ミライ派野郎

森山未來とその周辺を果てしなく気持ち悪い感じに追いかける桐の日々散々。

固形物が食べたい

 ウィスキーボンボンを口の中で転がして、染み出たアルコールに舌を浸す。じんわりと舌先が痺れる感覚を楽しみ、喉の奥から鼻へ抜ける匂いを楽しむ。そんな風に文章を味わうのが好きで、そんな風に味わえる文章が好きです。決して甘くはなく、むしろ苦くて、喉が焼けるくらい強いのに、鼻孔に抜く香りは馥郁として芳醇。そんなものを読んでいる最中はきっと、美味しいものを味わっている時と似た顔をしているんじゃないかと思ったのです。閉じた文庫本の最後の一節を反芻しつつ電車降りてニヤニヤしながら。あー私今、すんごい美味しいカマンベールチーズ味わってる時の顔をしているぞ、と。
 飯を食う様に歌を聴く、と云った人がいた。
 詩人は若いモデルの身体を、「食べるように見る」と詠った。
 美味しい日本語を味わうのはとても幸福です。美味しい音楽とか、美味しい視覚もまた。美味しい味覚も味わいたい…しかし今は固形物が食えない…*1。1日2食のどっちもがスープ、は少々堪えます。
 まぁ何だ、その。
 お腹が…空いているからです…!*2てことで。アントーニオのこしらえたシチューが食べたい。

*1:呪いの効果続行中

*2:エドガー