ミライ派野郎

森山未來とその周辺を果てしなく気持ち悪い感じに追いかける桐の日々散々。

「スウィーニー・トッド」見てきたよ

 やっと見てきたよ! もう今週で終わっちゃうところ多いみたいだよ!!
 前に見ていた友達から、「ミートパイ食べたくなくなるよ」と聞いていたのですが、…わたしぜんぜんだいじょうぶだった…(笑)。むしろお腹が空いてしまっ…あああああ(笑)。だってちょっと美味しそ…アワワワワ(笑)。
 いや、もうね。これこれ、コレだよコレなんだよティム・バートンは!!という、画面内全てがど真ん中ティム・バートンワールドという、たまらない映画でした。正直「チャーリーとチョコレート工場」は何かちょっとダメ*1で、ティム・バートンなのになぁと思ったのですが、いやいやいや取り返したよ! コッチだよやっぱり〜。スリーピー・ホロウだよやっぱり〜。
 えーとにかく、2時間嬉しくって楽しくってツボ過ぎて、恐らく1時間45分は口角上がってました。ニッカニカしながら見てしまいました…素晴らしき悪趣味。趣味の良い悪趣味。…いや、確かにグロいし血みどろだしさすが15禁なだけあるし、見るに耐えない悪趣味さ、と云われたらその通りなんですが…でも何というか、あのティムカラーの画面の中で、ねばつきながら滴る血の赤さだけが鮮やかで、色彩として純粋に美しく…悪趣味だけど美しいんだよー。ロンドンの下町やら下水道の中やら何やら、ヒイイィィィ!!な汚さなんだけど、それすらも美しく見えてしまう。何なんだろう、生々しくないんだよね。おとぎ話の画面になってる。だから、何が起きても「向こうの世界」な感じで、エンターテインメントとして楽しめてしまう。
 …なんて御託はどーでもよくて、とにかく何もかもが好みでツボだったのです。ヘレナ・ボナム・カーター*2 *3の完璧なまでの正統ゴスメイク&衣装から、海辺妄想のいたたまれなーい感じのトッドさんから、美しくもたまーに絶妙なハズシが挟まるメロディラインから、時たま始まる正統派ミュージカルな演出から、フルオーケストラバックのサントラから、グロにひとひねり加えてブラックな笑いに持っていくセリフから、若いふたりの美形っぷりから、もう全部だいすき。たまらない、嬉しいものを嬉しく見続ける2時間で、口角は上がりっぱなしで、終わった時には表情筋が疲れ切っていました…が口角が下がらない(笑)。たいへん美味しく頂きました。最後…というか、オチというか、は中盤*4で「…だろ? …だよな絶対!」と確信持ちましてその通りだったのですが、でも素晴らしい。子供だからといって容赦ないのもさすがティム・バートン。ところで若い二人(笑)は幸せになったんですかね?
 映画見ながら、アレが市村さんで、あっこのKYな水夫くんが城田くんで、ジョアナがソニンちゃんで、…なんて、見ていないけどミュージカルキャストを思い出してみたり。うわー大竹しのぶさんのラヴェットさん、見てみたかったなぁ! さぞかしさぞかしだったことでしょうだわ!!
 サントラほしーい!と思ったけど、映画全編ほぼ歌状態だったので、むしろDVDが欲しいです。

*1:いやチョコ酔いを差し引いてもね

*2:監督の奥さん的な方。ティム・バートン映画常連

*3:…って、「眺めのいい部屋」で「モーリス」の!うわぁ気づかなかった!!

*4:お店繁盛の歌の辺り