ミライ派野郎

森山未來とその周辺を果てしなく気持ち悪い感じに追いかける桐の日々散々。

雑誌掲載 FIGARO Japon

 早売り本屋さんから連れ帰りました。読書特集の号です。付録に「いぬパリカレンダー2010」が付いていてちょっと嬉しい(笑)。カレンダー買ってないなぁ来年の…これでいっかなーという気になりかけている。パリのわんこ写真です、可愛いです、全部もふもふべろべろしたいです。…うううきなこもふりたいよおおお…*1
 未來さんは読書特集の、p46〜47に見開きで登場です。写真は1ページ、芝生の上で本を手に胡坐をかいていらっしゃいます。何だかナチュラルな表情、読んでる最中に名前を呼ばれて「ん?」って顔を上げた瞬間、みたいな。白いシャツにグレイのウールフラノみたいなパンツ、に草履(笑)。その草履はクレジットないし私物? なの?? くしゃくしゃの髪も良い雰囲気で、とても文系な空気です。…不思議な人だなぁ、とっても体育会系でもあるのに、すんごく文化系でもあるの。筋肉と同じく脳みそも柔らかいんだろうなぁ。あんなに筋肉質なのに、脳筋*2とはかけ離れた存在だ。素晴らしい。…すいません若干迷子になっています(笑)。
 インタビューは読書、というか、本との向き合い方というか。テキストのほとんどが、宮沢賢治に費やされています。花巻旅行で出会った賢治の「告別」という詩を、「あてどない気持ちに輪郭を与えてくれた」と…22歳の時かー。未來さんと宮沢賢治、って、もちろん舞台もあるんだけれど、それだけだっけ?ってくらい、すごくすんなり通りがいいんだけど…私何か忘れてるっけ…。わたくし個人的には、宮沢賢治と云うと、「銀河鉄道の夜」はもちろんなんだけれども、「春と修羅」か「原体剣舞連」です。こよい異装のげん月のした! 打つも果てるもひとつのいのち! おれはひとりの修羅なのだ!*3
 そして賢治とは逆に、まったく通りがよくないというか、えええそこなの!?と非常に驚いたのが、アゴタ・クリストフの3部作…すっごい意外(笑)。でもわたしこれすごく好きというか、ハマり過ぎて原語*4で読もうとして挫折したというか、な思い入れの深い作品なので、ちょっと嬉しい…ような、複雑なような。日記の書き方にまで影響受けるほどかー。確かにあの文体は…クセになる感じはわかるわかる。センテンス短くて、常に現在形で、絶対主義的な真理のみで構成されていて、無機質で突き放していて、ユーモラスで怖いの。しかし未來さんの散文的でポエティックな日記が、「悪童日記」に影響を受けていたとは…思いもよらなかったですよ。いや、未來さんの云う「日記」がどれのことなのか、以前のブログやメッセージと見て良いのかどうか、がそもそも謎なんですが。行間を想像させる文章、という意味では当たらずとも遠からずかなぁ、と。わたしも一作目が一番好きです、そしてラストに「えええええええ」となった(笑)。で続きの「ふたりの証拠」でまた「…えええええ」って。
 他に挙げている本は、浅野いにお手塚治虫はいつも通り、アガサ・クリスティーそして誰もいなくなった」は初めてですが古典なのでそんなに意外な感じはないかな。初めて読んだ小説がクリスティーって、いくつ頃の話なんでしょうかね? あと1冊は、奥山民枝「山水戀圖」、これは「偶然行った個展で見つけて即買い」されたとのことで。川が主人公で、山に恋をする話を、画家でもある著者が絵と文章で交互に描いている…そうです。すごい、面白そう。見てみたいなこの本。
 雑誌全体はざっくり面白かったです、ディオールのファインジュエリー特集がファインすぎてうへあぁぁ…だったり(笑)。占いも読んでみた、けどいいんだかいくないんだか良くわからなかった! 最近、あまり本を読まなくなってしまったので、読まなきゃなぁ、と思いました。どうにも、持っている本をひたすら繰り返し読むことが増えてしまって、新しいものを探す努力を怠っている。…でも、これ以上蔵書が増えるのは困るんだ…でも本は手放したくないんだ…。

*1:禁断症状が!

*2:脳ミソ筋肉

*3:それとそれを続けると何だかとっても妙ちくりん

*4:フランス語