ミライ派野郎

森山未來とその周辺を果てしなく気持ち悪い感じに追いかける桐の日々散々。

談ス・シリーズ第3弾「凸 し 凹 る」初日@なかのZERO小ホール(5/15)

 前日の公開ゲネから一夜明けて、いよいよ本番スタートの「凸し凹る」初日、中野公演を観てきました。正直、昨日もう観ちゃったし…感がなくはなかったというかあったんですが、でもね! 明けてびっくりね!! 1日で全っ然違うことになっていた!! すっごい変わってた!! 演出とか照明とか構成とか、わかりやすく「あっここ昨日と違う」ってわかるところも多々あったけど、そういう目に見える変化とはべつに、何だろう、昨日と同じことをやっているのに印象が全然違ったり、昨日もやっていたことなのにすっごいウケたり*1、あとやっぱりテンション? 気合い? 本番モード?みたいなスイッチ的なものがバチンと入ってる感じ、も何となーくしました。ゲネがスイッチ切れてたわけでは全くないんだけどね! やっぱりそこは変わって然りなんだろうなぁ、ギアが数段上がったというか、緩急自在というか、よりメリハリがくっきりというか。より一段とエンターテインメントになっていた感じ。そんな違いもまたとても面白い初日でした。なるほどーこんな風に、こんなに、違うものなんですね。ゲネと本番。

 グッズは公演パンフレットが1200円、ポスター300円、Tシャツ2種3000円と談スDVDだったかな。パンフの装丁が2パターンあって(内容は同じ)、何でそんなめんどくさいことを(笑)ってなったんだけど、帰宅してパンフめくっているうちになるほど…とじんわり実感…いや想像でしかないのだけど、したので、後述します。忘れなければ。

 ネタバレします。

 

 

