでサポートしてくれます! あの日のおようふく、私服だったそうで…ま、まぢすか(笑)。楽しそうだったし、楽しかった…上から眺めてるだけで、すごくハッピーになれるひとときでした…。そして舞台が始まる。舞台の上でのマークを、「仲間たちの動きに、時には合わせて頷き、肩を抱き、共に踊る。そしてまた、フワリと離れていく。」と表現されていて…これ読んで何か、すごく、白い人を思い出してしまいました…。一緒にいるのに、楽しんでるのに、ふ、と離れていく…誰とも関係性を築くことのない、傍観者。いや、マークはちゃんと生身の人間だから、そんなことはないんだけど、気づけばいつもレンズ越しにみんなを見ている、その在り方が何だか…改めて、重なってしまった。あれー今までそんなこと思ってもみなかったのにー*6
 自分から生まれる表現は、歌でもセリフでも芝居でも、すべてダンス。その考え方、すっごくステキだと思います! だって森山未來ダンスそのものだから! だってただ立ってたって、ただ歩いたって、ただ手を挙げたって、その身体が動くとそこにはダンスが見えるもの! 「コンタクト」のあのダンスシーンが、エリカの提案で付け加えられたそうで…つまりそういうことなんだよね。辻本さんの言葉ひとつひとつが…嬉しくてニヤニヤしてしまう(笑)。ダンスと芝居が融合した表現、ってもう脳裏にはミリィしか浮かばないんですが…でも辻本さんとも、もしかしたら今後何かあるかもしれない、って期待してしまうなぁ! ぜひぜひぜひお願いしたいなぁ!! 
 や、先のことは勝手にニヤニヤ想像/妄想してるので、アナタはどっぷりRENTとマークに浸かっていて下さい。出会ったものに、その時々の柔らかい感性で、思う方を選び取って進んでいって下さい。それがきっと正解だから、その正解の先が見られるのを楽しみにしているから!
 …あーあ、マークに会いたいなー。

*1:マイケル

*2:そりゃ本のタイトル

*3:ってわけじゃないけど他に言葉が見つからない

*4:だってあそこの問題の最大の原因は欧米列強の陣地取り戦争だもん

*5:とりあえず今回のレントではタンゴ・モーリーンの公民館くらい?

*6:白も「傍観者」とはちょっと違うしね