ミライ派野郎

森山未來とその周辺を果てしなく気持ち悪い感じに追いかける桐の日々散々。

「プルートゥ」2日目

 初日明けて2日目、初日は本当に、ふわー!うわー!ほえー!!で終わってしまったので、少し落ち着いてわに、腰を据えて観てみよう回でした。漫画の概要をざっくり把握して、席はコクーンシートからのお高み見物だったけど、これが良かった。舞台の全容を一目で把握できるので、多重構造になっている演出部分とか、初日に目に入っていなかったところがぼろぼろあることに気づけた…。そして眼下に広がった世界は、昨日とはまるで色を変えたように浸透したのでした…いや、変わったのはわたしの方で、舞台は多分、そんなに変わっていなかったはずなんだけど。受け取り方が変わったというか、受け皿の径が3倍くらいになった気がする(笑)。ほんと、昨日のわたしは何も観てなかった聞けてなかったんだなー!
 概要をざっくり把握したのも良かったと思います。ちゃんとわかってなかったところがけっこう…しかも割と重要な部分がすっぽ抜けてたりして…お脳残念にも程があるだろ…。
 ああなるほど、そういうことか(遅い)、と思いながら観ていたら、眠気の欠片も訪れず、2幕後半からやたら涙腺緩んでしまい、昨日と同じ作品を観たとはとても思えないぶるぶるっぷりで…じんわりどころの騒ぎじゃなかったわ顎に梅干し出る方だったわ。また、そのどれもが悲しい!とか可哀想!とかで説明の付く涙ではなくて、名前が上手く付けられないけれどもっと深層の部分からさざ波が立つみたいに出てくる感じで…そのうち言葉にできるようになるのかな。なるといいな。とても深い奥の方でふるふると何かが震える涙、でした。いやぁコクーンシート良かった…。
 ちょこっとネタバレ的な覚え書きを、いつもの感じで。

