ミライ派野郎

森山未來とその周辺を果てしなく気持ち悪い感じに追いかける桐の日々散々。

サボってた分まとめて

 すっかりいろいろサボっています。あのねーツイッターがまずいけないねー。とりあえずペロッと感想なり何なり吐き出しちゃうと、それでひとまず満足するのよね。満足して収まってまぁいいかってなるのよね。あとスマホが生活にすっかりしっかり浸透したおかげで、家でPC立ち上げる機会がほんっとうにめっっきり減りまして、でもスマホで長文は打てないし打たないし、日記も付けないし、で、こんな。言い訳じゃないですよ原因の究明ですよ。対策は…うん。がんばる。ちょっとスマホ触る時間がアレ過ぎるのでそこは考えた方がいいと思います。依存症だ。
 で、サボってた間のせめて観劇メモくらいは記録しておこうよってカレンダーめくって引っぱりだしてきた。

シティボーイズFINAL vol.1「燃えるゴミ」(6/20昼@グローブ座)

 初老の…いやもう老人かもしれない、男3人が汗水垂らしてバカみたいなことをするのを腹抱えて観る、のも何度目かしら。今回はついにファイナルと銘打たれてしまいました…がvol.〜がずっと続くといいなぁ。いつもショートコントが何作か、みたいな作りになっているけど、今回はワンシチュエーションで舞台転換もほとんどなく、1幕ものの演劇に近い印象でした。ゲスト出演もなく、舞台に立つのは3人のみというこぢんまり感が、原点回帰を感じさせるというか。団地の粗大ゴミ置き場に集う老人3人…と書くと物悲しい雰囲気だけど、物悲しさを目いっぱい効果的に、もしくは逆手にとって、「老い」の悲哀を押し出しつつ、最終的に見事(?)な殺陣を見せNINA●AWAで落とす、という…いつも通りのシティボーイズでした! いつもより放送禁止用語少ないというかほぼなさそうだったので、WOWOW放送用の編集はきっといつもより楽だったことでしょう…。
 vol.2楽しみにお待ちしております。

演劇企画集団ザ・ガジラ年間WS公演「ルル」(6/21昼@下北沢小劇場B1)

 ガジラはワークショップ公演であろうと見逃せない。今回はヴェデキント原作の、オペラにもなってる「ルル」を鐘下演出ゴリッゴリで堪能致しました。細長い四角に組まれた赤い床の桟橋みたいなセットが、ある時はお屋敷の廊下に、ある時は狭い地下室?に、見立てられるのがかっこよかった。脱獄前と脱獄後でルル役の女優さんが変わるのも面白いね! 個人的には前半ルルの女優さんが、そりゃあ男も女も狂わせちゃうよね!ってくらいのカリスマ性と存在感と最高級のおかっぱ頭でとてもツボでした。もちろん暴力も嘔吐もセクシーもあり、男女とも良い脱ぎっぷりで、刺激的な要素満載なのだけど、密室的空間の暗闇の中では何が起きても驚かないというか、起きて当然な空気になっているので、事象まるごと飲み込めてしまう。その空気込みでガジラの愉しみであるのだなぁと。ラスト、原作通りなのだけど、ちょっと頭から抜け落ちていて、反省会で「ああそうだった!!!」ってなったのが残念でした(笑)。その役を演じてらしたのが、前半ルルのおかっぱ美人さんだったのもまた良かった!
 今年は桜美林の公演には行けなかったので、次回はそちらもちゃんと観に行きたいです。行っておくべきもの。

流山児★事務所「新・殺人狂時代」(6/26夜@ザ・スズナリ)

 引き続き鐘下作品、公演日程が近かったけど無事観にいけて良かった。こちらは脚本が鐘下さん書き下ろし、流山児事務所は初めてでした。パイプの張り巡らされた「施設」の最深部で、暗闇に閉ざされた中響き渡る地鳴りのような音…「あの日」の「あの中」を思わずにはいられない、いきなりガツンと一撃食らうような冒頭に思わず震え、そこからはもう瞬きもできない緊迫感がずっと。災害に見舞われた施設の奥で、脱出経路もここがどこかもわからない、寄せ集めの労働者12人の、暴力と怒号飛び交うサバイバル劇でした。鐘下脚本は相変わらず、たとえ思っていても口に出せない、出さない事を容赦なく引きずり出してくる、そこが醍醐味で。対立項が提示される度に、「で、お前はどっちだ?」と選択を迫られる感じ。あの日のあの場、そして今この瞬間、その選択は変わらず喉元に突きつけられ続けている、はずなのに。その感覚からだいぶ遠ざかってしまっている自分に気づいて寒気がした。正常性バイアス、思考停止の恐ろしさに改めて気づかされました…。絶望的な状況に閉じ込められて、既存の価値感は意味のないタテマエにしかならず、理性の皮一枚剥いた下にある弱さや脆さが露呈するのを観ているのは本当に苦しい。でも、どうか彼らが向かった先に、その先の光が、彼らを救うものであってほしい、と祈るしかできない。
 ガジラと違うと感じたのは、壁や天井を這う無数のパイプやバルブなど、セットがかなり具体的で、どこか体験型アトラクションのような風味もあったり。「観客」ではなく体験するもの、でも若干のエンタメ感もあり、が日澤演出かな。水音の使い方はガジラを思い出した。もし鐘下さんが演出したらどうなるんだろうこれ…もっと絶望的に怖い気がする(笑)。

