ミライ派野郎

森山未來とその周辺を果てしなく気持ち悪い感じに追いかける桐の日々散々。

役者魂! おつかれさまでした

 昨日一気に先週分まで見て、何とか最終回に追いつきました。護くんの育毛記録(笑)。桜子が可愛くない!というところで止まってたのですが、ざらっと一気に見たら…可愛いったらないや…。反抗期→仲直り→母親から連絡→別れを予感して今まで以上に瞳美にべったり、この辺の流れがたまらないのです。遊園地で母親に駆け寄るチューを見ながら、瞳美の手をぎゅーっと握り締めて「イヤ!」と云う桜子が…せつなくて可愛くてかわいそうでたまらなかった…。きっと桜子も駆け出したい気持ちはあったはず。それを自分でわかってるから、駆け出してしまわないように瞳美の手をしがみつくみたいに握り締めて、両足踏ん張って、顔こわばらせて「いや!」って。チューより大人だから、無邪気に駆け寄ることができないんだと思うとね、何かもう…「お姉ちゃん」なのが愛しくてね…。可愛かったなぁ桜子。
 「お荷物なの」と突き放す瞳美も、瞳美のウソを見破って泣く桜子も切ない。
 そんな切ない感じから始まる最終回…はしかし…どうなんだ…(笑)。すいません9話までは正座して見てたんだけど…最終回なのにながら見してしまった…。だって! そんな千秋楽あり得ないじゃないか!! 払い戻し対象じゃないか!! せっかく護くんと瞳美とか、「ぼくの胸で泣いて下さい」とか、いーじゃんいーじゃん! 泣くとイイよ!!と思ったのに、肝心の引退舞台がソレって…何だかなぁ。リアリティの有無じゃないんです問題は。あり得なくても納得できれば、収まり良ければ、感動すれば、それはそれでアリなんです。…がちょっとあの…いずれもムリだったので…。
 役者は悪くないと思います。松さんはさすがだし、藤田さんは困ったおじいちゃん(でもちょっと可愛い)の(でも)部分ですごく魅力的だったし、「あと20歳若かったら〜」なんて藤田さんにしか云えない台詞だし、社長とその秘書はちょっとびっくりするくらいキャラ濃いし、ローサちゃんは輝くばかりに可愛らしいのにきちんとちょっぴり怖いし。もちろん経理くんは、ね。口幅ったくて改めて云うのもアレですが、すごく…難しい立ち位置の、難しい役を、しっかり踏みとどまって自分のものにし切ったな、と思いました。周りをあえて受け止めるニュートラルな役、自然にその場にただ居る役、を手探りで、難しい難しいとことあるごとに口にしながら演じてたけど、きちんとニュートラルな立ち位置に「相川護」の色が乗ったと。結果、最初の頃はん?と思った相川護くんが、後に行くに連れてどんどん輪郭がくっきり際立って、浮き出て、結局シャチョウと並ぶキャラの濃さになっていたと(笑)。それはもちろん、脚本の中で護くんが成長していったのもあるし、護くんの背景が描かれていったのもあるけど、何より大きいのはやっぱり、演じてる人が相川護という人を掴んだ、掴めた、感じ…じゃないかな。すごい、根っこの方で吸収できたことが多かった役なのではないかと思います。そういや会社のひとに「モリヤマくん演技上手くなったね」と云われたのですが、ファン以外の人に褒められるのって嬉しいですね(笑)。いつと比べてかしら…とか思いつつ、でもその人が護くんを見てそう思った、っていうのは…何かすごく…大きな意味があるような気がします。勝手に。
 あー…人物描写とか、キャラクターとか、そういうのはいいのに、「芝居」の部分の描かれ方が残念だったんだなー。それは勿体ない。
 でも、うん。ひとまずは、おつかれさまでした。底力を蓄えられた3ヶ月だったのではないでしょうか、ね。最後の最後でハウスの悪夢再来、的なものを見たような気がしましたが気のせいかな(笑)。

 で。
 実はこの最終回の、リア王引退公演の観客席に座っていたわけです。わたくし。

 
 日曜日で一般募集がかかるエキストラ、しかも場所はグローブ座、さらに客席に座ってる観客役なんてほとんど映る心配もない。こんな好条件重なることなど今後滅多にないだろうと、申し込んでみたわけです。平日は普通に行けないし、病院の患者役とか逃げる農民役みたいな人数少ないのは映る確率高くて絶対にイヤ!だし。
 なわけで12月10日(日)に人生初*1のエキストラ参加してきました。

