ミライ派野郎

森山未來とその周辺を果てしなく気持ち悪い感じに追いかける桐の日々散々。

デス電所「ヌンチャクトカレフ鉈鉄球」@青山円形劇場(11/14)

 中谷さとみちゃん客演のデス電所「ヌントカ」を、昨日観てきました。
 …どうして客演で観るさとみちゃんはこんなにも可愛らしく可憐な美少女なんだろう…! なのにどうして新感線で観ると…鼻水なんだろう(笑)。そのくらい、可愛いさとみちゃんを堪能できました。歌って踊ってました。可愛かった…! 可愛くてキュートで可憐で、凛としていて痛々しく、儚げで、そして破壊的で破滅的だった…。ぺたんと座り込んで舞台の上を仰ぐ、さとみちゃんのシルエットの、項から首にかけての折れそうに細い、でも硬質な、張り詰めた空気がすごく印象的です。
 お芝居の感想としては、…若い、というか、青い、というか…熟れていない果物をかじったような。普段見ている舞台の円熟さを改めて実感する、というか。粗削りだけど勢いはある、けど、勢いだけでは補いきれない部分もある、というか…熟れていない青みと共に、えぐさもかなり強かったです(笑)。基本はホラー…になるのかな? 殺しても死なない恐怖とか、殺したはずなのに生きてる不気味さとか、その辺はすごく面白かった。笑いをまぶして描いてるけどちゃんと怖かったし、笑いながら恐がれた。さとみちゃんが長女の三姉妹の関係性とか、兄の存在とかも、ドキドキしたし胸に痛かった*1し、物語に引きつけられるパワーも感じた。
 がしかし! いかんせん下ネタが…(笑)。いや別に、私そんなに下ネタ苦手〜!ってわけではありませんし、笑ってみられる方だと思うんですが…何か、笑う前にどん引いてしまう下ネタで…ニヤリとならなかったのは…あまりにもあからさまだったからかしら。下ネタじゃなくてシモだったからかしら。こんなに下ネタでどん引く自分に逆にびっくりしましたよ! そこまでやる必要があるのか、そんなにやる必要があるのか?と…笑いに持って行けない居心地の悪さを感じました…それが狙いだったのかなー。だとしたら、「相性が合わなかった」てことになるんだろうなー。
 あと、歌とダンスがけっこう随所に挟まれてくるんですが、歌もダンスも楽しいんですが、その間にストーリーがどこに行っちゃってるのか、状況がどうなってたのか、忘れちゃうというか…本筋を見失ってしまうのね。量的なバランスの問題なのか、タイミングの問題なのか、わからないんだけど。もしくは、本筋がどこのどれなのか、1本しっかり通っていないから、歌やダンスが挟まると本来の筋が揺らいでしまう、ぶれてしまう、のか。けっこうね、いろんな状況が絡まり合ってたどり着く結末、みたいなストーリーで、でもそれぞれの状況のつなぎ方が、あっちゃこっちゃな印象で、複数の状況がひとつの結末に向かって収束していくワクワク感やスピード、結びついた時のカタストロフ、みたいなのが弱かった。ひとつひとつの状況は面白いし、最後のネタばらしの瞬間はさすがに、…おおっ、と、ぞくっと、したけど…もっと持って行ってほしかったなー、というか。やっぱり、改めて、普段見ている大きいところのお芝居は、そういうののまとめ方や見せ方、芝居と歌のつなげ方とかバランスが、上手くできてるんだなぁ、と思いました。
 でも、大きいところにはないエネルギーや、できないだろう疾走感や、そういうのは目の当たりにできて*2、とても刺激的でした。全く熟れてない、円熟とは対極の、痛いほどに酸っぱい刺激だった!
 オープニングのデス電所の歌みたいなのはとても楽しかったです。あと、途中の…キノコが生える歌*3で、うっかり握手を求められてしまい握手していただいたのですが、別にいいよ…って時にはそういう事態が起こるのに、是非来て欲しいもの*4は絶対に来ない、わたくしの残念具合にも目眩がするほどでしたよ…。ある意味すごい才能だと思うわ…。こりゃエンジェルシートは当たらないわ…。しかも見れば見るほど「…あの手と握手したんだ…」と微妙に凹んでいく感じだったしな!(笑)。
 何だかんだで楽しみました。2時間、円形劇場の椅子はおしりと腰には優しくなかったけど!
 あと、開演前にふと振り向いたら、後方の客席に古田さんを見かけました。…いつもの通りでした(笑)。終演後早々にホールを出られて、係の人に案内されて楽屋の方に向かわれたと思います。顔ばっか見ちゃって半ズボンだったかどうかも覚えてないや(笑)。
 一番笑ったのは開演前の、携帯の電源は切って下さいアナウンス、だったのは内緒です(笑)。しぬかとおもった…! ポケットベル!!

*1:特にお姉ちゃんの身としては

*2:青山円形の小さいキャパで、最前列でかぶりつきだったので正に「目の当たり」でしたよ…

*3:

*4:エア乾杯とか