ミライ派野郎

森山未來とその周辺を果てしなく気持ち悪い感じに追いかける桐の日々散々。

「リチャード3世」と「パイパー」まとめて

 リチャードもパイパーもすごく面白かったし、それぞれ反芻したいしじっくり考えてみたい、とは思えど…気力体力知力が…ついていきませぬ。それぞれちゃんと書きたいんだけど…ろくなこと書けるとも思えないわ(笑)。
 リチャードはとりあえず…レディボーデン抱えて食べたい…*1。ああかっこよかったなぁ古田さんも若松さんも銀粉蝶さんも…。キーボード入力とか、ボイスレコーダーが「呪」みたいなカテゴリーになってたのが面白かった。モニターの使い方もハンドカメラも面白かったなぁ。「こうして、こうやって、でココでこういう音楽かけたら…ほぉらカッコイイでしょ?」って云われてる気分でした、ええかっこいいですぅ!と拳握って同意する気分でした。そしていのうえさんはやっぱりピカレスクロマンが上手いというか、極悪人なのに最後には「負けるな! 死んじゃダメー!」と思わせるキャラクター造形が本当に巧みだなぁと思いました。
 あとセリフすごいね! さすがだね! 2幕のエリザベス説得のシーンなんて、気が遠くなって*2ふっと我に返ってもまだまだ真っ最中だったもんね(笑)。でもまぁあの、ストーリー的には、長セリフは基本的に延々レトリックなので、あんまりこう…意味を全部聞き取らなくても大丈夫…ですよ。きっと。いやとにかくすごかった、いっっぱいしゃべってた(笑)。衣装とか色々アレだったけど、何かすぐ…目が慣れた(笑)。戴冠式のはすごかったけどね、何の化け物かと思ったけどね!
 ケイツビーも素敵でしたよ、眼鏡。あとエドワード王子とヨーク公とお嬢様がかわゆかった…分、おこちゃま方の「絶望して死んでしまえ」シーンがたまらなかった…! あれ映像出演だったのが残念だなぁ(笑)。時間的にもその他諸々的にも無理だったんでしょうが…マチネだったらカテコにぼっちゃん方いたのかなぁ。あと、仁さんが出てきた瞬間に殴り飛ばされていて、やっぱ仁さんはそうなんだ!と嬉しくなりました(?)。メタルさんとサンボさんはすぐわかるけど、いっそんさんがモニターじゃないとわからなくて悔しかったです。
 ほらーあたまわるい感想文しか出てこないー。
 パイパーは…圧倒された。凄かったです。「パイパー」って、まぁ野田さんだからダブルミーニングとかトリプルミーニングとかクアドラプルミーニング*3とかクインティプルミーニング*4とかきっとされてるんだろうなぁとは思いましたが、思ってはいたけどすっかり忘れて観ていて、とりあえずハーメルンのパイパーだろうとしか思っていなかったらいきなり、パイプのパイパーでびっくりしましたよ(笑)。パイパーそっちか!!ってなりましたよ。すげーコンドルズすげー。何だあの柔軟かつ不可思議な動き!
 そして柔軟かつ不可思議な動きといえば北村有起哉、もとい北村ぐね哉さん! 何つー関節してるんですかあの人! ぐねーんぐのーんと楽しそうに困ってらっしゃった冒頭…すげぇ。そしてやたらかっこいい無法者ルッキング。ワイルドでワルそうな長くてばっちいドレッドヘアにひげ面…かっこいい…(笑)。悪そうなというか悪かったんだけど。大倉さんもさすがの良さだったし、橋爪さんがあんな…善人じゃないってのも印象違って面白かった。印象違うといえば宮沢りえちゃん! 粗野な感じとか、低めの発声とか、乱雑な言葉遣いとか、初めて見たよ…でもやけに格好良かったよ…。4歳時との切り替えというか違いがまたくっきりしてて、4歳時はすごく可愛くて…すごいなぁ。松さんが凄いのはいつも通りでした。
 骨伝導とか、バーチャルリアリティ映像と「現在」のスイッチングとかも面白かったです。で、話がどこへ向かうのか本当にサッパリわからなくて、後になって考えればベジタリアンとか、ヒント的なものはあったんだけど、観てる間は予想がつかなくて、筋がどっちへ進むのか、先が見えないジェットコースター気分でしたよ。面白かった…けど、まさかそっちに行くとは思ってなかったよ! びっくりした!
 ラストがまた美しくて良かったです…涙出そうになった。何か、何だっけ…長塚作品でああいう終わりのあったよね…と思いつつ。何だ、「アジアの女」だっけ? 状況は困難なままだけど、微かな希望の光も見える、そういうラストは好きです。
 あーやっぱり「面白かった」とかしか云えないー。

*1:川原さん

*2:…すいません

*3:なんて云うのか?

*4:いやそこまでは…