  • 13時現地集合、受付して順番にホール内に入ると、客席は1/3くらい埋まっています。全部は埋まらない。カメラに映る座席に随時移動して、満員に見せるようです。へーなるほろ。
  • 適当に座席に座らされて待っている間に、舞台の上では撮影が進行しています。まず舞台袖(下手)で1カット。リア王の本能寺先生のセリフに対するセリフ?だかセリフめいた言葉だかを呟く護くん。この場面自体は舞台袖なので客席から撮影風景は見えませんが、撮影前に何故か舞台に出てきて、リア王の椅子に何かする未來さんでした。座らなかったけど…のしかかってた(笑)。藤田さんの顔の位置とかを確かめてたのかな。未來くんの後ろからチュウもちょこちょこついてくる。ですぐにテスト〜本番で終了。OK出た後に未來の背中にチュウが飛びついてたらしい(笑)。
  • 「藤田リア王の登場を拍手で迎える観客」シーンを撮影。せり上がる先生。練習〜テスト〜本番、カメラ位置変えてテスト〜本番、とくり返す。藤田さん「同じことを何度もくり返してナンボの商売です」「こんなに大きな拍手で迎えられたのは初めてですよ」「リア王見たことある方います? 台本こんなに*2分厚いんですよ。ちっともわかりません」「わかんないでやってるんですよ、さもわかったふりをして」「今日はお子さんがいらっしゃってますが、こんなのないですよ。普通、お子さんはシェイクスピアなんか実に来ませんから」等々、合間合間に面白いことを云って笑わせて下さいました。テストの声がかかってから「少しお待ち下さーい!」になると、先生モードで「何だ」「待てんぞ」とか云ったりして。茶目っ気たっぷりの素敵な方でした。スモークが客席まで降りてくると「煙いでしょう、すいませんね」「明らかに人体に害があります」とか云ってました(笑)。
  • リア王が順調に進んでいくシーン。ローサちゃんがコーデリアの衣装で登場! 可愛い! 顔小さい! すごい!! あり得ないくらい小さい! 金髪ウィッグを何度も衣装さんに直されたり梳かされたりしてました。
  • どうでもいいですがグローブ座、G列サイドはセンター見えませんよ! A〜C列潰して、D列始まりになってたけど、G列までほぼ段差無しのフラットな床なので前のひとの頭がかなり邪魔になります。だったらサイドのボックスの方が見晴らしいい! センターブロックもH列くらいで段差が始まるので*3、その前はちょっと厳しい感じです。婚礼の参考までに(笑)。
  • 最後は桜子とチュウが客席に座って舞台を観てるシーン?でした。私は舞台を観ていなくてはならなかったので、実際にチュウと桜子は見えませんでしたが。ちっちゃいし(笑)。
  • 順調に撮り進んで、午後の部は1時間くらい早く終了。18時に再集合で一旦解散になります。ロビーに置かれたケータリングのテーブルに、「ふじた」「松」などと書かれた紙コップがあって気になる気になる(笑)。がお目当てのコップは見つかりませんでした。松さんから差し入れで生姜の何か…何だっけ…がありました。何だったっけ生姜の。
  • そういえば松さん見てないね、と云ってたら、ロビーにあったモニターに松さんのお顔アップが映ってたんですが…アレはどこのカメラなのか、それとも撮り終わったVだったのか謎です。
  • あとホール出てすぐの機材のところに、リア王の扮装のままの藤田さんがいらっしゃってびっくりしました。ディズニーのアトラクションの人かロードオブザリングの人みたいだった(笑)。「おつかれさまです」って云って下さいました。いい方だ藤田さん〜!
  • 近くのドトールで時間を潰して、18時に再集合。またホールに入って座席に座っていると、準備をしている舞台上のスタッフさん数人の間から拍手が。どうやらカメラ助手のお兄さんがこの日お誕生日だったようで。関係ないのに拍手が起こる客席。お兄ちゃんが一言、「本日は寒い中、僕の為にお集まり頂きありがとうございます!」って(笑)。
