ミライ派野郎

森山未來とその周辺を果てしなく気持ち悪い感じに追いかける桐の日々散々。

「夫婦善哉」初回

 いやぁ…あほぼんち、だ。しかしこのあほぼんち、あほなぼんだけでは済んでいないからタチが悪いね!!
 なんちゅー色っぽいぼんでしょうか。役作りの深酒がとても効果的なのでしょうか。倦怠と頽廃に深く沈み込みながら、その底にあるうつくしいものを垣間見せるから、そりゃ蝶子さんも惚れてしまうわ。仕方ないわ。わたし個人的には、所謂ダメンズに惹かれる要素は皆無なので、あーもー蝶子ばかだなーそんなん見せたら使われるに決まってんじゃんもー、と、どっちもどっちねと、あまり感情移入はできない感じで、一歩引いて観ていたのですが、でもなぁいくらダメンズ嗜好が皆無といっても相手が未來じゃなぁ逆らえんわなぁ。あの「いこ。」はあれね、森田先生の「いっかい! いっかい…いっかいのろ?」の発展系というかパワーアップバージョンというかですね…無理だわ。
 しかしですねぇ大店の跡継ぎが集金した店のお金そのまま使い込んで妻子いるのに美人芸妓とデートして帰ってこないで、とか、あまつさえ不倫相手の芸妓さんからラブレター付きプレゼントが実家に届く、とか、ねぇ。ないわー。そのくせ勘当云い渡されてショック受けるとかないわー(笑)。ごめんやっぱりわたしにはダメンズに尽くして共に逃げるような破滅的な願望は皆無だ。皆無だが、森山未來だと…なぁ。うん。とりあえずわたしの人生に、もりやまみらいに手を握られながら「僕と共鳴せえへんか?」とか云われるようなイベントがなかったことを幸せだと思うわ…。傍から観ている分には、大変美味しいプレイボーイっぷりでございました。まぁ現代の価値観でありなしを語るのも野暮というかナンセンスですね。でもない。
 むしろ、大店の若旦那があそこまでひねくれ世を拗ね倦怠と頽廃を身に纏うまでの過程が気になります。親の敷いたレールの上なんか走らねぇ系ひねくれ方じゃないですよねアレは。親の金で生きまくってるし(笑)。何が彼をああさせたのか。時代か。それが許される時代、なんて云えば聞こえ良いけど、許されてる方は全然幸せじゃなさそうだしねぇ。店継ぐ気があるのかないのかもさっぱりわからぬ…適当に若旦那業もして適当に妻子とも上手くいって適当に遊んで、ができない不器用な人、ってことなのかなぁ。蝶子と出会うまでの柳吉っつぁんに興味しんしんであります。
 蝶子さんは、あの、わたし女の人が早口関西弁というか大阪弁というかでがーっとまくしたてる系がどうしても身構えてしまって、ちょっと怖いんですが、なので喧嘩とか折檻シーンとかはちょっとこう、身が引けてしまうのですが、でも2度目のカレーシーンはさすがに…じんわりしました。柳吉のことばっかりあほぼんち呼ばわりで、まぁ柳吉はあほぼん以外の何ものでもないので仕方ないけど、蝶子だってあほだよねぇどっちもどっち、だからお似合いってことかーなんて思ってやっぱり共感はあんまりできないのだけど、でもカレーのシーンの切なさはとてもきゅーんとなりました。さすがに。冷血と云われるわたしでさえも。
 しかし何故だろう、柳吉も蝶子もそれぞれはとても良いのに、ふたり並ぶとあんまり夫婦に見えない…ある種すごくお似合いなんだけど、受ける印象がどうしても、「年下のヒモに入れ込む年上女」な感じで…まぁこれからほんまもんの夫婦になっていくであろう二人、なので、その辺もこれからなのかしら。原作の柳吉と蝶子の年齢がどうなのかわたしは知らないので、もしかしたら蝶子さんの方が姉さん女房なのかも知れないね…どうなのかな…。
 あとは、とにかく大阪B級グルメが美味しそうで…いいなぁ。あの食べ歩きデートはすごくイイ。まむしと、あと柳吉っつぁんがくつくつ煮てた昆布が特に…ああタコも美味しそうだった…善哉は蝶子さんも云ってたけどもう少し涼しくなったら良い…そのくらいだったらついて行く(笑)。あと気になったのは、水掛不動尊が苔むしてなかったこと…ゆうどきネットワークじゃ原形がわからないくらい苔むしむしだったのに…あれどういう仕掛け(?)なんだろう。
 予告や番宣で観たシーンがけっこう出てたので、あと3回まだ見知らぬぼんちがたくさんいるんだろうなぁ。けっこう展開が速い印象を受けたので、別府編も早々にやってくるのでしょうか。残り3回の間にわたしの目にもお似合い夫婦に見えるようになるのかどうか、も期待しつつ来週を待ちます! とにかく和装の未來が倦怠背負ってるのはとても良いってことで!