ミライ派野郎

森山未來とその周辺を果てしなく気持ち悪い感じに追いかける桐の日々散々。

「プルートゥ」@シアターコクーン(1/16夜)

 平日ソワレ行ってきました。今回はコクーンシートから見下ろしてきた! 見づらい席ではあるけれど、その代り普段見えないものが見えたりするので、コクーンに通う時には必ず座ります(笑)。おかねないけどどーしても観たい!って時にもお世話になります…ありがたいコクーンシート。値上がりしたけどコクーンシート。

 ちょっとおっと、となるところもなくはなかったけど、何というかもう高値安定という感じで…ほんと見事な舞台だなぁと改めて思いました。ほとんどぶれない完成度。すごいなこれ。上から見るとまた、複雑で難解で流動的なパズルを常に動かしているようなダンサーさんに見惚れるし、あと舞台上の人口密度が正面…水平方向から見るよりもずっと高く感じられて面白かった。狭いスペースであんな人数があんだけうごめいているのにそれを感じさせないのもすごい…。

 いつものを。

 

  • トビオのつむじを眺めるようなごはんシーン。メニューが良く見える(笑)。
  • なぁに?はもぐもぐしないタイミングだったけどすごく美味しい、はふごくおいひいになってて可愛かった。何か…美味しそうなもの食べてるよね…何だろうねあのグラタンっぽいシェパーズパイっぽい美味しそうなやつ…チーズ溶けて焦げてそうなやつ…。
  • 手にしていたフォークをぽとりと落として「お前は失敗作だ…」と呟くように云う天馬博士。後ろ頭と肩~背中しか見えなくても*1それが小さくしぼんでいくようなアトム…。
  • 朝の部長が「おうゲジヒト!」でちょっと楽しい。声色変わるよね~。
  • 今年の部長はけっこうアツそうですね。初演の部長はわりとクール系な印象だった。
  • 雨のシーンの照明がすっごく綺麗だった! 床の上に波紋がいっぱい揺れてて…上から見ないと気づかないよなぁ!
  • カフェテリアのシーンで座ったアトムの片足をぷらぷらさせる係のマニピュレイターさんが、ぷらぷらさせながら首をこきっこきっとするの可愛いかっこいいなぁって。
  • アトムが「サーカスに売られた」って云う時にアトムのマニピュレイターたちがいっせいに倒れるの、何だろう。
  • ウランにうざーってお顔するアトムかわゆい。やれやれってなるのもかわゆい。ゲジヒトに突進するのを止めようとした手が「あっ…」てなっちゃうのもかわゆい。
  • 「早く帰って宿題とかやってろよ!」宿題でした。
  • あと何かアトムがウランに「うそだねー!!」って云ってたんだけどウランが何て云ったのに対しての嘘だねー!!だったのかちょっと聞こえなくて残念。もうすんだとか今日宿題ないとかそういうことかな。
  • 何にしろ可愛い。
  • ゲジヒトさんを避けるアトム、今日も素敵なヒラリっぷりでした。
  • 雨の街から研究所へセットチェンジするパネルの後ろで、ダンサーさんが匍匐前進状態で移動しているのが見えて、あの後ろでそんなことが起きていたなんて…ってなりました。大変だ…。
  • 指ぱたぱたあった! 前回は見落としてただけみたい! 良かったー!(笑)
  • 鼻歌うたいながら登場のウラン、壁の落書きを見つけて「なぁにこのヘンならくがきー?」って。変なって云った(笑)。
  • どーしたのーきゅーにー、のアトムがめっぽう可愛い。今日可愛いな…いつも可愛いけど…。
  • ここの、ごくごく普通の会話をしながら、至極複雑に手を動かすけど別にそれは全然難しいことじゃありません、な感じ、がすごく好き。
  • 花畑の絵を見たウランが、「わかるよ。だってわたし、涙が出てる…」って云いながらつうっと一筋涙をこぼしたの、とても綺麗だった。
  • 竜巻の竜巻っぽさに毎回すげー竜巻だーってのうみそちょっぴりな感動のしかたをしてしまう。照明がぐるぐる回っててとても竜巻いてるんだよ…。
  • 途中で一度入るブレイクというか、無音になる瞬間、が何かぞわっとなる。
  • 倒れ込んだアトムと、沈痛なお茶の水博士とウランを隠したパネルの向こうで、速やかにハケる3人を見送るコクーンシート。
  • あの、大東くんのボディ、初日に比べてしゅっとしていません? 脂肪が落ちてより筋肉が浮き上がって見えるような。かっこいいけど痩せすぎないようにね…!
