ミライ派野郎

森山未來とその周辺を果てしなく気持ち悪い感じに追いかける桐の日々散々。

鳥人間とかヴァンパイアとか

 鳥人間コンテストが好きなんですよ。琵琶湖で行われる、人力と航空力学と手作業の粋を競う夏の風物詩。父親が航空業界のヒトだったので、ずいぶん昔からずっと見ています。すごいよ、人って飛べるんだよ。いつだったか、人力プロペラ部門で、琵琶湖の対岸まで行っちゃったり、橋がかかってる場所まで行っちゃって下をくぐるかどうするか、みたいなことになったり、結局どちらも安全の為に強制着水させられちゃったり、かと思ったら超有力候補が飛び立ってすぐに落ちちゃったり、毎年色んなドラマティックな展開が起こるのも目が離せない。しかも完全ノンフィクション。今年も楽しませて頂きました。
 今年はプロペラが凄かった! 東北大学チームが、まさかの折り返し往復記録達成で! 36キロ以上、人力で飛べるんだよ。もちろんパイロットはいかにも自転車乗り!な体脂肪率数%な男子だけど、いつどっちから吹くかもわからない風を読んで、無線で飛ぶ指示に応えながらひたすらペダルを踏み続けて、高度が落ちれば一生懸命踏んで、一瞬でも休んだら落ちちゃうから休めなくて、突然変わる風向きにパニックになりそうになったりしながら、一人で飛び続けるの…凄かった。直進するか折り返すか*1の選択も彼に委ねられて、体力的には限界だったろうに折り返す決断をして、鮮やかにスパイラル決めて高度も保ったまま、ちゃんと帰ってきて…父上と一緒に応援そして号泣ですよ(笑)。すごいなぁすごいなぁ!! 滑空もタイムトライアル*2も面白かったのに、プロペラの大記録に全部持っていかれてしまいました。ああやっぱり面白いねぇ鳥人間! 来年も気をつけて見なくちゃ! たまに忘れるから(笑)。

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 WOWOWを点けたらやっていた映画「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」が懐かしくてつい見てしまった。公開当時すごい好きで、映画館に5回くらい通ってセルビデオ*3も買ってサントラも買って、見過ぎてセリフはおろかカメラワークまで覚えてた…若い脳味噌って吸収いいからね…。インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア [DVD]
 原作(「夜明けのヴァンパイア」)が好きだったので、映画化と聞いて*4、ちょっと勘弁してくれよ!と思ったのだけど、出来てきた映画ポスター見て、こりゃ…化けたな!?*5と良い方向にびっくりしたのも懐かしい。原作者がトム・クルーズのキャスティングに猛烈に反対したんだけど、完成した映像見て新聞に謝罪文を載せたのも有名な話で。だってこのトム・クルーズ完璧だったもん! イヤミでシニカルな美形お貴族ヴァンパイアだったもん! むしろ残念なのは…ブラピのヴァンパイア…白塗りが似合わないったらないわ…(笑)。あと、原作じゃ美少年だったはずのアルマンが何故かアントニオ・バンデラスという謎キャスティングもなかなか脱力しましたが。改めて見てもバンデラスはないよなー…何て生きる活力に溢れた精力的なヴァンパイアだよ…。いや、私が好きなのは、今でこそスパイダーマンのヒロインやらマリー・アントワネットやらで立派な女優さんになっておられるキルスティン・ダンスト嬢の子役時代…幼いままにヴァンパイアにされてしまった、育つことのない子供のヴァンパイア…これがちょっともう、子役の演技とはとても思えない、小さい姿のままに目の中に退廃とか厭世とか倦怠とか諦念とか滲ませた、子供の残酷さと大人の厭世併せ持つ、金髪巻き毛の少女ヴァンパイアでね…可愛いったらない。癇癪起こして爆発するのとか、可哀想なんだけど…可愛いんだ…(笑)。お人形さんみたいなくるくる髪も、パリの夜会でのちっちゃい貴婦人みたいなのも、とにかく可愛いんだ…。
 と、お貴族トムにニヤニヤして、美少女ヴァンパイアにニマニマして、後半ちょっとダレるのですが、ラストの「悪魔を憐れむ歌」*6への流れでまたぞっくぞく。それまでサントラ全てクラシカルなオーケストラ曲だったのに、最後の最後にコレですよ。がっごいいー。お袖のレースをちょいちょいっとやるレスタト(トム)がまたがっごいいー。ああ久々に全部観ちゃった…。
 でもアン・ライスのシリーズものは読めなかったです。柿沼瑛子訳がちょっと合わなかったようで…。

*1:直進すると距離は出せないけどターンのリスクはない、折り返すと風向きやターンのリスクは大きいけど往復で最大36kmの距離が出せる

*2:できたの1チームだけだったけど

*3:まだDVDじゃなかった…

*4:しかもトム・クルーズ主演

*5:トムが

*6:原曲ストーンズのガンズバージョン