ミライ派野郎

森山未來とその周辺を果てしなく気持ち悪い感じに追いかける桐の日々散々。

「サイケデリック・ペイン」@サンシャイン劇場(8/26昼)

 ヘド前の駆け込みで観てきました雪之丞一座! 夏休み最後の週末、サンシャインはプリキュアウルトラマンで大変なことになっておりましたよ…お父さんお母さんってすごいなぁ。便乗して「かいじゅうのたまご」的タピオカドリンク飲んできました美味しかった(笑)。
 サイケデリック・ペイン、とりあえずYouTubeにある公式動画のPVだけは見てから行きましたが、他前知識はほぼ皆無で。福士くんきえちゃん綾野剛くんが出るとか、音楽が布袋さんとか、あと片瀬奈那さんがすごく良いらしいとか、そのくらい(笑)。あ、綾野くんにオトされる人続出、ではありましたね!
 劇場入るとすぐにいのうえさんと雪之丞さんがおられて、そっと念でご挨拶しつつ入場すると、流れてる音楽がボウイ続きで…嬉しかった(笑)。でも開演前にジューダスかからないから、普通に芝居を観るテンションと心構えで観始めたら、ノリがちょっと違ってちょっと戸惑ってしまったり。しかしそこに投入された中谷さとみ嬢で一気に、ああそうか! そっちか!と(笑)。なんだろう、さとみちゃんの安心感が凄かった(笑)。門のセットとか、LEDスクリーンとか、そこに映し出されるデジタル年号とか、バンドライブから打ち上げ会場への繋ぎとか、ちらっちらっとメタマクを想起してしまうファクターもあったりして…そこはちょっとむぐむぐしてしまった。
 とにかくライブ感というか、生音の迫力というか、やはり録音モノとは音圧が違うよね! 役者が生演奏、ってまぁわりと増えてきてる印象ですが、ちゃんとバンドとして成立できそうな完成度で演奏も危なげなくかっこよかったです。客席を立たせる演出も上手かったなぁ、心おきなく立てる流れを作ってくれて、え、どうすんの、立つ? 立っちゃう?みたいな探り合いをする必要もなく。ああいうのドキドキしちゃうので、ありがたかったです(笑)。
 個人的に、綾野くんはもちろんかっこよかったし美人さんだし素敵だったんだけど、福士くんが良かったなーと思いましたよ。ちゃんとバンドのフロントマンとしてステージに立って、場を制して成立させるのって*1、本職のひとじゃないとなかなか難しいんじゃないかしら。福士くんの存在感はそこがものすごく安定してて、お芝居の中でバンドを演じてる、ていうより、バンドのボーカルとして立ってる感がきちんと、揺らがずあったように見えましたよ。あと声がねレントでも良かったけどね、低めの、思いがけず*2太い声がね、イイです。歌ってる時すっごく楽しそうっていうか楽しんでる感じが伝わってきたのも良かったなぁ。きいちゃんも歌声綺麗だった、コスプレはすごくコスプレだったけど(笑)。あと意外と動けるのがびっくりでした、知らなかったー。
 じゅんさんはもう言わずもがなって感じだしずっと出てて欲しいくらい、1幕とか使い方もったいないと思っちゃうんですが、菅原永二さんが! まさかの!! 何あの老けメイク!!(笑) 「南部高速道路」ではこざっぱりとしたヤンエグ風サラリーマンだったのに…あんなキモ役…すごいわぁ役者さんって。あの助手の人、普通にしてればスッとしたなかなかの美青年なんですよ!! 何気に博士がフレディ化すると助手がボウイ化してるのがたまらなかったです(笑)。そして片瀬さん。ドラマでちょっと歌ってるのを見かけて、カッコいいじゃんと思っていましたが、いやぁこれは何とも素晴らしいドロンジョ様ですよ! 吹っ切れててすっごい良かったー! しかも容赦ない顔芝居!! 是非新感線でも観てみたい!! 右近さん従えて素敵な女王様でした…足なっがいなぁ。
 …と、ふんわり外堀を埋めましたが(笑)、正直ストーリーは…ええっと…うん。すみません。筋は別に悪くないと思うんだ、ただその…展開を、突拍子ないな!と思わせない為に必要なことって、あるんじゃないかなー。え、何!? 今何つった!?ってびっくりするようなことが後半起こって、ぽかーん…となりましたよ。え、あれどっかに伏線あった? わたしが見落としただけ? わかってから観直したら「ああ! そっか!!」ってなるの…? なる気がしないんだけど(笑)。もうちょーっとこう、お話も丁寧にしてほしかったなぁって…限られた時間の中であれもこれもは難しいのかもしれないけど、ね。役者のがんばりがすっごく伝わる分、ストーリーというか脚本にどっぷり入れないのはもったいないです。ソフィが…っていうのはサプライズでいいけど、魁人が…ってのとオチの彼女が…ってのは、前半にちらりと雰囲気だけでも、ん?って引っ掛からせる部分があってほしかったです。新感線はその辺ぬかりないので、そのつもりで安心して見てたら、すっごいびっくりしたわ…。
 文句っぽくなっちゃったけど、そこさえスルーすれば楽しい舞台だったので、決して良くなかったわけではないんですよ! 楽しかったよ!!
 あと、これは作品とは関係ないし気分の良い話ではないので畳みます。

 今回わたしの後ろに座っていたお客さんが、お隣のお友達に向かって、あたかも自宅の居間でテレビを観ているかの如く、芝居中にしゃべるのが…非常に驚きました。近いとかカッコイイとかどっちの通路通るとか「○○*3だって(笑)」とか、云いたいのはわからなくもないけどそれはDVD出てからおうちでやってください…せめてお友達に耳打ち程度にしてくれ…舞台見慣れてないのだろうけど、常識の範疇じゃないかしらね?
 「MOON SAGA」の時も、前の手すりに乗り出してっていうか両腕乗っけてその上に顔乗せて観てる人がいたので、劇場の人捕まえて「見えないんであれやめさせて下さい」ってお願いしたけど*4、そういうのに遭遇すると、何となーく…そのひとがファンなのであろう俳優さんに対しても、あまり良い印象を持てなくなってしまうので、きをつけなくてはと改めて自戒。云われて初めて気づくようなこと、前傾姿勢になると後ろの人が見づらくなるとか、は、誰かに注意されることによって知ることができるから、その後きっと気をつけてくれるようになると思うんだけど、でも観劇中にしゃべらない、は…ちょっと、あまりにも過ぎてびっくりしてしまいましたよ。映画館でもあんななのかなぁ近くに座りたくないなぁ。

*1:しかも生で

*2:って感じ

*3:セリフ復唱

*4:ていうか前通ってるのに注意もしないんだよ赤坂ACTシアターの係員さん!