  • ゲジヒトとヘレナの朝食シーン、上から見ると本当に、狭いスペースに人がひしめき合っていてすごい人口密度で、でもそれを感じさせない(マニピュレイターは人として認識させない)のがすごい。し、けっこうみんな動いてるのにぶつかりそうで危ない!みたいなのがない。すごい。
  • アトムの修理を試みる科学者?たち?医者??が、タブレット端末みたいにバインダーを見せたり、手でカタツムリ作って見せたり、してから、じゃんけんして何か喧嘩していた。ちょっとーまじめにやってよー(笑)。
  • やっぱり、お茶の水博士と天馬博士の「間違う頭脳」の辺りで出てくるゲジヒトの片手がクラスター砲になってるの、何なのかわからないな…アトムを殺したものへの憎しみの発露みたいな?
  • 墓地でのウランと天馬博士のシーン、アトムの像?の後ろでマニピュレイターさんが白服からブラウのマニピュレイターのマントみたいなのに着替えるのが見えた。なるほどそこで…。
  • 本来見せないというか、見ちゃいけないものなんだけどね。ちょっと見たい気持ちもあるんですよ裏側とか事情的なのとか…すいません…。
  • 赤く染まって苦悶するように身をかがめていく白いアトムの像。赤は憎しみの、怒りの色…。
  • ゲジヒトがブラウとメモリーチップを交換した時の、苦しみ方が大きくなっている。あんなにのた打ち回るように苦しんでいなかったよね…。
  • そんなゲジヒトを取り込もうとするように、襲い掛かるようにまとわりつくブラウのマニピュレイターたちが怖い。怖くてとても良い。
  • 2幕。アリから花束を買うアブラーさん、アリにマイドアリーさせる回数が増えてる(笑)。代金を支払ってからさらに4回小銭を追加して、マイドアリーたくさんさせてたよ(笑)。追いマイドアリー。
  • お祈りの人はお祈り終わってから上手奥からコップ片手に出てきた時、小さい人形マスコット? ロボットのマスコット?みたいなのを持っていた。人型で頭にループが付いてる…素朴なキーホルダー的なお守り的な…わら人形っぽくも見えた…それを絨毯売りの人に見せて何かしゃべってから、アリの小銭をくすねた。
  • アブラーの奥の席に座って、コインを取り出して裏返したりしながら眺めて、眺めながらコップを口に運んでフリーズ。
  • カフェの店員さんにお金払う時と、ランプを回収する時に、口元だけちらっと見えました。初めて見えた!
  • 最後、チューリップを植えた後にカフェのセットの台座ごと押してハケてる?
  • 吹越教授、「ある日、こんなことを云うんだ。イーゴルが、とっ、とっても咲きました!」えっ(笑)。
  • とっても咲いたの…それは良かったね…(笑)。イーゴルは元気になるんじゃなかったっけ。イシュタルが病気になってヤヌスがとても強くなるんじゃなかったっけか。とてもは元気に付くんだよね!
  • 部長やっぱり熱い。熱血部長。
  • 研究施設地下、プルートゥの取り回しが上から見るとまた凄い。正面から見ると眼前に迫り来るように見えるプルートゥ、すごい走り出てきてるんだね…。
  • あの大きさを一気に立たせるのも大変だろうしすごいなぁ。
  • サハドはもちろんなんだけど、プルートゥもすごく表情豊かに見える。頭抱えてもうやめてってなってたりして…可哀想…大きくて凶悪な自分に自分で怯えてるようで。
  • ゲジヒトがサハドに狙いをつけている時、サハドはホールドアップしてるのね。反抗する意思はないって。
  • 上手から見れば撃たれたゲジヒトの飛び散る花弁周りが見えるのかなー。今回お高見は下手が多くて観られるかしら。
  • ブラウのマニピュレイターみたいな格好の人が、ゲジヒトの頭を押さえつけるようにして沈めるように消すのかっこいい。ブラウのAIかどうかはわからないけど。死神めいてて素敵なんだ…。
  • 天馬博士に云われて泣き真似をしてみるヘレナ、が、2声目くらいでもうおめめキラキラになっちゃって、早いな。早々にちゃんと泣けてる。
  • 蘇ったアトムの何も見ていない、見えていない目がぞっとする…綺麗だけど怖い…。
  • 白い炎みたいな怒りや憎しみが、肩の辺りからゆらりと吹き上がっているみたいに見えるんだ、壁を壊すアトム。
  • チェスのシーンで天馬博士がアブラーに云う「まるで人間みたいじゃないか」ってセリフ、ブラウがゲジヒトに同じ言葉を云ってるんだよね。同じ声で聴くから余計に印象が塗り重ねられるというか。アトムとゲジヒトも同じセリフ云うけど、より近似として入ってくる気がする。
  • カタツムリを手のひらに乗っけた指は鉤状に曲がる。
