ミライ派野郎

森山未來とその周辺を果てしなく気持ち悪い感じに追いかける桐の日々散々。

「怪談 牡丹燈籠」千秋楽@シアターコクーン

 最後の夏休み、台風真っ盛りの中、瑛太さん初舞台のラストを見届けてきました。千秋楽だからってふわふわした感じが全くない、最後までどっしりとした、オトナな舞台でした。土曜日の観劇で、やっと、初めて、全体が掴めた*1ので、それをもう一度追い掛けて楽しめて、良かったです。土曜日なかったらほんと、何観てたんだ一体、て感じになってたわ…。
 結局、新三郎さんとお露殿は、今生では梅の季節に1度しか、逢っていなかったのか…と思うと、何だかやりきれないです。夕顔の咲く6月の逢瀬は夢だったし…あの時点で露どのは亡くなってたし…。
 あ、あの、新三郎さんが飯島のお父上に夢で斬られてから、小舟の上で目を覚ますまでの、瞬間移動に思えるアレは一体どういう仕掛けだったのか、結局わからないままでした。あれ早いよねぇ。普通に暗転の間に移動してたのかなぁ。断末魔の叫びは生声じゃなかったのかなぁ。オペラグラスをあまり持って行かなかったので、ちゃんと見られませんでした。というか見るまで忘れてて、あそこに来ると「あっどうなってたんだっけ!」って思い出す(笑)。あと夕顔が1輪はらりと落ちる仕掛けも見たかったなぁ。テグス的なものかなぁ。小道具に岳蔵さんのお名前があるので、きっとインディさんが色々がんばって作ったんだろうと思います。でも今回は別に、墓石もトランスフォーム(笑)しないし、小道具がどんどん増えたり動くようになったりもしてなさそうだし*2、そんなに負担は…ってもう蛮幽鬼に入ってるのか。岳蔵さんがんばって下さい。
 今回は、2幕の伴蔵とお峰で悲しくなってしまった。あの、鮭の頭で酒が呑みたい、って云って「かかあ大明神」って拝んだのに、ていうくだり。すごく幸せじゃないかそのときの二人…。自分が女だからか、伴蔵の変化がただただ腹立たしく思えてしまうのだけど、お峰にも非はあるのかなぁ。大店の旦那ならイロのひとりやふたり当然、なのか? それは受け入れられません。お峰の非はそりゃ最初の奸計ではあるけどさ。お峰がどうしても不憫でなりませぬ…。っていうのは、伊藤蘭さんが可愛いからでしょうかね(笑)。貧しくても仲睦まじく暮らしていたふたりを思いながら、口論の末に泣き崩れるお峰を見ていたら、やりきれなさに涙が出ましたよ。新三郎さんを殺した悪人夫婦、にはどうしても見えないんだよね、愛しくなっちゃうんだよね…。
 千秋楽、カーテンコールでは段田さんから御挨拶がありました。拍手を止める仕草がオモシロ可愛いの(笑)。天気が悪い中、一杯のお運びありがとうございます、台風が来てるからガラガラだったらどうしようと心配だった、でもこんな満員で、役者も、袖にいるスタッフも、みんな感謝の気持ちで一杯です、風も雨も強いので、どうぞお気を付けてお帰り下さい、みたいな。瑛太さんが、ホッとしたような笑みを零していたのが印象的でした。初舞台、おつかれさまでした! 無事に千秋楽まで勤め上げられて何よりです! ベテランさんに囲まれて、ガチンコで胸を借りられる、最高の初舞台だったと思います。これで瑛太さんも、舞台楽しいなぁ、面白いなぁ、て思ってくれたら、すごく嬉しい。とりあえず次の東京月光魔曲、楽しみにしておりまっす☆ チケ取りがんばりまっす*3
 客席に水谷豊さんのお姿をお見かけしました。奥さま本当に素敵でしたよぅ! 水谷さん、カテコ後に通路際の席の方に御挨拶に行ったら、もっかい幕が上がっちゃって、あれっ?ってなってました(笑)。あわてて通路にしゃがみ込んで拍手してらして…ああもう。ほんとキュートなご夫婦過ぎるんだから!! 右京さん次シーズンも楽しみです!

*1:……

*2:何か、アレ? 増えた?って思ったものはあったよーな気がしなくもないですが何だったかは覚えてないです

*3:…しんぱい