ミライ派野郎

森山未來とその周辺を果てしなく気持ち悪い感じに追いかける桐の日々散々。

「タンゴ」気付け薬11杯目(夜)

 ソワレ観てきました。休演日と1日とマチネ挟んだタンゴ、またいっそう自由度が増したような印象を受けました。緩急自在っぷりも上がってるし、後半の加速はぎゅんぎゅんいくし、机上のアルトゥルの美しさは冴え渡ってるし、ジェットコースター気分は何度見ても*1飽きません(笑)。面白いなぁ!
 勝手に心配していた声は、初日辺りに比べると、やはり若干引っ掛かりはあるように思いますが、でもほぼ復調そして安定を保っています。このまま残り、大阪公演までキープできますように!
 相変わらずアルトゥルさんは救いようのないままですが、でもあの美しさは狂気と刹那の為せる技だよなぁと。マグネシウムに火を点けたような閃光を、一瞬だけ強烈に放って闇に落ちる。後の闇が深いほど、閃光の残像は鮮やかに残る。そんな感じのことを、ぼんやり思いながら、喉を干上がらせたまま渋谷の坂道を降りましたよ。1幕の怒れるアルトゥルより、2幕のイカレたアルトゥルの方に、わたくしが惹き付けられてやまないのは、その狂気と刹那性の所為かも知れないな。
 東京公演もいよいよラストスパートに差し掛かってきましたが、このまま突っ走って踊り狂え自由と退廃のタンゴを!
 あんまり、こう、毎回のレポ的メモも意味を為さないというか、台詞ごっちゃになったよとかコードがどうしたとか、ハプニング的なものしかメモもなく、しかもそんなの芝居には何の関係もないので、やる気もなかなか起きないというか…いいじゃんねぇそんな些末なこと、と思ってしまうのですが、だから大したアレもないんですが、一応今回のハプニングとかアレ?なところとか、をちょろりと。
 