  • 今日は手あんまり震えていなかった。
  • カタツムリを逃がしてから小さくなるアトム、お茶の水博士が近づいてきた気配を察してビクッとしておそるおそる顔を上げる。この辺の、いたたまれない風情が…ほんと…可哀想だけど愛しさ爆発する……。
  • 何となく、カタツムリでびりびりっとして以降のアトムにはマニピュレイターが付かなくてそこに何か意味とか違いがあるのかな、と思っていたけど、ヘレナの元に現れたアトムがホバリングから飛び立つところではちゃんとマニピュレイトされていたので、そうではないことがわかりました。
  • でもヘレナのマニピュレイターが離れる時のあの感じには何かあるよなぁって。何だろうあれ。
  • ブラウの元を訪れたアトムが首元を押さえるの、何だろう。とても意味ありげに見える…ゲジヒトの記憶? ブラウのメモリーチップを覗いたゲジヒトの苦痛の記憶が感じられるとか??
  • とりあえず好きなので良いのですが。
  • 何で「これが…心か…」がこんなに泣けてしまうのか。触れ合うブラウとアトムですごく泣いてしまうのだけど理由が自分でもあんまりわかってない…大好きなシーンなのは確かなんだけど…。
  • 踊るアトムを上から眺めるのですが、お顔がたくさん見えて、ほんと踊る時のお顔美人だなぁって…ずっと見ていたい…。
  • ブラウのお出かけも大好きです。どういう機構で移動しているのか謎すぎるんだけどそんなのどうだっていい。浮遊でいい。
  • プルートゥ戦、憎しみの赤に染まるアトムとプルートゥが美しくてつらい。
  • アトムがプルートゥの角を折り取った瞬間も照明赤くなるんですね…つらい…。痛いことするやつは憎い…。
  • 折り取ったプルートゥの角でプルートゥの左腕を攻撃、もぎ取ったそれを高く掲げて空中静止、の流れがちょっとうまくタイミング合わなかった?みたいで、腕を掲げずに地上に立って静止だった。けど初見じゃわからないくらい自然だったし、無理せず安全策を取るのもとても大事なことだと思います。
  • 腕は何となく回収されて角が手渡される。
  • プルートゥ!!って叫びながらとどめを刺そうと角を振り上げたアトムが止まる。その表情が…目が、ものすごくて。ほぼ白目しか見えないくらいの横目で…息が止まる。早くゲジヒト来て…ってなってしまった…。
  • 座り込んでサハドに話しかけるアトム、プルートゥの向こうに現れるサハド、にも泣いてしまう。胸が詰まる。
  • でもわりとすぐボラー戦が始まってしまうのでした。いよいよだ!
  • 「よし! イニシエーターは止めた、後は起爆装置だけだ!」よし!って元気良かったアトム。
  • サハドとプルートゥの腕がアトムを助けるところもたまらん…プルートゥの無骨な腕たまらん……。
  • 天馬博士もアブラーも、2回息子を失うんだね…ふたりとも息子をとても愛していたことは確かで…アブラーの憎しみは世界に向けられたけど、天馬博士のそれはどこに向けられていたんだろうか。トビオになれないアトムにだろうか。だったら悲し過ぎるしアトムが不憫過ぎるな…。
  • ブラウの足にやたら興奮するのでした。あしー!!
  • くまちゃんの首、くるくるくるっと回転して舞台キワの隙間に落っこちたようで、ブラウのマニピュレイターさんが見失ってちょっと探してた(笑)。諦めてハケかけたところで見つかって、無事雑に捧げられました。
  • プルートゥの墓標にそっと手を触れて、少し眩しげに見上げるアトムの眼元が、どんどんキラキラしていって、あっやばい(わたしの涙腺が)ってなったところでお茶の水博士に促されて、名残惜しそうに去っていきました。その分わたしが泣いておいた。
  • カテコはセルフ拍手とかはなくて、遠目で表情はあんまり見えなかったけど、とりあえずこちらの気持ちとしては惜しみない拍手を心から、高いところからめいっぱい降らせましたよ。

 この作品を観終わると、何だかいつも、感謝の気持ちでいっぱいになるのが面白い。こんな作品を見せてくれてありがとう、とか、この物語を紡いでくれてありがとう、とか、こんな作品に出会わせてくれてありがとう、とか、こんな気持ちにさせてくれてありがとう、とか、いろんな方向に感謝したくなるんだ…よくわからないけど…。大切な気持ちや、大切にしなくちゃいけない気持ち、大切にしたいもの、なんか、そういうキラキラしたものがいっぱい詰まってる3時間だなって…冷たい夜の空気を吸いこみながら思う帰り道なのでした。

*1:下手だったので