  • そこへ偶然通りがかる桜子。監督さん?に呼び止められて「桜子、挨拶!」と云われ、よく状況がわからないままに「えっ? 何もありません!」と一言(笑)。当然客席は拍手です。チュウもちょこちょこしてて、桜子はチュウにも挨拶させようとしてたけど逃げられちゃった。
  • で、何となく挨拶コーナーみたいな流れになります。舞台上手にジャージ姿の濱田さん・香川さん*4、下手の袖から松・アントーニオ・未來・チュウが並んでぞろぞろ出てきました。並んでっていうか、未來がチュウの手を引っぱって。チュウは恥ずかしいのか、未來にずっとへばりついてました。かわいーい! 小さーい!
  • でひとりずつご挨拶。松さん「楽しんでいって下さい」、アントーニオは「アントーニオです」で拍手喝采。さすがのキャラ(笑)。
  • 未來が挨拶しようとすると、監督さんらしき人が「未來ここで何かやるんでしょ今度」と声をかけます。で「あっ、ハイ。来年ここで舞台やるんで、よかったら見に来て下さい」とらしい一言を云ってました。何故かスーツのネクタイがよれよれになってた(笑)。
  • チュウは「忠太役の○○*5です。9歳です」って…可愛い! でその後、監督さんに何事か入れ知恵されて「最終回まであと3回ですがみなさん見て下さい」とご挨拶。立派だなぁ! で全員一度退場。
  • しばらくして、突然客席後方の扉から入って来た未來さん。のしのしと大股で客席通路を渡るとひらりと舞台に飛び乗って、スタッフさんとちょっと話して笑ってから下手の袖に引っ込みます。
  • 下手の袖で撮影。見えないんですが、舞台袖の辺りに黒い幕が張られていて、その隙間というか継ぎ目というかからチラ見えだったり、幕が透けてシルエットが見えたり。声はずっと聞こえてました。
  • 待ち時間に子供たちとキャッキャしてる未來さん。チュウは未來さんのこと「みらいくん」って呼んでました。あの可愛い声で…ぶるぶるした…(笑)。
  • サウンドオンリーなんですが、何か小さくて固いモノを床に落とすゴトッて音がして。携帯かな?とか云ってたら、未來さんの声が「俺の足の上に落ちたわ」って関西弁で云ってました。足大きいから当たりやすいんだよきっと。
  • あと誕生パーティ?の話で盛り上がったり。お誕生日のスタッフさんのことかなーと思いながら耳をそばだてる(笑)。
  • 待ってる間にチュウと桜子が何やら言い争いを始めまして。すっかりお兄ちゃんみたいな未來さん、割って入ったのか「ケンカしないでよ〜せっかくのホームパーティなんだから」って(笑)。ホームパーティ…? スタッフさんのか??
  • 袖での撮影は、芝居を止めてハケちゃう先生を追いかける松、アントーニオ、最後に走り出すローサの腕をつかんで引き留めて走り出す未來、という一連と、控え室の方から袖に駆け込んでくるローサ、未來、松、袖にいるチュウに「先生お芝居止まっちゃったの!」と云うとチュウが「パパの剣にプリクラ貼ったの。僕とお姉ちゃんがついてるよって」みたいなことを答えるシーン。
  • これ↑の待ち時間、廊下で待ってる松さんローサちゃん未來くんがチラ見えだったんですが、何かうごうご踊る未來さん*6、ジタジタ足踏みみたいに暴れる未來さん、スーツの裾をなびかせてぎゅるんと回る未來さん、が見えました。待機ポーズは基本腕組み、たまに唇触ったり耳の後ろ掻いたり…しかしじっとしてないな…(笑)。
  • 客席の撮影もありました。ただ座ってわーパチパチ、だと思ってたのに、芝居が止まって固まる先生を見てざわざわしたり、泣くところじゃないのに泣き出す先生にざわざわしたり、舞台からいなくなっちゃう先生を見てざわざわしたり、とにかくざわざわでした。ざわざわ3段階とか、音だけざわざわ録りとか、クチパクでざわざわとか、色々させられた(笑)。でも実際使ったのってほんっと一瞬だった…時間かかるんだなぁと改めて思いました。一瞬なのにね!
  • 声だけざわざわ、の時は、舞台上の役者さんたち*7も混ざってお手本がわりにざわざわして下さいました。さすがプロだなぁ!