  • まず会場に入ってゲネと違う!となったのは、舞台上に白い丸テーブルがないこと(ゲネ時は最初から置いてあった)と、舞台左右の幕がすべて取り払われていたこと。ゲネでは普通のプロセニアムというか、脇幕がちゃんと下りていたのが、初日はなくなって、袖が軽く覗けるような感じに。「舞台」っぽい区切りというか枠がなくなって、スタジオっぽさ、空間っぽさが強くなった感じがしました。それだけでもずいぶん舞台上のイメージが変わるんだなぁ。
  • 開演前のアナウンスはやっぱり平原さんの108つのお願い!! これじゃないと(笑)。今日は甘噛みからの東北訛り風でした。あとご飲食は中野ブロードウェイにて、ご喫煙は中野サンプラザにてお願い致します、とか(笑)。遠いな! あと忖度だった。忖度NA。
  • 客電明るいまま、未來さんが上手からふらりと登場、そのまま正面奥に向かって客席に背を向けたまま座り込むようにうごうごし出す。大植さんが下手から現れて、横浜みたいなバレエポーズ、がもうちょっとこう…よいしょ!って感じの(笑)。できてなかったり。イマジネーションの中でピルエット的な。
  • 平原さんは上手からテーブル持参で登場、設置したテーブルに寄りかかって大植さんを眺める。
  • 衣装は未來さんが黒地に白ドットのシャツ×黒パンツ(ゲネと同じ)、平原さんがグレーのスーツっぽいパンツとジャケット、中はモノトーンの柄シャツだったかな。たぶんゲネと一緒。大植さんは黒いシャツをインしてオシャレ股引的な柄物のボトム(ゲネ時は白いシャツの裾を結んでた)、でした。
  • バレエポーズを決めたり決められなかったりな大植さんに平原さんがYesとかNoとか。何が基準でのイエスとノーなのかはよくわからなかった(笑)。
  • 未來さんは気づくとじたばたしていて例のアレに片手を突っ込んでんにゃーーーって粘ってる。
  • のを他2人がパンツの裾ちょこっと持ったりして大きなカブみたいに引っ張る。反動で両手ともべちゃっとなる未來さん。両手行っちゃった(笑)。
  • 両手からアレをでろーんとさせる未來さんと、ないけど一緒に並ぶ平原さん、平原さんの手からでろーんとしてないよ!?ってなる大植さん。伝わらないな! 観ればわかるよ!!
  • 粘土コーナー、今日は金閣寺→くまさん(大植さんのくまさんがなかなか怖いやつだった)→金のマスクからのパンティ(昨日思い出せなかったのこれだ!)(パンティで何かやろうとする未來さん)(平原さんが止めた)→エクレア→濡れ雑巾(固定かな?)、でした。
  • 粘土からの、大植さんの肩から何か生やしたり頭をずみょーんと大きく? 長く?したり、を平原さんが「パン!!」と…あれは潰してるのかな。叩き割ってるのかな。風船割るみたいなイメージかな。
  • ちょっとやめてくださいっぽい未來さんを激写する平原さん、はこの辺だったっけ。大植さんとのコンタクトになるんだっけ。ちょっと曖昧。
  • 大植さんとコンタクトっぽくなってる未來さん、と自撮り棒で自撮りする平原さんが楽しそうだった。
  • 激写中に被写体とカメラの間を横切って何か拾う大植さん。何だろう?と思っているうちに、未來さんがテニスのサーブを力いっぱい…それはもう力いっぱい、シャラポワ選手の如く叫び声を上げながら打って、でもどうやらそれはネットに引っかかるらしく、大植さんが「んネッ(ト)!!」と云いながらボールを拾って横切る。ボールボーイだったのか(笑)。
  • 何か途中でサーブ打つ前に「ねっ!!」って云ってたよね(笑)。
  • 打ったボールがネットに引っかかる様、ネットがたわんでボールを受け止める様、なんかもちょっと「凸し凹る」っぽいなって。思ったり。
  • 平原さんがおじいちゃんみたいになってて未來さんがよーしよーしって云いながらごしごしするのはどこだ。いつだ。
  • ごしごしされている平原さんがいなくなってもごしごしし続ける未來さん。平原さんの残像がごしごしされている。
  • から何かプロレスの技掛け合うみたいに未來さんと平原さんのコンタクトが始まったんだっけ。そこに大植さんも混ざって、ガシャンガシャンガシャーンって合体変形みたいな面白いのになった。ここのメカニカルな絡みすごく好き。めっちゃ高度な技を使ってのバカみたいな(笑)。
  • 未來さんが床のアレを畳んで、一緒に平原さんも畳まれるのとか。畳んで転がして持ち上げて長崎の龍踊みたいになったり。ぼとん!と床に落として終わった、かな。
  • あつまる! おとしめられる!とか云いながらアレをべったんべったんしてたのは↑の時だったっけ…ぼんやり…。
  • 平原さんがソロというかひとりですっごい踊って、未來さんが上手の床でアレを千切ってはぽいっとしていて、大植さんがその未來さんの様子をしゃがんで面白そうにというか面白い顔で眺めていた、のを光景として覚えている。
  • 平原さんのソロがすっごいんだ。すっごいな…って観てしまう。すっごい動きしながらずっと何か、意味はあんまりわからないけど面白いことを喋ってるのもすっごいなって。
  • 俺、と、あの子、とか。あの子、って云われる大植さんが場所を移動すると平原さんも追いかけてあの子の的を絞る。
  • 大植さんの身体を示しながら、肺、とか膀胱、とか、腸内ツアーっぽい感じのことを云う平原さん、それに対応する英単語??を返しつつ、千切って床に並んでいるアレをテーブルの上に置く未來さん。
  • 肺がyesなのとか、膀胱が暴行になりboko-bokoになるのとか楽しい。だんだん、芸術と趣味、とか、呼吸器と消化器、とか、理性と本能、とか、曖昧と柔軟、とか、成長と老化、とか、対立項っぽくなっていく。
  • 男と女、自由と不自由、で終わり。テーブルの縁から、アレが滝のように流れ落ちてすごく綺麗。照明が暗くなってそのテーブルの影を壁に大きく映し出す。その前で大植さんがとろけていく。
  • からの、煙草の煙の話へ。ちょっと短くなった? かな?
  • 流れ落ちるままのアレが不思議で、隙間に手を通したり隙間を作ったりする未來さんの言葉がだんだん意味を失っていく感じが好き。何の事だかわからなくなっていく、言葉の意味が曖昧に滲んでいく。
  • からの、平原さんがすくい上げてテーブルに戻す。未來さんも一緒に戻す。よいしょ! 財務省! 財務省って云っちゃった! 大小! 中小企業! 損傷!とかわけわからなく楽しくなって、よいしょの盆踊りみたいなのに突入。盆踊りというか今日はもうちょっとこう…阿波踊りっぽかったかな。
  • 阿波踊りが大きくなってめっちゃかっこよくなっていくのアガりますね!! かっこいいんだここからの未來さんと平原さんのダンスが!! 大植さんは何してたんだっけ…途中で混ざるんだけど…。
  • 3人で、輪になってわりとちゃんと振りがあるダンスらしいダンスになるのかっこいい。ゲネではよいしょ、の生掛け声だけだったけど、今日は別の3人の音声が被さってた。何を話してる声だったかな…覚えてないな…もしくは聞き取れてなかったか…。
  • 照明もゲネと違ってて、陰影が凄く印象的な照明になっていたような。影がね、なんかすごく…印象的なんだ。
  • 引っ張り合いっこみたいなのから、パワー系のコンタクトに。ぶん回される森山未來が好きだ…何の嗜好だ…。
  • おでこをぐりぐりする未來さんと平原さん、混ざろうとしてスルーされる大植さんの悲哀。好き。
  • 未來さんと大植さんが複雑に絡み合う、上からアレが細く垂れ落ちてくる。ゲネではシャツを脱がし合っていたけど今日は着たままだった。で、ゲネではアレはふたりとはちょっとずれた位置に落ちていたけど、今日はがっつりふたりにかかる。
  • どんどん垂れかかるアレ、そのまま濃密なコンタクトでふたりの接面にアレが粘り擦り込まれ滑りまみれる。壮絶だった…凄かった…。
  • そこに被さる平原さんの、対立項を挙げていく音声。対立項を浴びながら、糸を引き縺れ合い粘り付き絡まるふたつの身体。擦り合わされ接面は溶け合いひとつの彫像みたいに見えてくる。対立項の対立が接し溶け合い混沌となるイメージ。
  • ひとつのかたまり、みたいになったふたつの身体が、舞台の中心で息づき蠢きながら、だんだん暗闇に沈んでいく。暗転。
  • からの明転、テーブルに寄りかかる平原さんが軽妙に語り出す(笑)。この落差が!! 談ス!!
  • まったく合理的でないとか、線を引きたがるのは人間だけ、動物は線引きなんかしない、とか。ゆるっとしたトークで、張りつめた空気が一気に緩んで綻びるの楽しい。けどどうしたって胡散臭いのよね!! 信じられないんだよね!!
  • ゲネのトークより、一段ふわっとした言葉で語られたので、懐疑心(笑)は昨日ほどむくむくしなかったかな! でも胡散臭さは変わらないんだけど(笑)。いんちき興行主みたいなあの雰囲気、大好きです。
  • カテコは4回?かな。3回目で大植さんから、テーブルのみ撮影可、今日こんなの見たよ!ってえす!えぬ!えす!で拡散して下さい、とかのアナウンスが。
  • さらにもう一回、大植さんだけ出てきてくれて、「みんなもうシャワー浴びてるから!」って(笑)。お疲れ様でしたー大植さんもシャワー浴びて下さい…アレってシャワーで取れるんだろうか…流して大丈夫なんだろうか…。