  • 圭史さん、音響の卓のところに最初っからいらっしゃるんですね。何故か扉から入ってくるものだとばかり思っていた。
  • 未來さんは水曜日に見た時よりも、もみあげと襟足がすっきりしているように思いました。というか水曜日に、あっだいぶ…伸びた?と思ったので…それがすっきりした、ような気がした。気のせいかもしれないけど。
  • パパにコーヒー奪われたのを、手から取り返した!
  • でも結局エーデックに飲み干されて、空のカップを見つけたアルトゥルが逆さまにしてぶんぶん振ってて、とても悔しそうだった(笑)。
  • おじいさんが死んだのは10年前!ってアルトゥルが云っているうしろで、エウゲーニャが棺桶台の足元で手を差し伸べながら泣き崩れ?ていた。初めて気づいたー!
  • 反抗しろ!と両親に焚き付けられるところ、ママのウェディングドレスがなかった。代わりに、片手にアダムのリンゴ持たされてた(笑)。
  • アラの「それで!? それで!?」攻撃が激化(笑)。可愛いったらー! ついでにアルトゥルの動揺も激化していた(笑)。
  • 寝起きのアラにストーミルが、投げキッスじゃないけど、盛大にチュッと飛ばしていて可愛かった(笑)。
  • パパの実験演劇はもう、いいんですよね(笑)。アラが大笑いしてるのが、もう笑うしかないわな(笑)。
  • 実験演劇の台詞回しっていうか節回し?もけっこう変化してる。あと今日は「ああ、運命よ~」が何故か2回あった(笑)。いつもないところで先に云ってたよ!
  • 下手の穴でおばあちゃんと両親がやりとりしている後ろで、アラにちょっかい出すエーデックを静かに威嚇するアルトゥルさん。独占欲強くてやきもち焼きなんだから、さっさと跪いて愛を告げれば良かったのにねぇまったく。
  • ノイバウテン転換中。床に落ちてた赤い薔薇2本を、アルトゥルが自分で拾った。1本は上手の穴に投げ入れて、1本は自分で持ってた。自主的にアルトゥルが薔薇を手にするのは初めて見た! 圭史さんが椅子に置くのはあったけど!
  • 薔薇を片手にぶらぶら歩くアルトゥル、圭史さんが椅子のひとつをガタンと鳴らすと、薔薇を持ったままその椅子に座る。すぐに立ち上がるけど。薔薇は椅子の上に。
  • アラの「裸も同然だわ」とか、おみ足挑発とか、に対するアルトゥルの反応が大きくなった気がする。わたわた度が上がってて可愛い(笑)。
  • パパのパンツはオレンジ×白ゴム。
  • 素手じゃあ!ってストーミルにピストルを渡すアルトゥル、お前がほしいのは悲劇か!?と問い詰められて、「でもエーデックが飛び……跳ね返って、来たらどうするんですか!?」なんか面白くなってた(笑)。エーデック跳ね返ってこないよ、跳ね返ってくるとしたらそれは跳弾でピストルの弾だよ(笑)。
  • パパの「自決しろと云うのか!?」とか「掛けなさい!!」とかに、ええ~!?とか、あ、や…とか、小さく反応してるアルトゥルが可愛いです。何か小さく云ってるの。
  • コードでぐるぐる巻きにされる前にさっさと立ち上がっちゃったアルトゥル! え、そうなったの? それともそこもフリーな感じになったの? エーデックを「…憎んでます」って云うのとか、「お前、エディプスがあるのと違うか?」って云われるのとかも、全部立ってやってた。電球照射尋問もなし、ていうか立ってるアルトゥルにパパが無理矢理やってた(笑)。
  • パパとがっしりハグで「理性が! この理性が~!」ってなるところ、パパの後ろ頭をもっしゃもっしゃしながら「よし! よし! よしよし!!」って云ってて、ムツゴロウさんみたいでした。
  • 手つないでエレオノーラの元へ向かう父と子、立ち位置がいつもと反対で新鮮だった。いつも、アルトゥルが右でパパが左しか見たことがなかったので。今日はアルトゥルが左でパパが右にいた。
  • 実験演劇を止めるよう要請するアルトゥルに対し、電球を守るように両腕で抱え込み、パジャマの内側へ隠すパパ(笑)。
  • と思ったら、また「射撃の腕にかけては、俺は連隊一だったからな…」の前で「あつっ!」とパパ…熱いのねやっぱり…気を付けてください…。
  • そんなパパの窮状に、下向いて笑いをこらえるアルトゥルさん(笑)。顔固めて耐えてたけど、笑ってたよね。
  • おばあさんに祝福を迫るアルトゥル、座らせたおばあさんの前に何故か椅子をふたつ並べて置いて、いや違う、って椅子どかして、アラと並んで跪いてたんだけど、あの椅子は一体何だったんだろうか(笑)。椅子に座って祝福受けてみようとちょっと思ったのかしら。でもダメだと断念したのかしら。
  • 2幕。写真撮影時、エレオノーラから手鏡を借りた後に、ポケットから小さい電球を出して写るストーミル。実験=電球なのだろうか(笑)。
  • アラは入ってくる時はキラキラ笑顔なのに、そこにアルトゥルがいないことに気づくとご機嫌ななめになるんだよね…。
  • ご機嫌ななめでエウゲーニュシュを揶揄するアラの語調が激しくなった。白髪のお年寄りが!ってところ、吐き捨てるように云っててびっくりした…。
  • アルトゥルの鉄の原則に「それだけなのよ…!」と絶望するアラが、テーブルに突っ伏してた。初めて見た!
  • へべれけ度が上がったアルトゥルさんご帰還。
  • アルトゥルに首を絞められて倒れるエウゲーニュシュおじさんが、まっすぐ前にばったり倒れ込んでて、なにげにすごかった。いつもアルトゥル追っかけて見ちゃってたから気づかなかった…!
  • お父さんの膝にすがり付き許しを乞うアルトゥル、「現在も未来もない!」って云いながらお父さんの膝の辺りを上下にごしごし擦ってた。
  • お父さんに上半身を完全に預けて、爪先を中心にぐるぐる回されながら「そんなことで僕が白旗を挙げると思ってたんですかーハハハハハハハハ*2」すんごい棒な笑い声がついてて面白かった。ぼのぼのを思い出した(笑)。
  • ネクタイを緩めた時に、中のベストからネクタイを全部引っ張り出していて、その後しばらくシルバーグレイのネクタイがぶらぶらしていたアルトゥルさん。気付けばいつの間にか仕舞われてもとに戻ってたんですがいつの間に戻したのか見てなかった…。
  • 机上の玉座に君臨するアルトゥルさん。上がった時に、盛大にお皿やらナフキンやらが床に飛び散った。
  • 「俺にも褒美がないわけじゃあない。…形式だ!」この形式だ、を、最近こう、声を潜めて囁くように云うことが多かったですが、今回は地声でさらりと云ってました。もったいぶった囁き声も好きなんですがー!
  • エーデックにエウゲーニュシュを片付けさせている最中、椅子の上に立って肘掛けに片足かけておじさんを覗き込むようにしているアルトゥルさん。ちょっと怖いです。物理的に転落しないで下さいね…?
  • アラの告白にショックを受けて、上手手前の端に置かれていた椅子に腰かけるアルトゥルさん。アラに裏切りの理由を詰め寄ろうと勢い良く立ち上がった拍子に椅子が倒れて、そのまま上手側のステージ下に落ちました。特設Sの上手サイド、最前列の前に。誰にも当たらなかったみたいで良かったけどびっくりした…。
  • その後、いつもタンゴ中に、エーデックのお脱がせ申した靴が置いてある椅子なんですが、落ちてなくなっちゃったので、今回は上手手前角の床上に置いてありました。
  • アルトゥルの臨終、「ほしかった…僕は、欲しかった…!」から息絶えるまでの、ずるずるぺたんという体勢換えが、すごくスピーディになっていた。するするぺたん、と一気にうつぶせになってた。今まではじわじわゆっくりうつぶせになってたけど。

 ざっくりとしたどうでもいい感じメモですが一応。いやぁこの芝居、面白いわー。しみじみ。

*1:乗っても?

*2:だっけ?