  • ミツルギくんのシーンも撮ってました。階段駆け下りてくるのが、足長くてもつれそうでハラハラした〜。
  • そういやチュウと桜子が舞台の2階部分に登っててスタッフの人たちから「チュウ! 桜子! 危ないから降りなさい!」って怒られてたり…ほんとに子供だなぁ! 特にチュウは小さくて大人の半分くらいしかなさそうで、ちっちゃくて黄色いコートで帽子かぶったあの格好で大人や機材の間をちょこちょこ走り回ってて、何かもう…かぁんわいかった…!
  • そのうちまた後ろから、のしのし足音がして、赤いリア王の台本を丸めて持った未來さんがひらりと舞台上へ。身軽だなぁ。しゃがんで女性のスタッフさんと談笑。ひらっひら動く右手。そこに胡座かいて座り込んで、丸めた台本で細かくリズムを刻み出すかと思ったら、そのうち台本置いちゃって、げんこつでコトコト床を叩いてリズム取ってたり。あとちょっと眠そうにしぱしぱ瞬きしてた。
  • 何をしているのかと思ったら、監督さんに相談があったようで。監督さんが空くのを待って、背中をちょいちょい、と指先で摘むようなつつくようなふうにして振り向かせてから、手振り混じりで打ち合わせしてました。時折笑いながらもまじめな話のようでした。で一回、納得したようにハイって云って監督も離れたんだけど、すぐに「あっ」て未來のところに戻ってまたひとしきりご相談してました。
  • そんな未來さんがまだ舞台上にいるのに、香川社長が白スーツで後ろ扉から登場してしまい…! 拍手で迎える客席。未來も見たいけど社長も見たくてキョドる我々。
  • 未來さん退場して社長のシーン撮影になります。近くに座っているエキストラの女性としゃべってる香川さん、おっかしいの!「何でも伝えますよ、ぼかぁあなたの鳩になりましょう!」とか云って(笑)。女性は松さんファンだったようで、「伝えますよ! お名前は?」って。ハイテンション!
  • ミツルギくんの演技を扉のところで見ている社長、のシーンを撮影。「…よしっ」と小さく呟くのはその場で香川さんが提案してました。そしてカット後OKが出ると色んな所から「…よしっ」って聞こえた(笑)。
  • 続いて、舞台からいなくなる先生を見てホールを出る社長、拍手の鳴っているホールにそっと入ってくる社長、を撮影。声なしでざわざわ、をやって下さいというスタッフさんに「声を出さずにざわざわ! 難しいよソレ!」と反論する社長。でも撮影終わってから、「…皆さん声出さずにざわざわ出来るんですねぇ」と感心してらっしゃいました(笑)。
  • 香川さん本日分アップで拍手、エキストラもおしまいになります。舞台上ではローサちゃんと、未來さんはまだ出てきてなかったけど、多分次だろうなー的な雰囲気。後ろ髪引かれまくりながら荷物をまとめて、誘導に従いホールを出ます。
  • 出ようとしたら扉付近に…良くお見かけする顔が…! U氏がいらっしゃいました。あーやっぱりこれから未來さん撮影だよー(笑)。
  • 出口でラフくんのペンライトを頂いて帰りました。魂!のじゃなかったのが残念〜。

 そんな感じで大変こう何というか声だけとか幕越しとか隙間からとか、胃の辺りがキリキリする1日でしたが、総じて面白かったです。あと、すんごい時間をかけて丁寧に創ってるんだなぁというのが、想像以上で。時間かけてるのに、実際の放送ではほんの一瞬で…改めてすごいなぁと思いました。でも雰囲気は(概ね)和やかで、スタッフさんもとても感じ良く、楽しそうな現場で楽しそうにお仕事してるようで安心…って何で授業参観みたいになってるんだ(笑)。いえ、イイモノをチラ見させて頂きました。またあんまり映らない土日のエキストラがあったら行ってみたいなぁ!

*1:そしてしばらくもうないだろう

*2:指で厚さを示しながら

*3:段差始まると見やすい

*4:何でジャージだったんだろう

*5:お名前

*6:スタ誕のドリフの時みたいな

*7:リア王の兵隊さんとか