歌舞伎NEXT「阿弖流為」(7/24昼@新橋演舞場

 夏休みを利用して平日マチネで観てきました。とっても…新感線気分だった…(笑)。カテコでジューダスかからないのが不思議でした。あっ歌舞伎だなぁって思う瞬間が、ヒロインが女形であると認識した瞬間だけ、っていう…あ、殺陣とか見得とかもあったけど…でもほとんど、鳴物のバンド感も含め、ほぼ新感線と思って観てしまいました。面白かったかっこ良かった!! 中島かずき脚本のある意味ピークの頃なんじゃないかなこれ…登場人物多すぎず、見せ場分散させる必要もさほどなく、ちょうどいいバランスで筋が進むの最高でした。花道使った演出もかっこいいし、演出はもろにいのうえさんだし、くまこ可愛いし、泣かせるところはがっつり泣かせに来るし、最後まで面白かったなぁ。入口で配布されたリストバンドが光るのも楽しかった! 阿弖流為はもちろんだけど、個人的には田村麻呂が好きだなぁかっこ良かったなぁ。田村麻呂にくっついてる二人組も可愛かった。阿毛斗さんも素敵だったな〜。新感線だったら劇団員配役だとどうなるかしらとか考えながら観るのも楽しかった。ちょっと蒼の乱につながるところもあって、そんなのも面白い。最後のお祭りでバンドさん*1も花道に出てくるのとか、とても…新感線でした(笑)。

100万回生きたねこ」(8/27夜@池袋芸術劇場)

 お買い物にロビーまではお邪魔してたけど、結局ちゃんと本編も拝見できました! 未來さんとひかりちゃんのねこ以外想像がつかなくて、一体どうなってるんだろう??という感じでしたが、うん、違和感という程のものは覚えずに楽しく観劇できた。そりゃあ比べたらいろいろ、そりゃあもういろいろ出て来てしまうのだけれど、それはわたしがこういう人間である以上仕方がないことで。そこを差し引いたら充分に楽しめる仕上がりになっていたと思います。ふかきょんの女の子/白ねこはだいぶ…何というか、押しが強いというか、存在感が大きいというか…う、うん、仕方ないよね物理的にね。女の子より白ねこの方がキャラとしてまとまっていたように感じました。成河さんのとらねこちゃんは、良い声で朗々と歌われてこれはこれで素敵。お顔立ちがはっきりしているから、とらねこメイクの絵画っぽさがより一層はっきりさせまくっていて何というか遠目に観ても…バレエメイク的効果が(笑)。どうしても、重力を感じてしまうのは、比較対象がそもそも反重力みたいなひとと、物理的に重力の影響受けにくいひと、だから仕方ないね…分が悪いよね…。ただ、動作のひとつひとつがどうしてもドタバタして見えて、何となく騒々しい印象がしてしまったのがちょっと残念だったかなと。初演、静謐な絵本のページをめくるイメージだったから、こんなにドタバタしてなかったよなぁ、ってなってしまった…ちょっとした仕草の「振り」感もなぁ。何だろ何かしら、の時に爪先を擦り合わせる仕草とか、初演は複数回観て初めて「あっあれ振りだったんだ!」って思うくらい自然だったんだけど、何だかね、「ここはこうすることになってるから」感が…うう…止まらなくなるのでやめておこう(笑)。
 脚本や演出も若干変わっていて、一番違ったのは兵士の歌かな。悪い噂耳にしたよ〜のくだりがまるっと変わっていて、王様の為に命をかけるのは兵士の本望!みたいな勇ましい歌詞になっていました。でも語尾はにゃっ!だったけど(笑)。王様の髭に棒も付いてなかった(笑)。あと、3匹の魚シーンがちょっと長くなっていて、魚が1匹仲間外れにされてたり、番犬はとらねこのしっぽ食いちぎって食べちゃうし*2、泥棒はとらねこの亡骸みて「しっぽがあああ!」って泣くし、船乗りの性格が前より俺様ぽくなってて「俺は海の帝王だ!」みたいなことになってたり、とらねこちゃんのつっこみセリフもちょこちょこ増えてるかな。おばあさんのおうちの下で手回しオルゴール回すのは前からやってたっけ? ティーカップで紅茶飲む時間が短かったりおうちに入るタイミングがだいぶ遅くなってる気がした…。2幕も流れはほぼ変わってないけど、メス猫たちのプレゼント攻撃のくだりが長くなっていて、それぞれが1幕での役に関わるプレゼント(鳩とか、一緒に紅茶を飲みませんか?とか)でアプローチしたり。しりとりでは仔猫が生まれてる辺りで、影絵が壁に映し出されて、回り灯篭みたいになってて綺麗でした。読みかけのページに〜のクライマックスで、メロディラインの取り方が若干違っていて、下がってた音が上がってびっくりしたり。音楽は全体的に楽器も音数も増えて、厚みが出ていてとても素敵でした! 藤木さんの海のお歌のイントロとか、ハープみたいな音が入っててすっごくロマンチックになってた〜!
 小さな木箱の蓋をそっと開けると中で始まる物語、みたいな、ミニチュアで絵本で静かなイメージはやはり前回公演の特別さとしてそっとしまっておこうと思いました…でも決して悪いわけじゃないんだよ…。
 グッズは今回もとても可愛かった! ちょうど再販分が入荷していたのでハンカチも買えました☆ Tシャツも可愛かったなぁ。

 と、駆け足で。今後はなるべく溜めないようにしませう。未來さん関係以外では「TRUMP」観に行くのが楽しみです! キャスト入れ替えあるのに、死刑とまるっかぶりで1回しか行けないのが残念だけど。あと柿喰う客の久々の劇団公演ね。初回から皆勤だったmuro式は、絶望的にチケットが取れなかったので今回ついに行けませんしょぼぼん…。

*1:岡崎さん!

*2:「あっ!」って声出そうになったわ…