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 終演後はロビーで大植さんサイン会が開催されていたようですが、わたしは友人と合流してさくっと帰ってしまったのでサイン頂けず。きっとそのうちどこかでもらえるでしょう…たぶん…。

 ゲネと本番の差ってどんなもんなんだろうって思っていたけれど、本当にまるで違っていて、やはり本番は本番なのだな…とても楽しかったです。ゲネ観て、第1弾に比べると抽象度合いが上がってその分オモシロはちょっと下がったかな、なんて思っていたけど、そんなことなかったし! 抽象度も上がったけどオモシロもオモシロだったし!! でもやっぱり、終盤の息をのまずにいられないコンタクトは本当に、呼吸を忘れて見入ってしまう緊張感で、しかもそこにゲネにはなかった濃密な要素が加わって、めちゃくちゃ引き込まれた…五感で味わう身体だった…いや味覚はないか。ないけど。凸と凹が最終的に○になったような感じを受けました、今日は。いや正確には○、じゃないんだな、形は○だけど、丸っていうか球だけど、ふたつの境界線が完全に消えたわけではなくて、接して接面が溶けかかっているけどでも完全に融合しているわけではなく、ひっぱったら粘ついてでも離れそうな…ううんわからぬ。凸と凹のでっぱりとひっこみが、ひとつじゃなくてものすごくたくさんで、そのひとつひとつががっちり嵌り合って、接点が溶けて、でもまだ離すことはできる、ような。そんなイメージの終わりでした。

 さて今日は何て読もうか、「とっしゅつしないほうす」で。もう読みじゃない(笑)。

 あっそうそう2パターンあるパンフレット! 思い出した! わたしはトレーシングペーパーが掛かっている方を買ったのですが、ページの真ん中にPPコート紙の表紙が綴じ込まれていました。コート紙の表紙の方には、真ん中にトレペの表紙が綴じ込まれているとか。つまりこれも「凸し凹る」なんだな…外殻と内包…なんてことを考えたり、考えなかったり。面白いなーつまりどっちも揃えて完成ってことなのかなーせっかくだから外殻側も買おうかなーなんて、まんまとそんな感じです。

*1:公開ゲネでお客さんの数も少なくてちょっと緊張感もあったりっていうのはあると思うけど