  • 天馬博士とトビオの食卓にはロールパン、サラダ、ミモザサラダみたいなポテトサラダみたいなボウル、天馬博士はステーキを食べていて、トビオはグラタンかドリアか、そんな感じのものだった。グラタンをナイフとフォークで召し上がるのか…。
  • コマ割り風パネルが印象的だけど、部屋のセットそのものも漫画のコマとか枠線みたいだよね。右から左、上から下の移動が多いのも、読み進めるときのコマの順序に近い感じ。
  • マニピュレイターの動きがとにかく面白くて、出てくるとずっと見てしまう。視点フォーカスとか、意識を向けた対象とか、VRの画面みたい。
  • ぷらぷら歩くアトム可愛い。歩き方が子供だよね。
  • リュックとレインコート一緒に脱ぐの面白いです。そのまま着るからフードがもしゃもしゃになる(笑)。
  • ゲジヒトにもらうジュースの缶が初日と違ってた(笑)。初日は赤い…普通のネクターの桃イラスト部分以外を赤で隠したような感じの缶だったけど、今日はピンクっぽくて水玉模様みたいな感じのネクター缶だった。ネクター飲みたくなる久しぶりに…。
  • 座ったアトムの足をぷらぷらさせる係の人もいいけど、ウランちゃんをキラキラさせる係の人もいいなぁ。
  • 今回はPepperさん登場回でした! お茶の水博士の研究所を訪れるアトムと、入り口でご挨拶してた。Pepperさんがアトムを見上げて片手を挙げ、アトムも片手を挙げて応えると、どうぞって感じに先導するみたいな。その後は自走して下手から上手へ移動かな、そのままハケたのかな。台詞はありませんでした(笑)。
  • コクーンシート視点の特権(?)、パネルに隠れつつパネルごと移動するアトムを覗き見できる(笑)。
  • 竜巻に巻き込まれるダンスも、初日は「踊ったー!」としか思えなかったけど、今日はちゃんと(?)竜巻に巻き込まれて翻弄されるのがわかりました…初回でわかろうよそこは…。
  • ブラウさんが好きすぎて。出てくるとガン見してしまう!
  • モリーチップを、交換しよっ。の、しよっ。て云い方がすごく…可愛いです…大好きです…。
  • 白服=死、なんだろうけど、じゃあマニピュレイターさんたちが白服なのは何でかな、とか。ロボットは死んでもメモリーは残るからデータのみが白服とか…?
  • アトム手術?中にPepperさんもいました。すっごいアトムのこと見てた。
  • 間違う頭脳、それこそが人間ということ?
  • トビオのお墓の後ろにいるアトム、なのか、トビオなのか。
  • 墓石の上の白いアトムが朔像のようで綺麗。
  • ペルシアの市場、大道芸のひとがコイン消しマジックしてたの昨日気づかなかったー!
  • 帽子成功したけど拍手起きなかった…。
  • アリがすっごい可愛いんだけど、可愛い分何というか…先を知ってるとツライね…。
  • アリがゲジヒトに「きっとまた会えるよ」って云うの、次会う時は…て考えてしまってううう。可愛い分つらい。
  • アブラーがアリのこと確保してるのも初日見えてなかったですよ…!
  • ロボットの残骸に咲く花が美しくて悲しい。
  • ゲジヒトを襲うロボットの口から出る白い布、昨日ゴ×ブ×の映像照射されてたっけ…? あんまり覚えてない…。
  • 嘘をつくロボットはロボットではない? ロボットに嘘をつかせる因子は何なんだろう。
  • 目を覚ましたアトムの青いパーカーの背中、肩胛骨の間くらいにふたつ横に並んで、ボタン跡みたいなホックみたいなものがある。何だろう。
  • アトムが完成させた反陽子爆弾の理論をどうしてアブラーが持っていけたのか、がわからない。
  • ゲジヒトもアトムもアブラーも嘘つくからもう線引きがわからないよね。ロボットと人間の。線があるべきなのかどうなのかもわからない、この世界では。
  • 白服のゲジヒトさんが、渡せなかったバラの花束を背中に隠しているのがたまらないです。
  • ヘレナに教えてほしいって訊かれたことをゲジヒトのメモリから探し出して、それを伝えてもいいかどうか、天上のゲジヒトに尋ねるように見上げるアトム。云わないで、って首を横に振るゲジヒト。ヘレナに「そのようなデータはありませんでした」って伝えるアトム。それが嘘だとわかるヘレナ。ロボットたちの優しい嘘がたまらなくて大好きなシーン。
  • そうなんだよアトムだもん飛びますよね。ついうっかり頭からすっぽ抜けててぅおう飛んだ?!?!てなるけど、そういえば普通に飛べるんだったアトム…。
  • ブラウとアトムのシーンもすごく好きだー。はじめましてなのに「少し大人びたね」って云うの、ブラウはゲジヒトとチップ交換した時のデータと照らし合わせて云ってるんだよね。
  • 「我が旧友、わたしの記憶は役にたったかね?」はアトムの中のゲジヒトのメモリに向かって云ってる。
  • ゲジヒトがブラウとチップ交換した時に解析不能だった数字たくさんのデータは、アトムが解析したら反陽子爆弾の理論数式だった、ってことでいいのかな。
  • アトムが槍を抜くかわりに聞いてもらうお願いは、Dr.ルーズベルトを止めて(=殺して)ほしい、てことで、ああこの時点でアトムはボラーと相討ち覚悟だったのね、と後になって理解。
  • 槍抜けると声が普通に戻るブラウさん。個人的にはあのマシンボイスっぽい方が好きなんだなー(笑)。
  • ブラウがアトムに触れて「暖かい…これが、心…」てなるところは鉄板で泣きます。すごくすごくすごーく好きだ…。
  • 女性ダンサーさんの力強いソロ、あれはウランのAI…だよね。最後に向き合って片手を挙げ合うの、決別、ではないよね。バイバイはしてないもんね。
  • プルートゥ戦の迫力、凄い。昨日もすげー全部出てきたー!とは思ったけど、何か重量感とか動きとかそれを動かすシステムとか、あのでかさと対峙するアトムの力強さ躍動感とか、ほんと凄い。効果音ついててズシーンとかドガーンとかなってるんだけど、音楽もあるんだけど、なぜか静謐な空気を感じるのは何だろう。何となく、歌舞伎とか日本舞踊とかの雰囲気を感じる。
  • プルートゥではなくサハドに話しかけるアトムが、「うまく云えないよ」ってちょっと笑うの、優しくて悲しくてぎゅうっとなる。
  • ボラー戦はさらに…!て感じで…具体的な状況はやっぱりよくはわからないんだけど、アトムがサハドに出会うのはボラーの中? 内側?で、サハドに外に出されちゃって助かる、であってる…のかな。
  • アトムの、サハドの、ゲジヒトの、アブラーの、記憶や思いが入り交じって映し出されるのもすごく…来る。チューリップとか花畑とか、天馬博士と囲む食卓とか、いろんな思いが混沌となって消える。
  • サハドとアブラー博士も哀しい。大切なものを二度失う悲しみ、アブラーも、天馬も。
  • でも、失っても消えないものもある、よね。アトムはアトムとして戻ってこられたし、ゲジヒトはアトムの中にいる。
  • ブラウさん動くと案外小柄ですよね。あれっ、そんだけ?ってなってしまう…大好きですけど。
  • 憎しみのない世界。そんなものは人間が生きている限り、為し得ないだろうとは思うのです。思うのだけれど、それを目指すこと、それを願って生きることは決して、無駄なことではない、よね。とても難しいことだけど。 
  • ラストシーンのしんとした美しさ、見上げるアトムの白い横顔、そっと離れる指先、残されるプルートゥの欠片、降り注ぐのは花びら?
  • とても余韻のある終わり方なので、拍手はゆっくりめに開始したいです。END消えて暗転してからがいいなぁ。初日は拍手早かった…。
  • カテコは特にお遊びとかもないけど、Dr.ルーズベルトがちゃっかりいるのが何かもう…(笑)。今、絶賛テディベア可愛いと思えない期ですからね!!
  • 昨日より一回カテコが多かったかな。客電ついてもさらに一度あった。

 やっと掴めてきた感触です! 鈍いのはわかってたけどあまりにもだ…ここから塗り重ねるように観ていきたいと思います。あんまりね、今日のあのシーンこんなだった!みたいな作品ではないので、レポにもならない感じだけど、何かしら観て感じたことはメモしていこうと思います。