ミライ派野郎

森山未來とその周辺を果てしなく気持ち悪い感じに追いかける桐の日々散々。

メタルマクベスこねくり回し

 ぐたぐたと詮無いことを。詮無いけどネタバレには触れるので、一応畳みます。



☆★☆この先ネタバレアリ☆★☆




 松本公演を見てから、再度シェイクスピアマクベスを読み直すと、面白いですねー。何か、シェイクスピアだけど笑えるの。いかにクドカンの脚本及び歌詞が、原作に忠実でちゃんとマクベスか、を改めて再認識。面白いよー、あの歌詞もあのセリフもちゃんとほんとにあるの! 事前に読んではいたけどすっかり忘れてて、改めて読んだら…面白いんです。すごく。で、最初読んだ時にはさらっと普通に読み飛ばしていた、8人の王*1の亡霊のシーン、今読むとあの光景が目に浮かんで…タマラン。顔伏せて笑いをかみ殺す。や、文章で読むとね、普通にね、ああマクベスが幻覚見てるんだなぁ…としか思わないのにね! それを舞台化すると…ああなるのか…(笑)。あのシーン、すごいインパクトなのでよけいに蘇って、可笑しくて死にそうになります。他にも、あっこれ知ってる、これも知ってる、ていうのがいっぱい見つかってね。思いの外忠実に、そのまんま作ってるんだなぁ、なのにあんな風になっちゃうんだなぁ、というのがすごく面白かった。見る前に読んで、見てからまた読む、ってイイ感じです。

 で、ぐねぐね思ってたんですが、また勝手解釈をぶちまけてみます。あのね、ローズはね、精神を病んでから200年生きてね、魔女になったの。だからローズの本名は林さんだと思うのです。あとおっかけ少女のふたりも一緒に200年生きて魔女になった。この「200年生きる」に関わったのが、杉さん(っていうんだね。出っ歯のお父ちゃん)。そもそもこの人、原作ではアレですよね、ヘカテーですよね。おっちゃんの手によって彼女たちは魔女になったんだよきっと。と思ってみたりする試み。勝手な妄想解釈なので、本気にしないで下さい。試みですから(笑)。
 えー、根拠としましては。

  • ランディにメタルマクベスのCDを渡した時の林さんのセリフ、「私はバンドのマネージャーをやっていたの」
  • コラーゲンの泉に飛び込んで若返った林さんが松たか子になってる
  • 精神を病んだローズにしっぽが生えてる→鍋の陰に隠れて、次に出てくる時は林さんに入れ替わっている(=なってる?)
  • ローズの関西弁タンカと林さんのタンカ(「じゃーかぁしー!」ってやつ)の類似

 …うっすい(笑)。で、ローズにしっぽがある所で、おっかけ少女二人にも、目が七つあったり鼻が一個半だったりして、ふたりとも鍋の向こうに消えてから再び出てくる時には魔女になってる。だから…ローズとあの二人が魔女になったんじゃないかなぁ、とね。ちょっと思ったわけです。「魔女3人のお父さん」という歌詞は、実父という意味の「お父さん」じゃなくて、「魔女」としての3人の父、という意味で読む。あ、ちなみに「少女を運ぶ謎の老人」は聖飢魔Ⅱ蝋人形の館」の歌詞ですね。「霧の立ち込む森の中」もその辺りからです。
 で、彼女たちがそれぞれ愛したマクベス内野にそっくりなランディをみつけて、「マクベス」を演じさせるべく預言で導いていく…みたいな。どうだろうか。
 個人的には、80年代のメタルマクベスと、2200年代のランディたちの間には、生まれ変わりとかそういう関連は何もなく、ただ似てる状況が偶然にあっただけ、だと思っています。それを深読みしちゃったランディがどんどんドツボにはまっていく、みたいな。どっちかがどっちかの妄想、とかでもないと思う。もっと…ファンタジー的に解釈していいんじゃないかな、と勝手に思っています。だから200年生きて魔女になるのもアリじゃないかなー!
 うん、勝手解釈はそんな感じ。以上。しかし最初の「バンドのマネージャーをやっていたの」、「バンド」とはいってるけどそのバンドがメタルマクベスかどうか、はわかんないんだな…あーじゃあやっぱ苦しいかな(笑)。

 あとはねー。細かいネタが何か、ビミョウにツボで面白いんだけど、わかりにくいだろうなーっていうのがね。80年代ロック史に疎い人と20代前半以下は確実に置いてけぼりだろ!みたいなね。
 目黒鹿鳴館神戸チキンジョージラママ、あと何が出てきたっけ。その辺は全てライブハウスの名前です。ジュンスカホコ天出身のバンドね。っていうかそもそも「ホコ天って何?」的な…気が(笑)。今は亡き原宿の歩行者天国で毎週日曜にアマチュアバンドがライブやってたんですよー。その辺はkiyoriさんがお詳しいかと(笑)。「神戸チキンジョージで44マグナムと対バンやでー」の44マグナムはジャパメタ界の重鎮バンド。パンフ2冊目に詳しく載ってますね。すっかり落ちぶれたマクベス内野を見た少女が云う「なんだ、シオンかと思った」は、何かあんな感じの風貌だったSIONというミュージシャンがいるのです。今はどうなってるのか知りませんが。(と思ったら何やらこざっぱりとされているご様子で。SION)ブルーハートのまーちゃん、はブルーハーツマーシー、くらいはわかります…よね。ハイロウズの真島さん、の方が通りがいいのかな。ケラリーノ・サンドロヴィッチさんは、今はすっかり演劇界の方ですが、ケラというお名前で有頂天というバンドをやっておりました。あとナゴムレコードていうとても有名なインディーズレーベルの社長だった(笑)。あの宝島少女はどちらかというとナゴムギャル…じゃないかなー。でもナゴム少女はジュンスカのライブには行かないんじゃないかなー。いや、かすってる程度なのでよく知りませんがその辺。キンショウは近鉄小劇場…じゃなくて筋肉少女帯大槻ケンヂさんのバンドです。ナゴムです。オーケンが髪半分立てて白衣着てた頃(笑)。何だ、80年代ロック史おさらいか(笑)。

 あと、今日までちゃんと読んでなかったのが大変アレなんですが、パンフ2冊目の、松岡和子さんのお話が…すごく面白かったです…。「明けない夜は〜」の逸話が特に! 森山的には! すごい何か、あのカッコイイお歌が、そんな経緯でできて、それをあの子があんな風に歌ってる、ってのが…たまらなく嬉しいしありがたい。明けない夜は長いけれど、どんなに長くてもいつかは明ける、んですよね! ひゃーカッッコイイーー! そんな素敵な、こだわりの部分を頂いちゃって…ありがたい、ホント嬉しい(笑)。

 あとあと、どうでもいいんですけど。マーティ・フリードマンさんってメガデスのギタリストだったんですねー。知らなかった! 深夜テレビで偶然見かけて、何だこのやたら日本語とギターが上手いメタルおじちゃんは、と思ったのですが…すごいひとだったんだ…すいませ…。

*1:バンクォー