ミライ派野郎

森山未來とその周辺を果てしなく気持ち悪い感じに追いかける桐の日々散々。

久世光彦さん

 急逝されたそうで。すごくショックでした。演出家としての久世さんのご活躍は正直あまり知らなくて、私にとっては「作家・久世光彦」だったのですが。すごくすごく美しい日本語で、美しいひとや情景を描写される、大好きな作家さんでした。作家というか、何だろう、日本語を用いて美を表現する人。「ニホンゴキトク」というエッセイ集では、変化する日本語に警鐘を鳴らし、乱れて優雅さを失いつつある現代日本語にかなり辛口な意見を述べられていて、日本語もそのほかも乱れきったワタクシは「いいじゃんかーそんな偏屈いわなくてもさー現代には現代のいいとこだって少しはあるんだしさーみたいなー?」とへそを曲げたものですが、でも久世さんが云うなら仕方ない、という感じで。ほら正しいこと云われると拗ねたくなるものじゃないですか。
 最近、読書離れの傾向にあったので*1、これを機に久世作品を再読してみようかしら。桜ももうすぐだしね。
一九三四年冬―乱歩 (新潮文庫) 蝶とヒットラー (ハルキ文庫) 陛下 (中公文庫) 謎の母 ニホンゴキトク (講談社文庫) 聖なる春 怖い絵 (文春文庫) 







 

*1:私が