ミライ派野郎

森山未來とその周辺を果てしなく気持ち悪い感じに追いかける桐の日々散々。

K.D earth 20th Anniversary LIVE Vol.2 〜月の姿〜

 暴風雨の中行って参りました。K.Dさんのライブです。場所は東京FMホール、懐かしの「東京フレンズ」試写会で生瑛太を見てきたところです。フラットな空間はけっこう広くて、これまでライブハウスで見てきたK.Dとはちょっと…違うというか、遠いなぁというか。ステージとの距離感を感じました。…2列目だったんですけどね(笑)。でも、音が始まってしまえばそんなのは吹っ飛びました。あー相変わらずK.Dの音は、「聴く」じゃなくて「浴びる」だなぁ。耳だけ、聴覚だけじゃなくてもっと全身で味わうもの。柔らかい光みたいだったり、降り注ぐ雨みたいだったり、包まれる霧みたいだったりする、そんな音浴な2時間でした。
 タイトルにちなんで月にまつわる曲を、とプレスリーのカヴァーあり、まさかのチルチルもあったり、すっかりK.Dで覚えてしまったアイヌ民謡あり、あれーやってくれないなーと思っていたバッタの歌*1はアンコールで、文字通り堪能しました。
 そういえば初めてK.Dのライブに行ったのが去年の4月で、その時「妹の子供」にまつわる悲しいお話を聞いて以来、この曲はもう何というか…申し訳ないけど悲しくてどうしようもなくて、聞く度に目から水が大量に状態だったのですが。今回のライブで同じ曲が、キラキラ希望に輝いて明るくて愛に溢れててめちゃくちゃハッピーな1曲に、やっと、私にも聞こえました。初めて笑顔で聞けた…。つるんとした美肌の叔父さんだか伯父さんだかを持った甥っ子だか姪っ子だか、の目に映る世界が、感じる空気の匂いが、付けてもらった名前が、全部あなたの幸せの源になりますように、と見知らぬどこかで生まれたばかりの小さな命に祈らずにはいられませんでした。大丈夫、世界はあなたを愛してる。
 で、対になっているような、美しくて悲しくて静謐で、でもその向こうにはもう暗い影は見あたらない、素敵な1曲が、新しくK.Dの音楽のリストに加わりました。私は二人を全く知らないけど、でも、月を見たらきっと、思い出さずにはいられない。美しい名前の人を、その胸に抱かれている小さい命を。
 健さんの右足首のいい音がするアレは…何ですか? 木の鈴? かろろん、ころろん、て可愛い音がするの…。
 ライブが終わって外に出たら、暴風雨だった雨が止んでいました。月は見えなかったけど、今日は細く光っていました。
 最後に、Daiさんご結婚おめでとうございます!

*1:バッタギ。すごい好き…