ミライ派野郎

森山未來とその周辺を果てしなく気持ち悪い感じに追いかける桐の日々散々。

「ANJIN イングリッシュサムライ」@銀河劇場

 「ネジと紙幣」以来の銀河劇場で、市村正親×藤原竜也「ANJIN」を観てきました。ケチってA席を取ってもらったのですが、3階だけど正面で見やすかったです。…上の方からも1回くらい、ネジも観てみたかった…かもなー、なんてちょっと思ったり。
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 お誘い頂いたのですが、お誘い下さったお相手というのが…何年ぶり? 15年ぶりくらい?な…高校時代の部活の後輩、でして。不思議なもんだなぁこーんなに時間経ってから会うことになるなんて。面白いー。あんまり変わってなかったけど、それでもやっぱり大人になっていて、そりゃそうだよね…(笑)。某SNSで再会したのがきっかけで、これがSNSというものの正しい使い方なのだなーと思いました(笑)。普段ほとんど正しい使い方をしてないんだな! あんまり日本にいないお仕事をしているので、限られた帰国の間に会えて嬉しかったです。色々話せて面白かったなぁ、いろんな仕事があるんだなぁ。
 舞台の方は、前知識ゼロで臨んだので、なかなか…んっ?となったりしつつ(笑)。ほんっと日本史の知識皆無なんだなー。世界史選択だったからなー。世界史も興味あるところしか知らないけどなー。勝手に幕末とかその辺かと思っていたら、戦国の末期から江戸にかけて、くらいのお話でした。秀吉亡き後の関が原〜大阪の陣とかで…本多忠勝とか井伊直孝とか黒田長政、石田光成に毛利何とか、うーんぼんやりしか知らないー。本多忠勝の兜が鹿の角生えてたり、井伊直孝のは赤くて金のウサギ耳みたいなのが生えてたり、黒田長政は黒くて四角かったり、そんなのばかり覚えてるぞ(笑)。真田幸村の最期はかっこよかったです…。
 そんな時代を背景に、交易船が難破して漂着したイギリス人ウィリアム・アダムズと彼を助けた日本人宣教師ドメニコ、異国の知識をもたらすアダムズを気に入り放さない徳川家康、の3人を中心に激動の時代を描く、重厚な舞台でした。舞台セットが綺麗だった、襖絵が絢爛豪華で! シンプルだけど奥行きのあるセットだった…音楽もかっこよかったなぁ。
 日本と英国の間で引き裂かれそうになる按針(アダムズ)がメインだけど、ドメニコも信仰と武士としての血の間で、家康も「天下人」と「ひと」の心の間で、それぞれに揺れ動いていて…ふたつの両立させられないモノの狭間で、迷いながらもどちらかを選んでいかなければならない人間の生き様を、ドラマチックに見せてもらった、気がします。豊臣家に嫁がせた自分の娘の子を、徳川の安泰の為にと処刑することを決め、それを孫本人に説き伏せる家康のシーンが…やるせなかったです…また国松が、わかっているのかいないのか、聞き分けよく「はい」って云うのが…不憫だ…なんて時代だよ…。
 英国の妻子の元へ帰ることはかなわず、故郷に妻子がいることを知った日本の妻の心は離れ、誰よりも侍の心を持ちながら日本人にはなりきれず、望郷の念は捨てられず、家康に死なれドメニコも十字架にかけられ、異国の地で「我ひとり」と静かに口にする按針が悲しかったです。どうしたらよかったんだろう、すぐに帰してあげたらよかったんだろうか。
 この後、鎖国への道を歩んでいく江戸を考えると…戦国時代って開かれてたんだなぁ。もうちょっとわたしに、日本史の知識があったら、もっと面白く観られたんだろうなーと思うと、少し残念です。わたしの頭が。